【2歳戦データ考】エイシンフラッシュ産駒のここにきての一気の躍進の要因は何なのか?

秋競馬開幕後のエイシンフラッシュ産駒の勝ち上がりが物凄いことになっている。シースプラッシュ、ランリーナ、ムーランナヴァン、ボウルズとこの2週だけで実に4頭が勝ち上がり。それまでの低調ぶりとはガラリ一変した産駒の活躍ぶりの要因は何なのか?データを元に紐解いてみたい。

まずこれまでに勝ち上がったエイシンフラッシュ産駒の一覧をご覧頂きたい。

6/25の東京芝1800mの新馬戦スワーヴエドワード(母父・ダンスインザダーク)
7/01の福島芝1800mの未勝利戦コスモイグナーツ(母父・スペシャルウィーク)
7/22の中京芝1400mの新馬戦アーデルワイゼ(母父・アグネスタキオン)
9/02の新潟ダ1800mの未勝利戦グラファイト(母父・ネオユニヴァース)
9/09の阪神芝1800mの未勝利戦シースプラッシュ(母父・サンデーサイレンス)
9/10の中山芝2000mの未勝利戦ランリーナ(母父・サンデーサイレンス)
9/17の中山芝1800mの未勝利戦ムーランナヴァン(母父・ディープインパクト)
9/18の阪神芝1600mの新馬戦ボウルズ(母父・アグネスタキオン)

産駒が勝った距離を見ると一目瞭然だが、1800mで5勝、2000mで1勝している点が目立つだろう。エイシンフラッシュ産駒で馬名登録済みの2歳馬は78頭おり、既に46頭がデビューしているが、この46頭の戦績を距離別にみてみると、傾向がはっきりと表れており、エイシンフラッシュ産駒の主戦場は距離1800m以上、ということが分かる。

これまでのエイシンフラッシュ産駒全成績
(1着:8回、2着:2回、3着:4回、全80走)
勝率10.0%、2連対率12.5%、3連対率17.5%

距離1000mから1800m未満
(1着:2回、2着:2回、3着:2回、全49走)
勝率4.1%、2連対率8.2%、3連対率12.2%

距離1800m以上
(1着:6回、2着:0回、3着:2回、全31走)
勝率19.4%、2連対率19.4%、3連対率25.8%

次にこれまでに行われてきた新馬戦、未勝利戦の距離別のレース数を調べてみると、以下のようになる。

1800m未満のレース数:163レース
1800m以上のレース数:63レース

エイシンフラッシュ産駒はこの63レース中、6勝していることになるが、他の種牡馬との比較はどうだろうか。63レース限定の種牡馬別勝利ランキングを以下に示す。

1・ディープインパクト 6勝
1・エイシンフラッシュ 6勝
3・ステイゴールド 5勝
4・ルーラーシップ 4勝
4・オルフェーヴル 4勝

ディープインパクトと同じ勝利数というのは驚異的な数字で、エイシンフラッシュ産駒の可能性を感じさせるデータである。もちろん、ディープインパクトは6勝中、未勝利戦は1つしかなく(トーセンアンバー)、ワグネリアンのオープン勝ちも含まれる中身の濃い数字で、これと比べるとエイシンフラッシュの6勝には中身の面で疑義があるのは事実である(6勝中、5勝が未勝利戦)。だが、単純に同じ数の勝利数を一定の条件下ではあげている、という事実は軽視すべきものではないだろう。

これまで、デビュー頭数の多さの割には勝ち上がり頭数がなかなか増えず、大敗を繰り返す馬がかなり多かったエイシンフラッシュ産駒。だが、ここにきて産駒の方向性が見えてきており、今後、短距離で惨敗していた馬が距離が伸びて一変する、などというシーンも増えてくるのではないだろうか。ちなみにエイシンフラッシュ自身はデビュー以来、1800m以上のレースしか使われておらず、6歳の秋に芝1800mの毎日王冠を勝ってはいるが、未勝利勝ちも500万下特別勝ちもいずれも2000m戦だった馬である。