英ダービー戦線リポート【1】現時点での勢力図について

今年の英ダービーは現地時間6/1に行われるが、今後定期的に英ダービーのアンティポスト(長期前売り単オッズ)の動向をお届けしていく。各馬の記録したRPR(レーシングポストレーティング)の最高値を併記したので、現時点での勢力図を俯瞰する物差しとしてご参照頂きたい。

※以下のオッズは英ブックメーカー・WilliamHILLのもの。
※RPRは英レーシングポスト社による独自レーティング。最も高い自己ベストのRPRをピックアップして表記している。

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Too Darn Hot:3.50倍

父・Dubawi、母・Dar Re Mi、母父・Singspiel
調教師:John Gosden
RPR:126

・4戦4勝。8/9のデビュー戦(1m)→9/1の英G3-ソラリオS(7f)→9/15の英G2-シャンペンS(7f)→10/13の英G1-デューハーストS(7f)と4連勝中。ちなみに父のDubawiは現役時、2005年の英ダービーではMotivatorの3着。産駒はまだ英ダービーを勝てておらず、ジョン・ゴスデン師(1997年のBenny the Dip、2015年のGolden Hornで英ダービー2勝)が「マイルから2000mまで」が本馬の適距離と語っている点も含めて、人気に応えられるのかどうか非常に注目される。

・RPRの自己ベスト126はデューハーストSで記録したもので、本馬と同じくカルティエ賞最優秀2歳牡馬のFrankelが2010年のデューハーストSで記録したものと全く同じ数値。以下に過去のカルティエ賞最優秀2歳牡馬28頭が2歳時に記録したRPRの最高値の一覧を記すが、126を超えている馬は過去に1991年のArazi(134)、1994年のCeltic Swing(133)、1997年のXaar(127)の3頭しかおらず、126という数値の持つ価値の高さを示している。

※参考:カルティエ賞最優秀2歳牡馬が2歳時に記録したRPRの最高値

1991年:Arazi(134)
1992年:Zafonic(124)
1993年:First Trump(118)
1994年:Celtic Swing(133)
1995年:Alhaarth(124)
1996年:Bahamian Bounty(116)
1997年:Xaar(127)
1998年:Aljabr(124)
1999年:Fasliyev(123)
2000年:Tobougg(122)
2001年:Johannesburg(125)
2002年:Hold That Tiger(114)
2003年:One Cool Cat(119)
2004年:Shamardal(124)
2005年:George Washington(121)
2006年:Teofilo(125)
2007年:New Approach(125)
2008年:Mastercraftsman(120)
2009年:St Nicholas Abbey(123)
2010年:Frankel(126)
2011年:Dabirsim(120)
2012年:Dawn Approach(123)
2013年:Kingston Hill(119)
2014年:Gleneagles(116)
2015年:Air Force Blue(125)
2016年:Churchill(121)
2017年:U S Navy Flag(122)
2018年:Too Darn Hot(126)

Magna Grecia:15.00倍

父・Invincible Spirit、母・Cabaret、母父・Galileo
調教師:A P O’Brien
RPR:114

・3戦2勝。9/30のデビュー戦(7f)を勝ち→10/13の英G3-オータムS(1m)では2着→10/27の英G1-ヴァーテムフューチュリティトロフィー(1m)で1着。父のInvincible Spiritは現役時はG1-スプリントCなど6f重賞のみを3勝した馬で、産駒もKingman(2014年カルティエ賞年度代表馬、最優秀3歳牡馬)を筆頭にマイル以下に適性がある馬が多いが、果たしてどうか。

・RPRの114はヴァーテムフューチュリティトロフィー(旧レーシングポストトロフィー)とオータムSで記録したもの。一昨年のレーシングポストトロフィーを勝ったSaxon Warriorの当時のRPRが119なので、評価としては低く見積もられているといえる。

Anthony Van Dyck:17.00倍

父・Galileo、母・Believe’N’Succeed、母父・Exceed And Excel
調教師:A P O’Brien
RPR:119

・7戦3勝。7/1のデビュー戦(7f)で7着と敗れた後に→7/15の2戦目(1m)で勝ち上がり。その後、7/26の愛G3-タイロスS(7f)を勝利→8/26の愛G2-フューチュリティS(7f)を勝利。その後は2着(愛G1)→3着(英G1)→9着(米G1)。

・半姉のBoundingは新G1-ARCレイルウェイSなど、オーストラリア、ニュージーランドで重賞5勝。曽祖母November Snow(米G1-アラバマS、テストSなど重賞3勝)を牝祖とする主な馬にMorning Line(米G1-カーターHなど米重賞3勝)、ヒラボクワイルド(ポラリスS、ギャラクシーS)がいる。

Quorto:17.00倍

父・Dubawi、母・Volume、母父・Mount Nelson
調教師:Charlie Appleby
RPR:122

・3戦3勝。6/22のデビュー戦(6f)→7/14の英G2-スーパーレイティヴS(7f)→9/16の愛G1-ナショナルS(7f)と3連勝中。母父のMount Nelsonは2004年英国産のロックオブジブラルタル(その父・デインヒル)産駒で仏2歳G1-クリテリウムアンテルナショナルの勝ち馬。曽祖母Victoire Bleueは仏G1-カドラン賞(芝4000m)など仏重賞2勝。

Line Of Duty:21.00倍

父・Galileo、母・Jacqueline Quest、母父・ロックオブジブラルタル
調教師:Charlie Appleby
RPR:112

・5戦3勝。10/1の仏G3-コンデ賞(1m1f)→11/2の米G1-BCジュヴェナイルターフ(1m)と重賞連勝中。

Madhmoon:21.00倍

父・Dawn Approach、母・Aaraas、母父・Haafhd
調教師:Kevin Prendergast
RPR:113

・2戦2勝。8/16のデビュー戦(1m)→9/15の愛G2-チャンピオンジュヴェナイルS(1m)と連勝。母父のHaafhdは2001年英国産のAlhaarth(その父・Unfuwain)産駒で英チャンピオンS、英2000ギニーなど重賞3勝。BMSとしてQuiet Reflection(スプリントC、コモンウェルスCなど重賞6勝)を輩出。従兄にAwtaad(愛2000ギニーなど重賞2勝)。

Phoenix of Spain:21.00倍

父・Lope De Vega、母・Lucky Clio、母父・Key Of Luck
調教師:Charles Hills
RPR:114

・5戦2勝。8/22の英G3-エイコムS(7f)を勝利。その後、9/15の英G2-シャンペンS(7f)ではToo Darn Hotの2着(1馬身3/4身差)、10/27の英G1-ヴァーテムフューチュリティトロフィー(1m)ではMagna Greciaの2着(アタマ差)。

Japan:21.00倍

父・Galileo、母・Shastye、母父・Danehill
調教師:A P O’Brien
RPR:108

・3戦2勝。9/12のデビュー2戦目(7f)で勝ち上がり、9/30の愛G2-ベレスフォードS(1m)で重賞制覇。全姉Secret Gesture、全兄Sir Isaac Newtonはともに重賞勝ち馬。伯父にSagamix(凱旋門賞)、Sagacity(クリテリウムドサンクルー)の2頭のG1馬がおり、従兄にSageburg(イスパーン賞)、従姉にSagawara(サンタラリ賞)がいる牝系出身。

Dubai Warrior:26.00倍

父・Dansili、母・Mahbooba、母父・Galileo
調教師:John Gosden
RPR:87

・1戦1勝。11/8のデビュー戦(AW1m)を勝利。母は南アフリカの牝馬限定G1-ゴールデンスリッパーの勝ち馬。全兄Mootasadirは愛G3勝ち馬。

Mount Everest:26.00倍

父・Galileo、母・Six Perfections、母父・Celtic Swing
調教師:A P O’Brien
RPR:108

・4戦1勝。デビュー3戦目(1m)で初勝利を挙げ、次走9/30の愛G2-ベレスフォードS(1m)では同厩・Japanの2着(短頭差)。母はG1-BCマイル、ジャックルマロワ賞、マルセルブサック賞など重賞4勝。母の産駒にはPlanet Five、Faufiler、Yucatanと3頭の重賞勝ち馬がいる。母の伯母にMiesqueがいる名門牝系出身。

Norway:26.00倍

父・Galileo、母・Love Me True、母父・Kingmambo
調教師:A P O’Brien
RPR:105

・5戦2勝。デビュー3戦目(1m)で勝ち上がり、4戦目のListedレース(1m2f)も勝利。その後、11/27の仏G1-クリテリウムドサンクルー(1m2f)へ挑むも4着(勝ち馬から4馬身差)。半兄にDuke of Marmalade(キングジョージなど重賞5勝)、全兄にRuler of the World(英ダービーなど重賞3勝)がいる良血馬。

Constantinople:34.00倍

父・Galileo、母・One Moment In Time、母父・Danehill
調教師:A P O’Brien
RPR:95

・3戦1勝。10/25のデビュー3戦目(1m)で勝ち上がり。Bondi Beach(英セントレジャーなど重賞3勝)の全弟。曽祖母Birch Creekを牝祖とする主な活躍馬にBianca Nera(モイグレアスタッドS)、Postponed(キングジョージ、ドバイシーマクラシック、インターナショナルSなど重賞7勝)、God Given(リディアテシオ賞)。

Humanitarian:34.00倍

父・Noble Mission、母・Sharbat、母父・Dynaformer
調教師:John Gosden
RPR:88

・2戦1勝。9/18のデビュー戦(芝1m)で2着と敗れ、一息入れた後の11/17の2戦目(AW1m)で勝ち上がり。米国産。伯母のPomologyは重賞2勝。曽祖母の半妹Apple Treeは英、仏、独、米でG1を勝ち重賞6勝。

Mohawk:34.00倍

父・Galileo、母・Empowering、母父・Encosta De Lago
調教師:A P O’Brien
RPR:112

・6戦2勝。9/29の英G2-ロイヤルロッジS(1m)の勝ち馬だが、7fの重賞では3,4,7着と全て敗れている。母は愛G3-レパーズタウン1000ギニートライアルの勝ち馬。祖母の半兄Bigstoneは仏G1-イスパーン賞、英G1-クイーンエリザベス2世S、英G1-サセックスSの勝ち馬。

Sydney Opera House:34.00倍

父・Australia、母・Sitara、母父・Salse
調教師:A P O’Brien
RPR:112

・7戦1勝。デビュー3戦目(1m)で勝ち上がり。その後、5着(愛G2)→2着(英G2)→5着(Listed)と足踏みが続き、10/27の仏G1-クリテリウムドサンクルー(1m2f)で2着。尚、このレースでは勝ったフランスのWondermentよりも内容を評価され、勝ち馬より高いRPRを記録している。

Rekindling(メルボルンCなど)の半弟。祖母Soukを牝祖とする活躍馬にChicquita(愛オークス)、Magical Romance(チェヴァリーパークS)、Alexandrova(英愛オークス、ヨークシャーオークス)。

Turgenev:34.00倍

父・Dubawi、母・Tasaday、母父・Nayef
調教師:John Gosden
RPR:104

・4戦2勝。9/14のデビュー戦(7f)では後の仏G1馬・Royal Marine(ジャンリュックラガルデール賞)に敗れ2着。9/24の2戦目(AW1m)で勝ち上がり、10/6の3戦目(1m)も勝利。10/27の4戦目・英G1-ヴァーテムフューチュリティトロフィー(1m)では7着と敗れている。母は仏重賞3勝祖母は仏重賞2勝、4代母は英重賞1勝。

Godzilla:41.00倍

父・Galileo、母・Monsoon Wedding、母父・Danehill
調教師:A P O’Brien

・まだデビューしていない馬。母はRedoute’s Choice(豪G1馬で豪リーディングサイアー)、Platinum Scissors(豪G1馬)の全妹で、一族にオーストラリアの活躍馬が多数いる牝系出身。

Kadar:41.00倍

父・Scat Daddy、母・Kaloura、母父・Sinndar
調教師:K R Burke
RPR:86

・1戦1勝。米国産。9/6のデビュー戦(1m)で勝利。2015年に急死したScat Daddyのラストクロップ。母父は1997年愛国産のGrand Lodge(その父・Chief’s Crown)産駒で、凱旋門賞、英愛ダービーなど重賞6勝。BMSとして輩出した主な産駒にTrading Leather(愛ダービーなど重賞2勝)。伯父のKalanisiはBCターフ、英チャンピオンSなど重賞3勝。