ケンタッキーダービー戦線リポート【1】現時点での勢力図について

今年のケンタッキーダービーは現地時間5/4に行われるが、今後定期的にケンタッキーダービーのアンティポスト(長期前売り単オッズ)の動向をお届けしていく。米エクイベースが算出したスピード指数の各馬の最高値を併記し、過去の名馬の数字と比較しつつ、将来性を占っていきたい。

※以下のオッズは英ブックメーカー・WilliamHILLのもの。
※サイアーランキングは米BLOOD HORSEより。
※エクイベーススピード指数は米国でブラックタイプ競走へのステータス付与のために、北米国際カタログ基準委員会により算出されるレースクオリティスコアにも利用されているスピード指数。

参考:米国のブラックタイプ、スピード指数を組み合わせる新基準適用へ(別タグで開きます)

http://www.jairs.jp/contents/w_news/2013/2/3.html

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Game Winner:9.00倍

父・Candy Ride、母・Indyan Giving、母父・A. P. Indy
調教師:B.バファート
2017年キーンランドセプテンバーセールにて11万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:107

・4戦4勝。8/18のデビュー戦(6f)→9/3のデルマーフューチュリティ(G1・7f)→9/29のアメリカンファラオS(G1・1m1/2f)→11/2のBCジュヴェナイル(G1・1m1/2f)とデビュー4連勝。現時点ではこの馬がケンタッキーダービーの本命馬と目されている。注目の始動戦はカリフォルニア州のサンタアニタパーク競馬場にて3/9に行われるサンフェリペS(G2)か、アーカンソー州のオークローンパーク競馬場にて3/16に行われるレベルS(G2)が予定されている模様。既にサンタアニタパークに帰厩しており1/9に3f・35.2秒の時計を出している

・母のIndyan Givingは未出走。祖母のFleet Indianは2006年のエクリプス賞最優秀古牝馬で同年にG1を2勝、重賞を5勝。La Troienneに繋がる牝系出身で、La Troienneの4番仔・Baby League(アメリカ競馬殿堂入りの名牝・Busherの母)の子孫にあたる。

・エクイベーススピード指数の107は3戦目のアメリカンファラオSでマークしたもので奇しくも2014年にAmerican Pharoah自身がマークした指数と全く同じ。107という数字は以下の過去の2歳チャンピオンの数字と比較すると、突出したものではなく、過度な早熟性を示したものとはいえない印象。

※参考:2000年以降のエクリプス賞最優秀2歳牡馬が2歳時に記録したエクイベーススピード指数の最高値

2000年:Macho Uno(117)
2001年:Johannesburg(108)
2002年:Vindication(110)
2003年:Action This Day(108)
2004年:Declan’s Moon(112)
2005年:Stevie Wonderboy(115)
2006年:Street Sense(115)
2007年:War Pass(123)
2008年:Midshipman(109)
2009年:Lookin at Lucky(107)
2010年:Uncle Mo(123)
2011年:Hansen(110)
2012年:Shanghai Bobby(107)
2013年:Shared Belief(100)
2014年:American Pharoah(107)
2015年:Nyquist(109)
2016年:Classic Empire(116)
2017年:Good Magic(109)

Improbable:10.00倍

父・City Zip、母・Rare Event、母父・A. P. Indy
調教師:B.バファート
2017年キーンランドセプテンバーセールにて20万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:108

・3戦3勝。12/8のロスアラミトスキャッシュコールフューチュリティ(G1・1m1/2f)をデビュー3連勝で制した馬。Game Winnerと同じB.バファート師の管理馬で、母父も同じA. P. Indy。未対戦のGame Winnerと僅差の2番人気の評価で注目の存在。こちらも始動戦は3/9のサンフェリペS(G2)か3/16のレベルS(G2)が予定されている模様。既にサンタアニタパークで1/9に3f(38.00秒)、1/14に4f(49.20秒)の軽い時計を出し始めている

・エクイベーススピード指数の108は3戦目のロスアラミトスキャッシュコールフューチュリティでマークしたもの。Game Winnerを数字では上回っており、パフォーマンス的にも現時点での2強の評価は妥当なものといえそう。

Instagrand:21.00倍

父・Into Mischief、母・Assets of War、母父・Lawyer Ron
調教師:J.ホレンドルファー
2018年3月ファシィグティプトン2歳トレーニングセールにて120万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:108

・2戦2勝。6/29のデビュー戦(5f・10馬身差)→8/11のベストパルS(G2・6f・10馬身1/4身差)とデビュー2連勝中。無敗の戦績から高評価を受けている。ただ、ベストパルSの2着馬は次走・デルマーフューチュリティ(G1)でGame Winnerに16馬身半差で大敗している。

・エクイベーススピード指数の108は5fのデビュー戦でマークしたもの。サンタアニタパークで12/30に3f(38.80秒)、1/5に3f(37.20秒)、1/11に4f(49.80秒)と時計を出し始めており、復帰戦がどこになるのか注目される。

Knicks Go:21.00倍

父・Paynter、母・Kosmo’s Buddy、母父・Outflanker
調教師:Ben Colebrook
2017年キーンランドセプテンバーセールにて8.7万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:98

・6戦2勝。10/6のブリーダーズフューチュリティ(G1・1m1/2f)を勝ち、次走11/2のBCジュヴェナイル(G1・1m1/2f)ではGame Winnerの2着(2馬身1/4身差)。その後、11/24のケンタッキージョッキークラブS(G2・1m1/2f)に向かうも、BCジュヴェナイルの3着馬・Signalmanの11着と大敗(18馬身3/4身差)。始動戦はフロリダ州のタンパベイダウンズ競馬場にて2/9に行われるサムFデイビスS(G3)になる模様。

・エクイベーススピード指数の98は5戦目のBCジュヴェナイルでマークしたもの(1着のGame Winnerは102)。ブリーダーズフューチュリティを勝った際の指数も96止まりで、2歳時のパフォーマンスだけをみると能力に限界がありそうな印象ではある。

Signalman:21.00倍

父・General Quarters、母・Trip South、母父・Trippi
調教師:K.マクピーク
2017年ファシィグティプトンオクトーバーセールにて3.2万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:97

・5戦2勝。11/2のBCジュヴェナイル(G1・1m1/2f)ではGame Winner,Knicks Goに次ぐ3着(勝ち馬から3馬身1/4身差)。その後、11/24のケンタッキージョッキークラブS(G2・1m1/2f)を使われ、勝利。始動戦はフロリダ州のガルフストリームパーク競馬場にて3/2に行われるファウンテンオブユースS(G2)が予定されている模様。

・エクイベーススピード指数の97は4戦目のBCジュヴェナイルでマークしたもの(1着のGame Winnerは102)。父のGeneral Quartersは2006年米国産のSky Mesa(その父・Pulpit)産駒でG1-ブルーグラスSなど米重賞3勝。もともと高校教師(生物)で校長も務めていたことがある、当時70歳代のトーマス・マッカーシーが馬主兼調教師となっていたことで有名。本馬がこれまでの最多賞金獲得産駒となる。

Code Of Honor:26.00倍

父・Noble Mission、母・Reunited、母父・Dixie Union
調教師:Claude McGaughey III
2017年キーンランドセプテンバーセールにて7万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:100

・3戦1勝。10/6のシャンペンS(G1・1m)で2着→1/5のListedレース(1m)で4着。

・エクイベーススピード指数の100は2戦目のシャンペンSで2着だった時のもの(逃げ切りで勝ったComplexityの指数は105)。前走は案外だったが、Galileo産駒でG1-英チャンピオンSなどを勝った芝で活躍した父・Noble Mission(昨年の北米ファーストクロップサイアーランキング6位)の初年度産駒がダート戦線で結果を出せるのか、注目ではある。

Coliseum:26.00倍

父・Tapit、母・Game Face、母父・Menifee
調教師:B.バファート
エクイベーススピード指数:104

・2戦1勝、ゴドルフィンの所有馬。11/17のデビュー戦(7f)を勝ち、2戦目の1/5のシャムS(G3・1m)では1番人気に押されるも、勝ったGunmetal Grayから4馬身1/4身差の6着。

・エクイベーススピード指数の104は7fのデビュー戦でマークしたもの。母はプリンセスルーニーH(G1)など米重賞6勝の活躍馬で、父が大種牡馬、調教師が名伯楽とくれば今後の動向は否が応にも注目される。

Gunmetal Gray:26.00倍

父・Exchange Rate、母・Classofsixtythree、母父・Include
調教師:J.ホレンドルファー
2018年3月OBS2歳トレーニングセールにて22万5千ドルにて落札
エクイベーススピード指数:105

・5戦2勝。9/29のアメリカンファラオS(G1・1m1/2f)では勝ったGame Winnerと4馬身1/2身差の2着。11/2のBCジュヴェナイル(G1・1m1/2f)では勝ったGame Winnerと12馬身1/2身差の5着。一息入れて使われた1/5のシャムS(G3・1m)で重賞初制覇。次走としてカリフォルニア州のサンタアニタパーク競馬場にて2/2に行われるロバートBルイスS(G3)が予定されている模様。

・エクイベーススピード指数の105は前走のシャムSでマークしたもの。道中7頭立ての最後方から運び、直線で差し切る勝ち方を見せている。地味な血統で近親にさしたる活躍馬も見当たらないが、今後の前哨戦の結果如何によっては面白そうな存在。

Mucho Gusto:26.00倍

父・Mucho Macho Man、母・Itsagiantcauseway、母父・Giant’s Causeway
調教師:B.バファート
2018年5月ファシィグティプトン2歳トレーニングセールにて62.5万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:100

・3戦2勝。11/17のボブホープS(G3・7f)を勝ち、12/8のロスアラミトスキャッシュコールフューチュリティ(G1・1m1/2f)に挑むも同厩のImprobableに5馬身差の2着。復帰戦は未定のようだが、レース後、サンタアニタパークにて12/24に4f(48.40秒)、12/31に4f(47.80秒)、1/10に5f(1:02.00秒)と時計を出している現況。

・エクイベーススピード指数の100は2戦目のボブホープSを勝った時と3戦目のロスアラミトスキャッシュコールフューチュリティで2着となった際にマークしたもの。父は2008年米国産のMacho Uno(その父・Holy Bull)産駒でG1-BCクラシックなど米重賞5勝。父系はいわゆるHimyar(ヒムヤー)系に属し、Plauditから分岐したサイアーラインに属するが、Mucho Macho Man以外に父系存続を担える存在が見当たらない状況で、父系の存亡がかかっている現況。ちなみに昨年の北米ファーストクロップサイアーランキングは9位。

Roadster:26.00倍

父・Quality Road、母・Ghost Dancing、母父・Silver Ghost
調教師:B.バファート
2017年キーンランドセプテンバーセールにて52.5万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:99

・2戦1勝。7/30のデビュー戦(6f)を勝ち、9/4のデルマーフューチュリティ(G1・7f)に臨むも、勝った同厩のGame Winnerと2馬身差の3着。全兄のAscendは一昨年のマンハッタンS(G1)の勝ち馬

・エクイベーススピード指数の99は2戦目のデルマーフューチュリティで3着に敗れた時のもの。12月にサンタアニタで4fから5fにかけて時計を出しており、復帰戦は近そうと思われたが、喉の問題があり若干調整に遅れは出たが復帰戦は近い旨、B.バファート師がコメントを出している

US Navy Cross:26.00倍

父・Curlin、母・Honor Bestowed、母父・Honor Grades
調教師:C.ブラウン
2017年キーンランドセプテンバーセールにて55万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:92

・2戦1勝。9/29のデビュー戦(7f)を勝ち、11/4のナシュアS(G3・1m)に挑むも勝ち馬から11馬身差の4着。半兄、半姉に米重賞勝ち馬がおり、伯母のSoaring SoftlyはBCフィリー&メアターフ(G1)、フラワーボウル招待H(G1)など米重賞4勝

・エクイベーススピード指数の92は7fのデビュー戦でマークしたもの。パームメドウトレーニングセンターにて12/2に3f(39.21秒)、12/9に4f(49.45秒)の時計を出しているが、その後、時計を出していないようで復帰戦については未定の模様。