豪ビクトリア州メルボルンにあるフレミントン競馬場にて行われているメルボルンカップカーニバル。今年は11/2、11/5(メルボルンC)、11/7(VRCオークス)、11/9(VRCスプリントクラシック、マッキノンS)の4日間に渡り行われるが、本稿では11/2に行われたカンタラS、ヴィクトリアダービー、クールモアスタッドS、エンパイアローズSの4つのG1レースの結果と動画をお届けする。

Kennedy Cantala(G1・1600m・2歳以上)

・カンタラSは1881年創設。2016年にメルボルンカップカーニバルの最終日から初日のダービーデイに施行日を変更。過去にはスポンサー名がそのままレース名となり、Honda Stakes、Nissan Stakes、Chrysler Stakes、Emirates Stakesなどの名称で施行されている。ジャパンカップの歴史を彩ったShaftesbury Avenue(1990年)、Better Loosen Up(1989年)が過去に勝利したレース。

1着:Fierce Impact

牡5、父・ディープインパクト、母・ケイアイガーベラ、母父・Smarty Jones
調教師:Matthew A Smith、騎手:Craig A Williams

・道中、Fierce Impactは後方の外目を追走。直線に向いた時点では外から2,3頭目の位置取りで、若干進路取りにごちゃつきかける局面もあったが、進路が定まると父の仔らしい鋭い末脚を駆使。内から伸びたFifty Starsを最後競り落として1着。

・今回の勝利で通算21戦5勝、重賞3勝目。前走豪G1-トゥーラックHに続くG1連勝達成。昨年5月にオーストラリアへ移籍する前のオーナー、カタールレーシングが2014年のセレクトセール(当歳部門)にて7128万円で購買した馬。この年のセレクトセールでカタールレーシングは7頭のディープインパクト産駒を購買しており、Racing Postのインタビューに応えたDavid Redvers氏はFierce Impactについて、「見栄えが良く、シムコック厩舎の人気者です」と語り、セレクトセールについては「競争の激しい市場でしたが、日本で提供される高額賞金を考えれば納得できます。大きなギャンブルでしたが、貴重な宝物を持ち帰りました。良い結果がもたらされるだろうと、楽観的に考えています」と語っている。英国在籍時は7戦1勝と期待に応えられなかったが、豪移籍後の活躍ぶりをみるとまさに「貴重な宝物」だったが、2017年秋のタタソール現役馬セールで米ドル換算で16万7366ドル(約1810万円)にてカタールレーシングは同馬を手放している。

 1着:[2019/11/02]カンタラS(豪G1・1600m・フレミントン)
 1着:[2019/10/12]トゥーラックH(豪G1・1600m・コーフィールド)

 1着:[2018/12/26]サマーカップ(豪G3・2000m・ランドウィック)

※参考記事:日本で購買したディープインパクト産駒は貴重な宝物:Racing Post 2016年4月1日「’It was a big gamble but we’ve got some rare gifts’」を日本語訳した記事

https://www.jairs.jp/contents/w_news/2016/4/5.html

母のケイアイガーベラは18戦9勝、G3-カペラS(ダ1200)、G3-プロキオンS(ダ1400)のダート重賞を2勝。2番仔の全弟、ケイアイノーテックはG1-NHKマイルC(芝1600)の勝ち馬。

2着:Fifty Stars(短頭差)

牡4、父・Sea The Stars、母・Swizzle Stick、母父・Sadler’s Wells
調教師:David A & B Hayes & Tom Dabernig、騎手:Mark Zahra

3着:Cascadian(アタマ差)

せん4、父・New Approach、母・Falls Of Lora、母父・Street Cry
調教師:James Cummings、騎手:Dean Yendall

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2019-11-02/744055

AAMI Victoria Derby(G1・2500m・3歳)

・1855年創設。メルボルンカップカーニバルの初日、メルボルンカップの前週土曜日に開催されるレース。ダービーデーはMen’s Dayとされ、伝統的に男性は「グレーの」モーニングにトップハットの着用、女性は黒と白の洋服を着用するのが推奨され、ロイヤルアスコット同様、メンバーズエンクロージャーへの入場にはジーパン不可等のドレスコードの遵守が必須となる。青のコーンフラワー(ヤグルマギク)の花がダービーデーの花とされ、男性なら胸ポケットに挿すなど、各自ワンポイントでこの花をファッションに取り入れて来場し、場内の空気を彩っている。

1着:Warning

せん3、父・デクラレーションオブウォー、母・Livia、母父・Galileo
調教師:Anthony Freedman、騎手:Damien Oliver

・終始2,3番手の外に位置していたWarningが残り400で早くも先頭に立つと、最後まで勢いが衰えることなく、そのまま後続を3馬身以上離して1着でゴール。

・10/5のフレミントンでのリステッド(1800m)で初勝利を上げて、10/19のコーフィールドでのG3-ラドブロークスクラシック(2000m)で2着とし、ここへ臨んでいた。

 1着:[2019/11/02]VRCダービー(豪G1・2500m・フレミントン)

・父のデクラレーションオブウォーは2009年米国産のWar Front産駒。現役時はA P O’Brien師に管理され、13戦7勝、インターナショナルS(10f88y)、クイーンアンS(1m)の2つのG1を含む重賞3勝。2014年はアイルランドのクールモアスタッド(+クールモア・オーストラリアにシャトルされる)、2015年から2018年はアメリカのアシュフォードスタッドにて供用されていたが、今年より日本軽種馬協会静内種馬場にて供用中。産駒のG1勝利は初年度産駒のOlmedoが仏G1-仏2000ギニー、Winning Waysが豪G1-クイーンズランドオークス、サードクロップのDecorated Invaderが加G1-サマーSに勝利している。今年の種付料は230万円。

2着:Southern Moon(3馬身1/4差)

牡3、父・Puissance De Lune、母・South Street、母父・Street Cry
調教師:Mitchell Freedman、騎手:Billy Egan

3着:Soul Patch(1馬身差)

牡3、父・Shamus Award、母・God Bless Us、母父・Flying Spur
調教師:Ken Keys、騎手:Dwayne Dunn

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2019-11-02/744064

Coolmore Stud Stakes(G1・1200m・3歳)

・1863年にアスコットヴェイルSとして創設。2006年にG1昇格と同時に施行日を9月よりダービーデーへ移行。過去の主な勝ち馬にMerchant Navy(2017年)、Weekend Hussler(2007年)、Alinghi(2004年)、Encosta De Lago(1996年)、Rose Of Kingston(1981年)など。

1着:Exceedance

牡3、父・Exceed And Excel、母・Bonnie Mac、母父・Thorn Park
調教師:Michael, Wayne & John Hawkes、騎手:Dwayne Dunn

・番手追走から先に抜け出したBivouacを目がけて、最内からExceedanceが急襲。2頭の競り合いとなったが、半馬身差でExceedanceが抜け出して1着。

・今回2着のBivouacとは今季4回目の対戦となり、8/31のG3-サンドメニコS(1100m)では1着(Bivouacが2着)→9/14のG2-ラントゥザローズS(1200m)では3着(Bivouacが1着)→9/28のG1-ゴールデンローズS(1400m)では3着(Bivouacが1着)、と常に好勝負を演じてきた。今回の勝利で対戦成績は2勝2敗の五分になり、この路線では今後も再三顔を合わせていく事になりそうである。

 1着:[2019/11/02]クールモアスタッドS(豪G1・1200m・フレミントン)
 1着:[2019/08/31]サンドメニコS(豪G3・1100m・ローズヒル)

・父のExceed And Excelは2000年豪州産のデインヒル産駒。現役時は12戦7勝、ニューマーケットH、ドバイレーシングクラブCの2つのG1を含む重賞6勝。2012-13年の豪リーディングサイアーで、主な産駒にExcelebration(ジャックルマロワ賞、ムーランドロンシャン賞、クイーンエリザベス2世S)、Helmet(ATCサイアーズプロデュースS、コーフィールドギニーズ、ATCシャンペインS)など。今年の種付料は5万ユーロでダーレーのギルダンガンスタッドではプライベート価格のShamardal以外ではTeofiloらを抑えて最高額。

2着:Bivouac(半馬身差)

牡3、父・Exceed And Excel、母・Dazzler、母父・More Than Ready
調教師:James Cummings、騎手:Hugh Bowman

3着:Libertini(1馬身半差)

牝3、父・I Am Invincible、母・Aloha、母父・Encosta De Lago
調教師:Anthony Cummings、騎手:Damien Oliver

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2019-11-02/744054

TAB Empire Rose Stakes(G1・1600m・3歳上牝馬)

・1988年にThe Honda Legendとして創設。以後、Hong Kong Bank Stakes、Hardy Brothers Classic、Nestle Peters Classicへ何度もレース名が変わり、2005年から2017年はMyer Classicとして施行。この名前が定着していたが、昨年よりEmpire Rose Stakesへ変更されている。Empire RoseはメルボルンC、マッキノンSなどを制した牝馬。

1着:Melody Belle

牝5、父・コマンズ、母・Meleka Belle、母父・Iffraaj
調教師:Jamie Richards、騎手:Opie Bosson

・後方待機のMelody Belleが直線、外から一気に鮮やかな末脚を披露。人気に応えて10個目のG1タイトルを獲得している。

・今回の勝利で通算27戦16勝、G1は10勝目、重賞13勝目。これで7連勝達成。2018-19シーズンのニュージーランド年度代表馬に、61票中、59票の得票を得て選出された名牝。2016年のニュージーランドプレミア1歳馬セールにて5万7500ニュージーランドドル(約399万9364円)で購買された馬。

 1着:[2019/11/02]エンパイアローズS(豪G1・1600m・フレミントン)
 1着:[2019/10/05]リヴァモルクラシック(新G1・2000m・ヘイスティングス)
 1着:[2019/09/21]ウインザーパークプレート(新G1・1600m・ヘイスティングス)
 1着:[2019/08/31]タージノトロフィー(新G1・1400m・ヘイスティングス)
 1着:[2019/03/09]ニュージーランドS(新G1・2000m・エラズリー)
 1着:[2019/02/23]オタキマオリWFA(新G1・1600m・オタキ)
 1着:[2019/02/09]BCGグループスプリント(新G1・1400m・テラパ)
 1着:[2018/09/22]ウインザーパークプレート(新G1・1600m・ヘイスティングス)

 1着:[2018/09/01]タージノトロフィー(新G1・1400m・ヘイスティングス)
 1着:[2018/08/18]フォックスブリッジプレート(新G2・1200m・テラパ)
 1着:[2018/01/27]ミスターディズトロフィー(新G3・1200m・エラズリー)
 1着:[2017/05/27]BRCサイアーズプロデュースS(豪G2・1400m・イーグルファーム)
 1着:[2017/04/01]マナワツサイアーズプロデュースS(新G1・1400m・アワプニ)

・父のコマンズは1996年豪州産のデインヒル産駒。現役時は15戦4勝、豪G3-STCミサイルS(1100m)の勝ち馬。2014年に既に死亡している。2010年と2011年は日本にて供用されていたが、この2世代から重賞勝ち馬は出ていない。主な産駒にHoller(ATCカンタベリーS)、Epaulette(ドゥームベン10000S、ATCゴールデンローズS)、Commanding Jewel(コーフィールド1000ギニー)など。

2着:Aristia(1馬身半差)

牝4、父・Lonhro、母・Nakaaya、母父・Tiger Hill
調教師:Mathew Ellerton & Simon Zahra、騎手:Craig A Williams

3着:Spanish Reef(1馬身3/4差)

牝6、父・Lope De Vega、母・Lemon Reef、母父・Lemon Drop Kid
調教師:Ken Keys、騎手:Mark Zahra

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2019-11-02/744053