現地時間11/2(土)に米サンタアニタ競馬場にて行われた今年のブリーダーズカップ2日目。「チャンピオンシップサタデー」としてダート5レース、芝4レースの計9つのG1レースが行われている。本稿ではこの内、芝の4レース(ターフ、マイル、フィリー&メアターフ、ターフスプリント)について、各レースの結果と動画をお届けする。

※ダートの5レース(クラシック、ディスタフ、スプリント、ダートマイル、フィリー&メアスプリント)については以下で触れているので、合わせてご参照下さい。

Longines Breeders’ Cup Turf(G1・芝12f・3歳以上)

1着:Bricks And Mortar

牡5、父・Giant’s Causeway、母・Beyond The Waves、母父・Ocean Crest
調教師:Chad C Brown、騎手:Irad Ortiz Jr

・序盤はBricks And MortarとAnthony Van Dyckが4番手を併走。多少の入れ替わりはあるも、隊列に大きな変化はなく、最内にいるAnthony Van Dyck、すぐ横にいるBricks And Mortarの並びで直線へ。早々に外から進路を確保したBricks And Mortarに対し、内で行き場を無くしかけるロスが発生したAnthony Van Dyck。短い直線ではこの差が決定的となり、いつものように外から俊敏に差し込んだBricks And Mortarが1着。

・今回の勝利で通算13戦11勝、G1は5勝目重賞7勝目。昨年12/22に441日ぶりに復帰して1着になって以降、負け無しの7連勝。今日の勝利はほぼ年度代表馬の座を確実なものとする勝利で、12fでも勝った点は種牡馬としての価値も高める結果。日本でどんな産駒を送り出すか早くも注目が集まる。2015年のキーンランド9月1歳馬セールにて20万ドルにて購買された馬。

 1着:[2019/11/02]BCターフ(米G1・芝12f・サンタアニタ)
 1着:[2019/08/10]アーリントンミリオン(米G1・芝10f・アーリントンパーク)
 1着:[2019/06/08]マンハッタンS(米G1・芝10f・ベルモントパーク)
 1着:[2019/05/04]オールドフォスターターフクラシックS(米G1・芝9f・チャーチルダウンズ)

 1着:[2019/03/23]ムニスメモリアルH(米G2・芝9f・フェアグラウンズ)
 1着:[2019/01/26]ペガサスワールドカップターフ招待S(米G1・芝9.5f・ガルフストリームパーク)
 1着:[2017/08/04]アメリカ競馬名誉の殿堂博物館S(米G2・芝8.5f・サラトガ)

・父のGiant’s Causewayは1997年米国産のStorm Cat産駒。現役時はA P O’Brien師に管理され、13戦9勝、2着4回。2歳時は3戦3勝で仏G1-サラマンドル賞など重賞2勝。3歳時は英愛2000ギニーは共に2着に敗れるも、セントジェームズパレスS→エクリプスS→サセックスS→インターナショナルS→アイリッシュチャンピオンSとG1を5連勝。その後出走したクイーンエリザベス2世SとBCクラシックは共に2着。2018年4月に21歳で死亡。代表産駒にShamardal(仏ダービー、仏2000ギニー、セントジェームズパレスS、デューハーストS)。

・母のBeyond The Wavesは25戦3勝。重賞入着を繰り返した馬で、仏G3-ヴァントー賞(芝1800m)3着、仏G2-ロワイヤリュー賞(芝2500m)2着、仏G3-フロール賞(芝2100m)2着、仏G3-コリーダ賞(芝2100m)2着、米G2-ビウィッチS(芝12f)2着。

・半姉のEmerald Beechは米G3-グレンズフォールズSの勝ち馬。従兄のBordonaroはG1-エインシェントタイトルBCステークスなど重賞4勝。

2着:United(アタマ差)

せん4、父・Giant’s Causeway、母・Indy Punch、母父・Pulling Punches
調教師:Richard E Mandella、騎手:Flavien Prat

3着:Anthony Van Dyck(1馬身1/4差)

牡3、父・Galileo、母・Believe’N’Succeed、母父・Exceed And Excel
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2019-11-02/743638

TVG Breeders’ Cup Mile(G1・芝1m・3歳以上)

1着:Uni

牝5、父・More Than Ready、母・Unaided、母父・Dansili
調教師:Chad C Brown、騎手:Joel Rosario

・3角過ぎでは8番手にいたUniが外を通って上昇開始。直線大外からGot Stormyと並んで伸び、先に抜け出しかけたGot Stormyを外から力づくで交わし去り、Uniが差し切り勝ち。

・今回の勝利で通算18戦10勝、G1は3勝目重賞5勝目。今年6/29に209日ぶりにベルモントパークでのリステッド(芝1m)で復帰し、1着→8/10のG1-フォスターデイヴH(芝1m)で3着→10/5のG1-ファーストレディS(芝1m)で1着とし、ここへ臨んでいた。2015年のアルカナ8月1歳馬セールにて、4万4436ドルにて購買された馬。

 1着:[2019/11/02]BCマイル(米G1・芝1m・サンタアニタ)
 1着:[2019/10/05]ファーストレディS(米G1・芝1m・キーンランド)
 1着:[2018/12/02]メイトリアークS(米G1・芝1m・デルマー)

 1着:[2018/09/22]ノーブルダムゼルS(米G3・芝1m・ベルモントパーク)
 1着:[2017/09/16]サンズポイントS(米G2・芝9f・ベルモントパーク)

・父のMore Than Readyは1997年米国産のサザンヘイロー産駒。現役時は17戦7勝、G1-キングズビショップS(ダ7f)など重賞4勝。主な産駒にBCスプリント2勝のRoy H、ドンカスターマイルなどオーストラリアでG1を8勝したMore Joyous、シドニー2歳3冠の内、2レース(ゴールデンスリッパー、サイアーズプロデュースS)を制したSebringなど。北米サイアーランキングは昨年8位、今年(現時点)21位。来年の種付料は8万ドル。

・牝系は今年の欧州2歳戦線を席捲したPinatuboと同じで、本馬の曽祖母とPinatuboの4代母が同じ。

2着:Got Stormy(1馬身1/2差)

牝4、父・Get Stormy、母・Super Phoebe、母父・Malabar Gold
調教師:Mark Casse、騎手:Tyler Gaffalione

3着:Without Parole(1馬身1/4差)

牡4、父・Frankel、母・Without You Babe、母父・Lemon Drop Kid
調教師:Chad C Brown、騎手:Irad Ortiz Jr

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2019-11-02/743637

Maker’s Mark Breeders’ Cup Filly & Mare Turf(G1・芝10f・3歳以上牝馬)

1着:Iridessa

牝3、父・Ruler Of The World、母・Senta’s Dream、母父・デインヒル
調教師:Joseph Patrick O’Brien、騎手:Wayne Lordan

・Mirthが後続を離す大逃げを打ち、Iridessaは3番手、人気のSistercharlieは5番手を追走。そのままの隊列で直線を向かえると、Iridessaと番手にいたVasilikaの2頭が抜け出し、マッチレースとなるも、最後はIridessaがクビ差交わして1着。Sistercharlieは最後まで先頭争いに加われず3着まで。

・今回の勝利で通算11戦5勝、重賞4勝目(全てG1)。前走10/5の英G1-サンチャリオットS(芝1m)では3着に敗れていたが、その後、照準をここに絞り見事に4つ目のG1タイトルを獲得。スタート直後に手綱をしごいて前目のポジションを取りにいった陣営の作戦が、本馬の器用な面を引き出し、アメリカの小回りの芝コース向きのレースをきっちり遂行した印象。

 1着:[2019/11/02]BCフィリー&メアターフ(米G1・芝10f・サンタアニタ)
 1着:[2019/09/14]メイトロンS(愛G1・芝1m・レパーズタウン)
 1着:[2019/06/28]プリティーポリーS(愛G1・芝10f・カラ)
 1着:[2018/10/12]フィリーズマイル(英G1・芝1m・ニューマーケット)

・父のRuler Of The Worldは2010年愛国産のGalileo産駒。現役時は3歳4月デビューから3連勝で英ダービーを制覇した馬。現3歳がファーストクロップで現2歳を含めても本馬がこれまでの唯一の重賞勝ち馬で、唯一の活躍馬。他にはListedレースで入着した馬が1頭いるだけという非常に苦しい産駒成績となっており、初年度(2015年)は1万5000ユーロだった種付料は2016年には1万ユーロ→2017年以降は8000ユーロと大幅に下落中。

・母のSenta’s Dreamは未出走。祖母のStarineはG1-BCフィリー&メアターフ、G1-メイトリアークSなど米重賞3勝の活躍馬で、本馬は祖母に続きこのレースに優勝したことになる

2着:Vasilika(クビ差)

牝5、父・Skipshot、母・La Belle Marquet、母父・Marquetry
調教師:Dan Ward、騎手:Flavien Prat

3着:Sistercharlie(2馬身1/4差)

牝5、父・Myboycharlie、母・Starlet’s Sister、母父・Galileo
調教師:Chad C Brown、騎手:John R Velazquez

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2019-11-02/743635

Breeders’ Cup Turf Sprint(G1・芝5f・3歳以上)

1着:Belvoir Bay

牝6、父・Equiano、母・Path Of Peace、母父・ロックオブジブラルタル
調教師:Peter Miller、騎手:Javier Castellano

・大外枠発走から勢いよく飛び出したBelvoir Bayが、早めにハナを獲り切った時点で勝負あった印象。そのままスイスイと直線を先頭で向かえ、危なげなく逃げ切り勝ち。

・今回の勝利で通算28戦12勝、G1初制覇重賞5勝目。今年はサンタアニタのリステッド(芝6.5f)→ブラックタイプ(芝5f)を連勝し、臨んだ3月のG1-アルクォズスプリント(芝6f)で勝ったBlue Pointから1馬身1/4差の2着と大健闘。その後、5/26のG3-モンロヴィアS(芝6.5f)で2着→6/8のG1-ジャイプール招待S(芝5f)で4着。今回はそこから147日ぶりの休み明けのレースだった馬。Blue Pointを物差しにすると勝っておかしくない力量を持つ存在だったが、臨戦過程などから今回は人気の盲点になっていた印象。2014年のタタソールズ10月1歳馬セールで3万3401ドルで購買され、2018年のケンタッキー11月ミックスセールで62万5000ドルで購買された馬。

 1着:[2019/11/02]BCターフスプリント(米G1・芝5f・サンタアニタ)
 1着:[2018/05/28]モンロヴィアS(米G2・芝6.5f・サンタアニタ)
 1着:[2018/04/29]サンシメオンS(米G3・芝6.5f・サンタアニタ)
 1着:[2017/11/03]セナターケンマディーズS(米G3・芝5f・デルマー)
 1着:[2016/08/28]トリーパインズS(米G3・ダ1m・デルマー)

・父のEquianoは2005年仏国産のAcclamation産駒。現役時は26戦7勝、2008年と2010年にロイヤルアスコットのG1-キングズスタンドS(芝5f)を制覇。2008年の制覇時はスペイン調教馬で、レース後に英国へ移籍。主な産駒にThe Tin Man(スプリントC、ダイヤモンドジュビリーS、ブリティッシュチャンピオンズスプリントS)。今年の種付料は6000ユーロ。

2着:Om(1馬身1/4差)

牡7、父・Munnings、母・Rare Cat、母父・Tabasco Cat
調教師:Peter Miller、騎手:Manuel Franco

3着:Shekky Shebaz(ハナ差)

せん4、父・ケープブランコ、母・Rose Ransom、母父・Red Ransom
調教師:Jason Servis、騎手:Irad Ortiz Jr

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2019-11-02/743634