西オーストラリア州パースにあるアスコット競馬場にて行われたG1-レイルウェイステークス(1600m)のレース結果と動画をお届けする。合わせてチェルトナムゴールドカップの有力馬・Lostintranslationが出走したG1-Betfair Chaseのレース結果と動画もお届けする。最後に英・愛のナショナルハント(障害)競走について概要をまとめているので、興味のある方はご一読願いたい。

Kirin-Railway Stakes(G1・1600m・3歳以上)

・レイルウェイステークスはウエストオーストラリアンターフクラブ(WATC)が主催するオーストラリア西地区におけるシーズン最初のG1競走。2000年の勝ち馬・Northerlyは後に2001年のコックスプレートで名牝・Sunlineの3連覇を阻止し優勝。翌年の史上最高のメンバー(Sunline、Lonhro、Granderaらが出走)が集まったと言われたコックスプレートも制覇し、年度代表馬に選出されている。

1着:Regal Power

せん4、父・Pierro、母・Broadway Belle、母父・Redoute’s Choice
調教師:Grant & Alana Williams、騎手:William Pike

・序盤は最後方に位置していたRegal Powerが大外を通ってポジションを押し上げ、直線は大外に持ち出されると豪脚一閃。文字通りの直線一気の競馬で追い込み勝ち。

・今回の勝利で通算15戦5勝、G1初制覇、重賞2勝目。今年4/13のG2-WATCダービー(2400m)を制した後に休養入り。休み明け初戦の前走11/2のG3-アジアンボウS(1400m)で2着とし、ここへ臨んでいた。

 1着:[2019/11/23]レイルウェイステークス(豪G1・1600m・アスコット)
 1着:[2019/04/13]WATCダービー(豪G2・2400m・アスコット)

・父のPierroは2009年豪州産のLonhro産駒。現役時は14戦11勝、ゴールデンスリッパー(1200m)、サイアーズプロデュースS(1400m)、シャンペンS(1600m)のシドニー2歳3冠を無敗で制し(無敗での3冠は史上3頭目)、カンタベリーS、ジョージライダーSと合わせてG1を5勝、重賞10勝。主な産駒にPierata(オールエイジドS)、Arcadia Queen(キングストンタウンクラシック)、Pinot(VRCオークス)、Levendi(オーストラリアンダービー)など。クールモア・オーストラリアにて繋養中で現時点(レイルウェイステークスの結果は未反映)の豪リーディングサイアーランキングはRubick、デクラレーションオブウォーに次ぐ3位。

・全兄のActionは昨年のWATCダービー馬。従姉のArcadia QueenはG1-キングストンタウンクラシックなど重賞4勝、従姉のArcadia DreamはG2-WATCダービーの勝ち馬、従兄のArcadia PrinceはG3-A.JスカヒルSの勝ち馬。

2着:Best Of Days(半馬身差)

せん5、父・Azamour、母・Baisse、母父・High Chaparral
調教師:James Cummings、騎手:Brad Rawiller

3着:Platoon(半馬身差)

せん4、父・Playing God、母・Oriel、母父・Oratorio
調教師:Neville Parnham、騎手:Steven Parnham

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/518/ascot-aus/2019-11-23/745820

Betfair Chase(Registered As The Lancashire Chase)(G1・3m1f125yds・5歳以上・ヘイドック競馬場)

1着:Lostintranslation

せん7、父・Flemensfirth、母・Falika、母父・Hero’s Honor
調教師:Colin Tizzard、騎手:Robbie Power

・序盤は最後方をゆっくり追走していたLostintranslation。残り障害4つになった時点でも最後方のままだったが、徐々に加速。最終障害を飛越後、終始逃げていたBristol De Maiを競り落とし、最後は騎手の手が上がる中、Lostintranslationが人気に応えて1着でゴール。

・今回の勝利で通算14戦5勝。昨シーズンはノービス(前シーズンまでにハードルorチェイスで勝ったことがない馬のみが出られるレース)路線でチェルトナムとエイントリーで重賞制覇。今シーズンは前走11/3のカーライルのコリンパーカーメモリアルインターメディエイトチェイス(LR・2m4f)から始動し、これを勝利しここへ臨んでいた。今後の大目標はチェルトナムフェスティバルの大一番、G1-チェルトナムゴールドカップとなるが、ブックメーカーではシーズン開幕前は2番人気だったが今回の勝利を受けて1番人気に上昇。未対戦のKemboy(昨季はチェルトナムゴールドカップ以外は全勝)、Al Boum Photo(今年3月のチェルトナムゴールドカップ1着)らの猛者達を相手に今季の障害シーズンを盛り上げてくれる存在になりそうである。

 1着:[2019/11/23]ベットフェアチェイス(G1・3m1f125yds・ヘイドック)
 1着:[2019/04/05]ベットウェイマイルドメイノービシスチェイス(G1・3m210yds・エイントリー)

 1着:[2019/01/01]ベットブライトディッパーノービシスチェイス(G2・2m4f127yds・チェルトナム)

・父のFlemensfirthは1992年米国産のAlleged産駒。現役時はJohn Gosden師に管理され、9戦5勝。仏G1-リュパン賞(2100m)、伊G1-ローマ賞(1m2f)、仏G2-ドラール賞(2勝)の勝ち馬。2010年のG1-チェルトナムゴールドカップを勝ったImperial CommanderやTidal Bay(障害G1を2勝)らを輩出。

2着:Bristol De Mai(1馬身1/2差)

せん8、父・Saddler Maker、母・La Bole Night、母父・April Night
調教師:Nigel Twiston-Davies、騎手:Daryl Jacob

3着:Frodon(25馬身差)

せん7、父・Nickname、母・Miss Country、母父・Country Reel
調教師:Paul Nicholls、騎手:Bryony Frost

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/23/haydock/2019-11-23/742312

英・愛のナショナルハント(障害)競走について

・英愛のナショナルハント(障害)競走は大きく分けてハードルとチェイスの2つがあり、ハードルは置障害で高さ3フィート1/2(約107cm)以上、チェイスはハードルよりも障害が高く(難易度が高い)、高さ4フィート1/2(約137cm)以上と定められており、設置される障害の数も距離に応じて定められている。ハードルの短距離路線、ハードルの長距離路線、チェイスの短距離路線、チェイスの長距離路線があり、それぞれの最高峰のG1レースが一同に行われるのが3月のチェルトナムフェスティバルになる。以下に4日間に渡り行われるチェルトナムフェスティバルの主要レースを記す。

 チャンピオンハードルチャレンジトロフィー(G1・2m87y)
 ・初日のメインレース。短距離ハードラーの最大目標。

 クイーンマザーチャンピオンチェイス(G1・1m7f199y)
 ・2日目のメインレース。短距離チェイサーの最大目標。

 ステイヤーズハードル(G1・2m7f213y)
 ・3日目のメインレース。長距離ハードラーの最大目標。

 チェルトナムゴールドカップチェイス(G1・3m2f70y)
 ・最終日のメインレース。長距離チェイサーの最大目標。

・ハードルとチェイス以外にノービスというカテゴリーもあり、これは前シーズンまでにハードルorチェイスで勝ったことがない馬のみが出られるレース。ノービスのG1もチェルトナムフェスティバルでは行われ、過去にノービスに出走出来る馬がチェルトナムゴールドカップを勝った事例もある。他にチェルトナムフェスティバルでは2日目にバンパー(4,5,6歳で平地、障害レースの出走経験がない馬)による「ナショナルハントルールで行われるフラットレース」のG1-チャンピオンバンパーが行われる。

・英国にはナショナルハントレース専用の競馬場がチェルトナム、エイントリー(グランドナショナルが行われる)など23あり、ニューマーケット、エプソムなどの平地競走専用の競馬場の数(19)よりも多い。他に兼用の競馬場がアスコット、ドンカスターなど17ある。