来年のケンタッキーダービーは現地時間2020年の5月2日に行われるが、今後定期的にケンタッキーダービーのアンティポスト(長期前売り単オッズ)の動向をお届けしていく。ブリーダーズカップまでの米2歳重賞戦線を見る限り、まだまだダービー候補は絞り切れない情勢でこれからデビューする馬にも大きなチャンスがありそうな印象である。

 ※以下のオッズは英ブックメーカー・WilliamHILLのもの。
 ※サイアーランキングは米BLOOD HORSEより。
 ※エクイベーススピード指数は米国でブラックタイプ競走へのステータス付与のために、北米国際カタログ基準委員会により算出されるレースクオリティスコアにも利用されているスピード指数。

Independence Hall:17.0倍

父・Constitution、母・Kalahari Cat、母父・Cape Town
調教師:Michael Trombetta
2018年キーンランド9月1歳セールにて10万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:104

・2戦2勝。9/21のパークスでのメイドン(7f)で1着→11/3のアケダクトでのG3-ナシュアS(1m)で1着。ナシュアSは番手追走から3角過ぎに仕掛けられ、4角では先頭に立つ競馬で2着に12馬身1/4差をつける圧勝(以下の動画をご参照下さい)で、エクイベーススピード指数は104。ブリーダーズカップには出走していない馬だが、戦績に傷がついていない事もあり現時点ではこの馬が1番人気の評価を得ている。

・父のConstitutionは2011年米国産のTapit産駒。現役時は8戦4勝、G1-ドンH(ダ9f)、G1-フロリダダービー(ダ9f)の勝ち馬。現2歳がファーストクロップになり、北米ファーストクロップサイアーランキングではAmerican Pharoahに続き現在2位。これまでに60頭が出走し21頭が勝利。既に重賞勝ち馬が4頭(Tiz The Law、本馬、Amalfi Sunrise、By Your Side)もいる中身の濃さで、他にTDNのRising StarsにAncient Warrior、Gouverneur Morris、Aurelia Garlandの3頭が選出されるなど、注目度が非常に高くなっている種牡馬。種付料は2019年は1万5000ドルだったが、2020年は一気に4万ドルに引き上げられているが、この2歳戦での実績なら当然だろう。

 【重賞勝ち馬や期待馬が多く揃う注目の新種牡馬・Constitution産駒】

 Tiz The Law(母父・Tiznow)牡馬
 ・2戦2勝、G1-シャンペンSの勝ち馬(2着に4馬身差をつけて勝利)

 Amalfi Sunrise(母父・エンパイアメーカー)牝馬
 ・2戦2勝、G2-ソレントSの勝ち馬(2着に6馬身差をつけて勝利)

 Independence Hall(母父・Cape Town)牡馬
 ・2戦2勝、G3-ナシュアSの勝ち馬(2着に12馬身1/4差をつけて勝利)

 By Your Side(母父・Dixie Union)牡馬
 ・4戦2勝、G3-サンフォードSの勝ち馬

 Ancient Warrior(母父・Forestry)牡馬
 ・1戦1勝、11/23のデルマーでのメイドン(6f)に勝利

 Gouverneur Morris(母父・Unbridled’s Song)牡馬
 ・2戦1勝、10/5のキーンランドでのG1-ブリーダーズフューチュリティで2着

 Aurelia Garland(母父・Dixie Union)牝馬
 ・1戦1勝、5/2のベルモントパークでのメイドン(5f)に勝利

・母のKalahari Catは14戦3勝。半兄のBlack Onyxは米G3-スパイラルSの勝ち馬。従姉のWhite Moonstoneは英2歳G1-フィリーズマイル、英2歳G2-メイヒルS、英2歳G3-スウィートソレラSの勝ち馬。

Tiz The Law:17.0倍

父・Constitution、母・Tizfiz、母父・Tiznow
調教師:Barclay Tagg
2018年サラトガ8月1歳セールにて11万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:97

・2戦2勝。8/8のサラトガでのメイドン(6.5f)で1着→10/5のベルモントパークでのG1-シャンペンS(1m)で1着。シャンペンSは後方追走からまくり気味に上昇していく競馬で2着に4馬身差をつけての勝利だったが(以下の動画をご参照下さい)、エクイベーススピード指数は91止まり。同じConstitution産駒のIndependence Hallと同率で1番人気となっている。

・Constitution産駒のファーストクロップで重賞を勝っている4頭の内、唯一のG1馬が本馬。Tapitの後継種牡馬として既に産駒がデビューしている馬の中ではFlashbackのセカンドクロップから今年のG1-BCジュヴェナイルフィリーズを制したBritish Idiomが出現し、種付料(3500ドル)にそぐわない大物が輩出されているが、Monomoy Girl(G1を5勝、昨年のエクリプス賞3歳牝馬チャンピオン)を出したTapizar(現在の北米リーディング44位)に続く、後継種牡馬候補がまだ固まりきっていない現況。そんな中、Constitutionは現時点ではファーストクロップから複数の有力馬を輩出し、既にTapitの後継種牡馬の筆頭候補になり得るスタートダッシュを決めたといえそうである。

 【現時点の北米ファーストクロップサイアーランキング】
 ・American Pharoahは2歳リーディングでも2位。他に3頭がG1馬を輩出するなど各馬共絶好のスタートを切っている。

 1位・American Pharoah(by Pioneerof the Nile)
 64頭出走、23頭勝利(勝ち上がり率:35.9%)、重賞勝ち馬3頭。
 2020年の種付料:Private
 ・G2-BCジュヴェナイルターフスプリントをFour Wheel Driveが制覇

 2位・Constitution(by Tapit)
 60頭出走、21頭勝利(勝ち上がり率:35.0%)、重賞勝ち馬4頭。
 2020年の種付料:4万ドル
 ・G1-シャンペンSをTiz The Lawが制覇

 3位・Palace Malice(by Curlin)
 55頭出走、16頭勝利(勝ち上がり率:29.0%)、重賞勝ち馬1頭。
 2020年の種付料:2万5000ドル
 ・G1-BCジュヴェナイルターフをStructorが制覇

 4位・Liam’s Map(by Unbridled’s Song)
 38頭出走、13頭勝利(勝ち上がり率:34.2%)、重賞勝ち馬2頭。
 2020年の種付料:3万5000ドル
 ・G1-フリゼットSをWicked Whisper、G1-ホープフルSをBasinが制覇

 5位・Competitive Edge(by Super Saver)
 46頭出走、20頭勝利(勝ち上がり率:43.4%)、重賞勝ち馬無し。
 2020年の種付料:1万2500ドル

・母のTizfizはG2-サンゴルゴーニオHの勝ち馬。


Anneau D’Or:21.0倍

父・Medaglia d’Oro、母・Walk Close、母父・Tapit
調教師:Blaine D Wright
2019年OBS4月2歳トレーニングセールにて48万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:106

・2戦1勝。9/29のゴールデンゲートでのメイドン(1m)で1着→11/1のサンタアニタでのG1-BCジュヴェナイル(8.5f)で2着。

Dennis’ Moment:21.0倍

父・Tiznow、母・Transplendid、母父・Elusive Quality
調教師:Dale Romans
2018年サラトガ8月1歳セールにて40万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:101

・4戦2勝。7/27のデビュー2戦目のメイドン(7f)で勝ち上がり→9/14のチャーチルダウンズでのG3-イロコイS(8.5f)で1着→11/1のサンタアニタでのG1-BCジュヴェナイル(8.5f)で8着。BCジュヴェナイルは1番人気に推されていたが、終始最後方のまま見せ場なくシンガリ負け。

Maxfield:21.0倍

父・ストリートセンス、母・Velvety、母父・Bernardini
調教師:Brendan P Walsh
エクイベーススピード指数:99

・2戦2勝。9/14のチャーチルダウンズでのメイドン(1m)で1着→10/5のキーンランドでのG1-ブリーダーズフューチュリティ(8.5f)で1着。ブリーダーズフューチュリティはスタートで出負けして1角を最後方で通過する競馬で、3角過ぎから大まくりに出て4角では2番手に上昇し、直線で後続を突き離し2着に5馬身半差をつける派手な勝ち方だったが、再現性に乏しい面は否めず、エクイベーススピード指数は99止まり。

Eight Rings:26.0倍

父・エンパイアメーカー、母・Purely Hot、母父・Pure Prize
調教師:Bob Baffert
2018年キーンランド9月1歳セールにて52万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:105

・4戦2勝。8/4のデルマーでのメイドン(5.5f)で1着→9/2のデルマーでのG1-デルマーフューチュリティ(7f)ではスタート直後に騎手を振り落とし競走中止→9/27のサンタアニタでのG1-アメリカンファラオS(8.5f)で1着→11/1のサンタアニタでのG1-BCジュヴェナイル(8.5f)で6着。BCジュヴェナイルでは2番人気に推されていたが、勝ち馬から12馬身半差の6着。積極的に勝ちに行く競馬をしてはいたが直線でばったりと止まってしまう負け方。

Storm The Court:26.0倍

父・Court Vision、母・My Tejana Storm、母父・Tejano Run
調教師:Peter Eurton
2018年ケンタッキー2月ミックスセールにて5000ドルにて落札
2019年OBS4月2歳トレーニングセールにて6万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:106

・4戦2勝。8/10のデルマーでのデビュー戦(5.5f)を勝利→9/3のデルマーでのG1-デルマーフューチュリティ(7f)はスタート直後に競走中止→9/28のサンタアニタでのG1-アメリカンファラオS(8.5f)では3着→11/1のサンタアニタでのG1-BCジュヴェナイル(8.5f)で1着。BCジュヴェナイルはブービー人気(最低人気は日本調教馬・フルフラット)だったが、初のブリンカー着用で一変し、逃げ切り勝ちを収めている。

Structor:34.0倍

父・Palace Malice、母・Miss Always Ready、母父・More Than Ready
調教師:Chad C Brown
2018年キーンランド9月1歳セールにて16万ドルにて落札
2019年OBS3月2歳トレーニングセールにて85万ドルにて落札
エクイベーススピード指数:102

・3戦3勝。8/31のサラトガでのメイドン(芝8.5f)で1着→9/28のベルモントパークでのG3-ピルグリムS(芝8.5f)で1着→11/1のサンタアニタでのG1-BCジュヴェナイルターフ(芝1m)で1着。BCジュヴェナイルターフは中団待機から直線で末脚を爆発させての差し切り勝ち。これまでの3戦は全て芝でのレース。