米サンタアニタ競馬場にて3歳限定G1-マリブS(ダ7f)、3歳牝馬限定G1-ラブレアS(ダ7f)、3歳牝馬限定G1-アメリカンオークス(芝10f)の3つのG1レースが行われている。マリブSは先のBCダートマイルで2着に敗れたOmaha Beachが出走し1番人気。レース結果と動画をお届けする。

Malibu Stakes(G1・ダ7f・3歳)

1着:Omaha Beach

牡3、父・War Front、母・Charming、母父・Seeking The Gold
調教師:Richard E Mandella、騎手:Mike E Smith

・Omaha Beachが持ったままでラクに先頭に立ち、そのまま押し切り勝ち。Omaha Beachの楽勝だったため、同じ距離のラブレアS(1:22.17)よりも勝ち時計は遅い1:22.33。

・今回の勝利で通算10戦5勝、G1は3勝目重賞4勝目。約半年ぶりのレースとなった10/5のG1-サンタアニタスプリントチャンピオンシップ(ダ6f)を勝利し、前走G1-BCダートマイル(ダ1m)では1番人気に推されていたが2着。Game Winnerらを降した3月のレベルS(ダ8.5f)、後にケンタッキーダービーを繰り上がりで制したCountry Houseらをちぎったアーカンソーダービー(ダ9f)の内容が非常に良かっただけに、もう少し長い距離で見てみたい馬だが、来年はどうなるか。2017年キーンランド9月1歳馬セールにて62万5000ドルで落札された馬。

 1着:[2019/12/28]マリブS(米G1・ダ7f・サンタアニタ)
 1着:[2019/10/05]サンタアニタスプリントチャンピオンシップ(米G1・ダ6f・サンタアニタ)
 1着:[2019/04/13]アーカンソーダービー(米G1・ダ9f・オークローンパーク)

 1着:[2019/03/16]レベルS(米G2・ダ8.5f・オークローンパーク)

・父のWar Frontは2002年米国産のDanzig産駒。現役時は13戦4勝、米G2-AGヴァンダービルトBCH(ダ6f)が唯一の重賞勝ち。種牡馬入り当初の評価は高いものではなかったが、ファーストクロップからThe Factor、Summer Soiree、Data Linkの3頭のG1馬をいきなり輩出。セカンドクロップからはDeclaration of Warが欧州でG1を2勝し、評価が一変。繁殖の質が上がると、2頭のカルティエ賞最優秀2歳牡馬(Air Force Blue、U S Navy Flag)が出現。現3歳からは産駒初の米クラシック馬・War of Will(プリークネスS)や本馬が出て、2010年には1万ドルだった種付料は2017年以降、25万ドルを維持している。

・牝系が素晴らしい馬で、半姉のTake Charge Brandiは米G1-スターレットS、米2歳G1-BCジュヴェナイルフィリーズなど重賞3勝。叔父のTake Charge Indyは米G1-フロリダダービーなど重賞2勝。叔父のWill Take Chargeは米G1-クラークH、米G1-トラヴァーズSなど重賞5勝。祖母のTake Charge Ladyは米G1-スピンスターS(2勝)、米G1-アッシュランドSなど重賞8勝。

・鞍上のMike E Smithはこの勝利で通算G1勝利数を217とし、Jerry Bailey(通算5893勝、米クラシック3冠6勝、ブリーダーズカップ15勝。エクリプス賞最優秀ジョッキーを7度受賞)の記録を超え、G1勝利数のレコードを記録している。

2着:Roadster

牡3、父・Quality Road、母・Ghost Dancing、母父・Silver Ghost
調教師:Bob Baffert、騎手:Joel Rosario

3着:Manny Wah

牡3、父・Will Take Charge、母・Battlefield Angel、母父・Proud Citizen
調教師:Bob Baffert、騎手:Channing Hill

※EQUIBASEのChartt

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La Brea Stakes(G1・ダ7f・3歳牝馬)

1着:Hard Not To Love

牝3、父・ハードスパン、母・Loving Vindication、母父・Vindication
調教師:John Shirreffs、騎手:Mike E Smith

・1番人気のBellafinaが逃げ込みを図ろうとする中、外からHard Not To Loveが直線、鋭い差し脚を披露し、差し切り勝ち。

・今回の勝利で通算5戦4勝、重賞初出走で重賞初勝利。2017年キーンランド9月1歳馬セールにて40万ドルで落札された馬。

 1着:[2019/12/28]ラブレアS(米G1・ダ7f・サンタアニタ)

・父のハードスパンは2004年米国産のDanzig産駒。現役時は13戦7勝、G1-キングズビショップS(ダ7f)など米重賞4勝。他にケンタッキーダービー2着、BCクラシック2着、プリークネスS3着など。2015年産まれ(現4歳)の1世代だけ日本にて供用され、2016年産まれの本馬はハードスパンが日本からアメリカに戻った直後に輩出された世代にあたるが、この世代だけでハードスパン産駒3頭目のG1馬となっている。来年の種付料は4万ドル。

 ※2016年産まれのハードスパン産駒(現3歳)は以下の3頭がG1馬に、2頭が重賞勝ち馬になっており、稀にみる当たり年だったといえる。

 Spun to Run(G1-BCダートマイル、G3-スマーティジョーンズS)
 Out for a Spin(G1-アッシュランドS)
 Hard Not To Love(G1-ラブレアS)
 Hard Legacy(G3-リグレットS)
 A Thread of Blue(G3-パームビーチS)

・母のLoving Vindicationは13戦2勝。半姉のWonder Gadotは米G2-デモワゼルS、加G3-マザリーンSの勝ち馬。従姉のSecret Spiceは米G1-ビホルダーマイルSの勝ち馬。祖母のChimichurriは米G3-テンプティドSの勝ち馬。

2着:Bellafina(2馬身1/4差)

牝3、父・Quality Road、母・Akron Moon、母父・Malibu Moon
調教師:Simon Callaghan、騎手:Victor Espinoza

3着:Mother Mother(1馬身差)

牝3、父・Pioneerof The Nile、母・Mother、母父・Lion Hearted
調教師:Bob Baffert、騎手:Joel Rosario

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2019-12-28/748299

American Oaks(G1・芝10f・3歳牝馬)

1着:Lady Prancealot

牝3、父・Sir Prancealot、母・Naqrah、母父・Haatef
調教師:Richard Baltas、騎手:Joe Bravo

・直線入口では中団にいたLady Prancealotが最内に突っ込み、イン強襲の形。最後はMucho Unusualも大いに抵抗したが、突き離してLady Prancealotが差し切り勝ち。

・今回の勝利で通算17戦5勝、重賞3勝目。デビューから5戦は欧州で走り1勝(5f)。その後、アメリカへ移籍し、移籍8戦目で重賞初制覇。詳細は以下に記すが「アイルランド産でアメリカで走ったSir Prancealot産駒」の大活躍の一翼を担い、今回、Sir Prancealot産駒初のG1馬となっている。2017年のタタソールズアイルランド9月1歳馬セールにて米ドル換算で1万1300ドルにて落札された馬。

 1着:[2019/12/28]アメリカンオークス(米G1・芝10f・サンタアニタ)
 1着:[2019/10/18]ヴァリーヴューS(米G3・芝8.5f・キーンランド)
 1着:[2019/06/01]ハニームーンS(米G3・芝9f・サンタアニタ)

・父のSir Prancealotは2010年愛国産のTamayuz産駒で、現役時は2歳時のみ稼働し6戦3勝、英2歳G2-フライングチルダースS(5f3yds)の勝ち馬。主な産駒にいずれも現5歳のファーストクロップになる米重賞3勝のBeau Recall、英重賞5勝のSir Dancealotアメリカではこれまでにアイルランド産の14頭が出走し、3頭が重賞勝ち馬に、1頭がリステッド勝ち馬になる驚異的な活躍を見せ、これを受けてSir Prancealotは供用場所がアイルランドからアメリカへ移ることになっている。初年度(アイルランド時代)は6000ユーロだった種付料は来年(アメリカ)から1万5000ドル。

 ※Sir Prancealot産駒のアメリカでの全成績(現在の
Sir Prancealot のアメリカでの供用先がまとめたデータで一目瞭然で産駒の活躍ぶりがわかる資料になっている)

https://ranchosanmiguel.net/wp-content/uploads/2017/10/Sir-Prancealot-U.S.-Starters.pdf

・母のNaqrahは未出走。いとこ(せん馬)のAlmanaarは米G1-ガルフストリームパークターフHなど米仏で重賞4勝。伯母のBaqahは仏G2-サンドランガン賞の勝ち馬。4代母のBrave Rajは1986年のG1-BCジュヴェナイルフィリーズなど重賞3勝。

2着:Mucho Unusual(半馬身差)

牝3、父・Mucho Macho Man、母・Not Unusual、母父・Unusual Heat
調教師:Tim Yakteen、騎手:Joel Rosario

3着:Pretty Point(1馬身半差)

牝3、父・Point Of Entry、母・Pretty Syrie、母父・Street Boss
調教師:Patrick Gallagher、騎手:Mike E Smith

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2019-12-28/748298