仏ヴァンセンヌ競馬場にて行われたフランスの繋駕速歩競走のG1-アメリカ賞のレース結果と動画をお届けする。今年で第100回を数える歴史と伝統を誇り、14レースあるフランスの繋駕速歩競走のG1レースの内、最高の格式を誇るレース。フランス国旗と星条旗がはためく中の場内の歓声、盛り上がりは必見である。

尚、繋駕速歩競走は4本の肢のうちどれかが地面についていないと失格になるレースで車輪のついた駕籠車にドライバーが乗りながらレースを行う。レースと並行して内側を走る自動車に審判が乗っており、リアルタイムで失格判定を行う。今年のアメリカ賞でも道中、普通に走ってしまう馬が出て失格になり内へ退避させられている。

GRAND PRIX D’AMERIQUE(G1・2700m)

・アメリカ賞の名前の由来は第一次世界大戦におけるアメリカ合衆国の参戦に感謝してのもの。第二次世界大戦により2度、中断されているが今年は1920年の創設以来、第100回目。最多優勝馬は1986年~1988年と1990年の計4度優勝したOurasi。

1着:Face Time Bourbon

牡5、父・Ready Cash、母・Vita Bourbon、母父・Love You
調教師:Sebastien Guarato、ドライバー:Bjorn Goop

・好位追走のFace Time Bourbonが直線で内に潜り込むと、末脚一閃。ドライバーのBjorn Goopが左手を高々と上げながらFace Time Bourbonが1着でゴール。尚、以下の動画の再生回数からもフランスでのこのレースの圧倒的な注目度の高さがうかがえる。

・今回の勝利で通算22戦19勝、G1は6勝目、重賞12勝目。これまでの総獲得賞金は147万3550ユーロ(約1億7754万円)に及ぶ。トロッター特有の事ととして昨年、既に現役でレースに出ながら2万ユーロの種付料で種付けが行われており(フランスのトロッター品種は人工授精での生産が認められている)、父のReady Cashに続く親子3代でのアメリカ賞制覇を成し遂げる産駒の誕生が期待されている。

※これまでに勝利したG1レース一覧

 アメリカ賞(2020)
 セレクシオン賞(2019)
 クリテリウム・コンティナンタル(2019)
 UET賞(2019)
 クリテリウム3歳(2018)
 チャンピオンユーロピアン3歳(2018)

・調教師のSebastien GuaratoはBold Eagleで2016,2017年のアメリカ賞を連覇したのに続き、3度目のアメリカ賞制覇。

・ドライバーのBjorn Goopは2度目のアメリカ賞制覇。スウェーデン出身の43歳、これまでにスウェーデン、ノルウェー、フィンランド、フランス、イタリア、デンマークで繋駕速歩競走のG1レースを制覇。

・父のReady Cashは2005年仏国産のIndy de Vive産駒。現役時は70戦40勝、2011年と2012年のG1-アメリカ賞連覇などG1を9勝、重賞を23勝。総獲得賞金は428万2300ユーロ(約5億1597万円)。既にBold Eagle(2016,2017年)、Readly Express(2018年)、Face Time Bourbon(2020年)の3頭のアメリカ賞勝ち馬を輩出。代表産駒になるアメリカ賞連覇のBold Eagleは2011年産まれで、Ready Cashが最初のアメリカ賞を勝つ1年前に現役馬でありながら種付けされて産まれた馬であり(人工授精による生産)、この辺りはサラブレッドとは異なるトロッター特有の興味深い生産事情と言える。

※Le TROTのレース結果(フランス語)

https://www.letrot.com/stats/fiche-course/2020-01-26/7500/7/resultats/arrivee-definitive