現地時間3/7(土)に豪シドニー近郊のランドウィック競馬場と、豪メルボルン郊外のフレミントン競馬場にて行われた4つのG1レース(ランドウィックギニー、カンタベリーS、オーストラリアンカップ、ニューマーケットH)について、レース結果と動画をお届けする。
Mostyn Copper Randwick Guineas(G1・芝1600m・3歳・ランドウィック競馬場)
・1935年にカンタベリーギニーとして創設。2006年より現在の名称に改称。シドニー3歳3冠のファーストレグにあたるレースで、以後、ローズヒルギニー(芝2000m)→オーストラリアンダービー(芝2400m)へと続く。
1着:Shadow Hero
せん3、父・Pierro、母・Sookie、母父・Casino Prince
調教師:、Mark Newnham 騎手:Joshua Parr
・中団追走のShadow Heroが直線で馬場の真ん中から俊敏な差し脚を発揮。直線で番手からの抜け出しを図った1番人気のMicrophoneを交わし1着。
・今回の勝利で通算9戦4勝、G1は2勝目、重賞3勝目。昨年10/12にG1-スプリングチャンピオンS(芝2000m)を1番人気で制し、次走11/2のG1-ビクトリアダービー(芝2500m)でも1番人気に推されたが、勝ったWarningから10馬身差の5着と敗れていた。112日の休養を挟んだ前走2/22のG2-ホバートヴィルS(芝1400m)を5着とし、ここへ臨んでいた。
1着:[2020/03/07]ランドウィックギニー(豪G1・芝1600m・ランドウィック)
1着:[2019/10/12]スプリングチャンピオンS(豪G1・芝2000m・ランドウィック)
1着:[2019/09/28]グローミングS(豪G3・芝1800m・ローズヒルガーデンズ)
・父のPierroは2009年豪州産のLonhro産駒。現役時は14戦11勝、ゴールデンスリッパー、サイアーズプロデュースS、シャンペンSのシドニー2歳3冠を制した馬で、後に勝利したカンタベリーS、ジョージライダーSを含めて5つのG1を含む重賞10勝。本馬を含めて6頭のG1馬を輩出。現時点での豪サイアーランキング3位。
・母のSookieは13戦4勝、豪G3-グレンローガンパークSの勝ち馬。曽祖母のVictory Veinはシドニー2歳3冠の内、サイアーズプロデュースS、シャンペンSの2つを制した馬で、重賞8勝の活躍馬。
2着:Microphone(3/4身差)
牡3、父・Exceed And Excel、母・Sung、母父・Anabaa
調教師:James Cummings、騎手:Hugh Bowman
3着:Brandenberg(短頭差)
牡3、父・Burgundy、母・Wansesingyee、母父・Galileo
調教師:John Sargent、騎手:Rachel King
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2020-03-07/753183
Heineken 3 Canterbury Stakes(G1・芝1300m・3歳以上・ランドウィック競馬場)
・1929年創設。2013年よりG1。創設時から1996年まではカンタベリーパーク競馬場にて行われていたレースで、以後、数年おきに開催場が変わり、2014年からはランドウィック競馬場にて施行されている。
1着:The Bostonian
せん5、父・Jimmy Choux、母・Keepa Cheval、母父・Keeper
調教師:Tony Pike、騎手:Nash Rawiller
・4番手追走から最内を通るコーナーリングの利で直線を2番手で向かえたThe Bostonianが残り100でレースを主導したSavatianoに並びかけ、最後、競り落として1着。
・今回の勝利で通算22戦10勝、G1は3勝目、重賞4勝目。昨年5月のブリズベンレーシングカーニバルで2つのG1(ドゥームベン10000、キングスフォードスミスC)を制した馬。その後は10/25のG1-マニカトS(芝1200m)で5着、11/9のG1-スプリントクラシック(芝1200m)で8着と今一つの成績が続いていた。
1着:[2020/03/07]カンタベリーS(豪G1・芝1300m・ランドウィック)
1着:[2019/05/25]キングスフォードスミスC(豪G1・芝1300m・イーグルファーム)
1着:[2019/05/11]ドゥームベン10000(豪G1・芝1200m・ドゥームベン)
1着:[2018/06/30]サンシャインコーストギニー(豪G3・芝1600m・サンシャインコースト)
・父のJimmy Chouxは2007年新国産のThorn Park(その父・スピニングワールド)産駒。現役時は25戦12勝、ニュージーランド2000ギニー、ニュージーランドダービー、ローズヒルギニー、ウインザーパークプレート、スプリングクラシックの5つの豪・新G1を含む重賞9勝。2010/11のニュージーランド年度代表馬。本馬がこれまでの唯一の産駒G1馬。
・母のKeepa Chevalはニュージーランドで8戦1勝。母のきょうだい(せん馬)のMufhasaは豪、新でトゥーラックH、フューチュリティSなどG1を10勝した活躍馬。
2着:Savatiano(1馬身1/4差)
牝5、父・Street Cry、母・Retsina、母父・Redoute’s Choice
調教師:James Cummings、騎手:James McDonald
3着:Mister Sea Wolf(3馬身差)
せん8、父・Amadeus Wolf、母・Rose De France、母父・Diktat
調教師:Chris Waller、騎手:Brenton Avdulla
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2020-03-07/753181
Tab Australian Cup(G1・芝2000m・3歳以上・フレミントン競馬場)
・1863年創設。創設時はメルボルンCよりも長い18ハロンにて行われていたが、距離短縮が続き1973年以降は2000mにて施行されている。過去の主な勝ち馬にBetter Loosen Up(1991年)、Let’s Elope(1992年)、Octagonal(1997年)、Northerly(2001,2003年)、Lonhro(2004年)、Makybe Diva(2005年)など。
1着:Fifty Stars
牡5、父・Sea The Stars、母・Swizzle Stick、母父・Sadler’s Wells
調教師:David A & B Hayes & Tom Dabernig、騎手:John Allen
・最後方に近い位置にいたFifty Starsが大外から鋭伸。先に抜け出したRegal Powerを一気に抜き去り、豪快な差し切り勝ち。スズカデヴィアスは最後方から直線で数頭を抜いて9着入線。
・今回の勝利で通算23戦10勝、G1初制覇、重賞5勝目。昨年11/2のG1-カンタラS(芝1600m)でFierce Impactの2着だった馬で、その後、11/9のG1-マッキノンS(芝2000m)で5着、2/8のG1-C.F.オーアS(芝1400m)で4着とG1で善戦が続いていた。アイルランド産。
1着:[2020/03/07]オーストラリアンC(豪G1・芝2000m・フレミントン)
1着:[2020/02/29]ブラメイS(豪G2・芝1600m・フレミントン)
1着:[2019/03/16]アジャックスS(豪G2・芝1500m・ローズヒルガーデンズ)
1着:[2019/03/02]ブラメイS(豪G2・芝1600m・フレミントン)
1着:[2018/11/17]サンダウンS(豪G3・芝1500m・サンダウン)
・父のSea The Starsは2006年愛国産のCape Cross産駒。現役時はJohn M Oxx師に管理され、9戦8勝、凱旋門賞、アイリッシュチャンピオンS、インターナショナルS、エクリプスS、英ダービー、英2000ギニーの6つのG1を含む重賞7勝。オーストラリアでの産駒重賞勝ち馬は本馬、Shraaoh(G1-シドニーC)、Oceanographer(G3-レクサスS)の3頭で、2頭がG1馬になっている打率の高さは流石である。
・母のSwizzle Stickは未出走。叔母のViztoriaは英G2-パークS、愛G3-アサージSの勝ち馬。
2着:Regal Power(半馬身差)
せん4、父・Pierro、母・Broadway Belle、母父・Redoute’s Choice
調教師:Grant & Alana Williams、騎手:William Pike
3着:Vow And Declare(3/4身差)
せん4、父・デクラレーションオブウォー、母・Geblitzt、母父・Testa Rossa
調教師:Danny O’Brien、騎手:Craig A Williams
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2020-03-07/753177
Seppelt Wines Newmarket Handicap(G1・芝1200m・2歳以上・フレミントン競馬場)
・「short and merry」なレースというコンセプトで1874年に創設。過去の主な勝ち馬の中にはいずれもロイヤルアスコットで重賞を勝ったBlack Caviar(2011年)、Scenic Blast(2009年)、Miss Andretti(2007年)、Takeover Target(2006年)や、豪年度代表馬に選出されたWeekend Hussler(2008年)など錚々たる顔ぶれが並ぶ。
1着:Bivouac
牡3、父・Exceed And Excel、母・Dazzler、母父・More Than Ready
調教師:James Cummings、騎手:Glen Boss
・終始絶好の手応えで好位を追走していたBivouacが、他馬のジョッキーの手が先に動く中も焦らずに遅らせ気味に仕掛けられると、末脚が一気に弾けて、2着に2馬身半差をつけて快勝。
・今回の勝利で通算13戦6勝、G1は2勝目、重賞5勝目。昨秋は9/28のG1-ゴールデンローズS(芝1400m)を1番人気で制し、10/25のG1-マニカトS(芝1200m)は1番人気に推されたが、勝ったLoving Gabyから2馬身半差の6着→11/2のG1-クールモアスタッドS(芝1200m)でも1番人気となったが、勝ったExceedanceから半馬身差の2着。その後、112日の休養を挟んだ前走G1-オークレイプレート(芝1100m)を6着とし、ここへ臨んでいた。
1着:[2020/03/07]ニューマーケットH(豪G1・芝1200m・フレミントン)
1着:[2019/09/28]ゴールデンローズS(豪G1・芝1400m・ローズヒルガーデンズ)
1着:[2019/09/14]ラントゥザローズS(豪G2・芝1200m・ローズヒルガーデンズ)
1着:[2019/08/17]ヴァインS(豪G3・芝1100m・コーフィールド)
1着:[2019/04/06]キンダーガーデンS(豪G3・芝1100m・ランドウィック)
・父のExceed And Excelは2000年豪州産のデインヒル産駒。現役時は12戦7勝、ニューマーケットH(芝1200m)、ドバイレーシングクラブC(芝1400m)の2つのG1を含む重賞6勝。主な産駒にExcelebration(ムーランドロンシャン賞、ジャックルマロワ賞、クイーンエリザベス2世S)、Helmet(コーフィールドギニー、サイアーズプロデュースS、シャンペンS)など。アイルランドのキルダンガンスタッドにて繋養中で今年の種付料は4万ユーロ。
・母のDazzlerは豪11戦2勝。叔母のGuelphはMRC1000ギニー、AJCフライトS、AJCシャンペンSの3つのG1を含む豪重賞6勝。祖母のCamarillaは豪2歳G1-サイアーズプロデュースSの勝ち馬。曽祖母のCamarenaは豪G1-QTCクイーンズランドダービーの勝ち馬。近親にSepoy(クールモアスタッドS、マニカトS、ゴールデンスリッパー、ブルーダイヤモンドSの豪G1を4勝)がいる牝系の出身。
2着:Loving Gaby(2馬身半差)
牝3、父・I Am Invincible、母・Maastricht、母父・Mastercraftsman
調教師:Ciaron Maher & David Eustace、騎手:Craig A Williams
3着:Gytrash(1馬身差)
せん4、父・Lope De Vega、母・Miss Barley、母父・Fastnet Rock
調教師:Gordon Richards、騎手:Ben Melham
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2020-03-07/753175