現地時間5/11(月)に仏パリロンシャン競馬場にて、フランス競馬が再開され、今後のG1戦線の前哨戦となるアルクール賞、フォンテーヌブロー賞、グロット賞、サンジョルジュ賞の4つの重賞レースが行われている。Sottsass、Victor Ludorumら注目馬の始動戦となった各レースの結果と動画をお届けする。

Prix d’Harcourt(G2・芝2000m・4歳以上)

・アルクール賞は1929年創設。レース名は奨励協会(平地競走の統括機関)の会長を務めたEmmanuel d’Harcourt氏より。以前はG1-ガネー賞の数週間後に行われていたレースだが、1971年に前後が入れ替えられ、ガネー賞の前に行われるようになっている(今年のガネー賞は6/14に施行予定)。過去にDjebel、Caro、Allez France、Urban Seaらが勝利したレース。

1着:Shaman

牡4、父・Shamardal、母・Only Green、母父・Green Desert
調教師:C Laffon-Parias、騎手:Maxime Guyon

・Shamanがハナを切り、人気のSottsassは後方待機策。直線に入り、緑の帽子のSottsassが外から末脚を伸ばしにかかるも、なかなか差を詰められず、逃げたShamanは逃げ脚衰えることなく、そのまま逃げ切り勝ち。昨年の凱旋門賞3着以来の出走だった人気のSottsassは4着まで。

・今回の勝利で通算13戦5勝、重賞2勝目昨年のプールデッセデプーラン(仏2000ギニー)2着馬で、その後、セントジェームズパレスSで5着→ジャックルマロワ賞で2着→ムーランドロンシャン賞で6着とG1戦線で健闘が続き、ここは昨年10/5のG2-ダニエルウィルデンシュタイン賞で3着となって以来のレースだった。今回は実績馬・Sottsassを降しての勝利で、今年の活躍が楽しみになる勝利。次走は6/14のG1-ガネー賞か7/19のG1-イスパーン賞になる模様。

 1着:[2020/05/11]アルクール賞(仏G2・芝2000m・パリロンシャン)
 1着:[2019/04/07]ラフォルス賞(仏G3・芝1800m・パリロンシャン)

・父のShamardalは2002年産まれのGiant’s Causeway産駒。現役時は7戦6勝、仏ダービー、仏2000ギニー、セントジェームパレスS、デューハーストSの4つのG1を含む重賞5勝。唯一の敗戦はダートを使われたUAEダービーで9着に敗れたもの。2004年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬。昨年はPinatuboEarthlightVictor Ludorumの2歳馬3頭がいずれもG1を無敗で制し、Blue PointがロイヤルアスコットでキングズスタンドSとダイヤモンドジュビリーSを中3日で連勝するなど、産駒がセンセーショナルな活躍をしていたが、今年4月に18歳で死亡。

・母のOnly Greenは14戦3勝、芝1400mのリステッドを2勝。曽祖母のElle Seule(仏G2-アスタルテ賞の勝ち馬)を牝祖とする活躍馬にOccupandiste(フォレ賞、モーリスドゲスト賞)、Intello(ジョッケクルブ賞)、Mondialiste(アーリントンミリオン等)、Mehthaaf(アイリッシュ1000ギニー)、Ribchester(ムーランドロンシャン賞、クイーンアンS、ロッキンジS、ジャックルマロワ賞)、Elnadim(ジュライC)などがいる。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-05-11/756991

Prix de la Grotte(G3・芝1600m・3歳牝馬)

・グロット賞は1889年創設。プールデッセデプーリッシュ(仏1000ギニー)のトライアル的な位置づけにあるレースで、昨年の勝ち馬・Castle Ladyはここを勝って次走、プールデッセデプーリッシュを制している。2012年の勝ち馬・Beauty Parlourも同じパターンで、ディープインパクト産駒初の欧州G1馬となっている。

1着:Tropbeau

牝3、父・Showcasing、母・Frangipanni、母父・Dansili
調教師:A Fabre、騎手:Mickael Barzalona

・3番手を追走したTropbeauが直線、競り合いを制して1着。

・今回の勝利で通算6戦4勝、重賞3勝目。昨年ドーヴィルで重賞連勝を果たした後に、9/28のニューマーケットでの英G1-チェヴァリーパークSに出走し、3着。今回はそれ以来のレースだった。1番人気での勝利でこれでプールデッセデプーリッシュ(仏1000ギニー)制覇に向けて大きく前進する勝利。

 1着:[2020/05/11]グロット賞(仏G3・芝1600m・パリロンシャン)
 1着:[2019/08/17]カルヴァドス賞(仏G2・芝1400m・ドーヴィル)
 1着:[2019/07/27]シックスパーフェクションズ賞(仏G3・芝1400m・ドーヴィル)

・父のShowcasingは2007年英国産のOasis Dream産駒。現役時はJohn Gosden師に管理され7戦2勝、英2歳G2-ジムクラックS(6f)の勝ち馬。これまでにAdvertise(モーリスドゲスト賞、コモンウェルスC、フェニックスS)、Quiet Reflection(スプリントC、コモンウェルスC)の2頭のG1馬を含む20頭の重賞勝ち馬を6世代で輩出。TDNによる昨年の欧州サイアーランキング26位。昨年、G1勝ち馬1頭(Advertise)、重賞勝ち馬3頭、ブラックタイプ勝ち馬5頭を輩出。種付料は2011年に5000ポンドからスタートしているが、昨年と今年は5万5000ポンドと10倍以上高騰している。

・母のFrangipanniは7戦2勝。祖母のFrizzanteは英G1-ジュライC、英G3-パレスハウスSの勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-05-11/756990

Prix de Fontainebleau(G3・芝1600m・3歳牡馬、せん馬)

・フォンテーヌブロー賞は1889年創設。3歳牡馬クラシックレースのトライアル的な位置づけにあるレースで、近年では昨年のPersian King、2017年のBrametotがここを勝って、次走、プールデッセデプーラン(仏2000ギニー)を制している。

1着:The Summit

牡3、父・Wootton Bassett、母・Acola、母父・Acatenango
調教師:H-A Pantall、騎手:Pierre-Charles Boudot

・人気薄のThe Summitがハナに立ち、注目のVictor Ludorumは外目の3,4番手を追走。スムーズなレースぶりで後は直線で伸びるだけ、という態勢だったが思いのほかVictor Ludorumが伸びを欠く意外な展開に。いったんは2番手まで上がるも最後タレてしまいVictor Ludorumは3着。勝ったのは逃げたThe Summit。

・今回の勝利で通算6戦2勝、重賞初勝利。デビュー2戦目に勝ち上がった後、3着(G3)→5着(G1-クリテリウムドサンクルー)→2着(Listed)とし、ここへ臨んでいた。これまでの戦績に特に目立つものはなく、ここはブービー人気での出走だったが、無敗のG1馬・Victor Ludorumを降す勝利でクラシック戦線に名乗りを上げている。

 1着:[2020/05/11]フォンテーヌブロー賞(仏G3・芝1600m・パリロンシャン)

・父のWootton Bassettは2008年英国産のIffraaj産駒。現役時は9戦5勝、仏2歳G1-ジャンリュックラガルデール賞の勝ち馬。主な産駒に2016年のカルティエ賞最優秀3歳牡馬・Almanzor(英チャンピオンS、愛チャンピオンS、ジョッケクルブ賞の3つのG1を含む重賞5勝)。TDNによる昨年の欧州サイアーランキング61位。種付料は初年度の6000ユーロからAlmanzorの活躍を受けて2017年からは2万ユーロ→2019年からは4万ユーロと上昇中。

・母のAcolaは8戦未勝利。叔父のChineur(父・ファスリエフ)は英G2-キングズスタンドS、仏G3-サンジョルジュ賞の勝ち馬。従姉のDibajj(父・Iffraaj)は仏G3-プティクヴェール賞の勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-05-11/756989

Prix de Saint-Georges(G3・芝1000m・3歳以上)

・サンジョルジュ賞は1929年創設。G1-アベイドロンシャン賞などフランスで年間4つ行われているopen-ageな芝1000mの重賞レースの1つ。

1着:Batwan

せん5、父・Kendargent、母・Matwan、母父・Indian Rocket
調教師:P Sogorb、騎手:Maxime Guyon

・芦毛のBatwanが好位から外を良く伸びて差し切り勝ち。

・今回の勝利で通算12戦3勝、重賞初制覇昨年の同レースの2着馬で今回はそれ以来、365日ぶりのレースだった。

 1着:[2020/05/11]サンジョルジュ賞(仏G3・芝1000m・パリロンシャン)

・父のKendargentは2003年仏国産のKendor産駒。現役時は13戦2勝、重賞勝ちはなく仏G3で2着、仏G1ジャンプラ賞で4着になったのが目立つ戦績だが、種牡馬入り後、1000ユーロの種付料からスタートし、本馬を含めてこれまでに10頭の重賞勝ち馬を輩出。TDNによる昨年の欧州サイアーランキング38位。今年の種付料は1万5000ユーロ。

・母のMatwanは14戦3勝、芝1000mのリステッド勝ち馬。母のきょうだい(せん馬)・Myasunは仏G3-モートリー賞、仏G3-セーネワーズ賞の勝ち馬。従姉のLacarolinaは仏G3-ミエスク賞の勝ち馬。いとこ(せん馬)のMorandoは英G3-カンバーランドロッジS、英G3-オーモンドS、英G3-セントサイモンSの勝ち馬。4代母のSilvermineは1985年のプールデッセデプーリッシュ(仏1000ギニー)の勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-05-11/756986

今年のフランス競馬・クラシックレースの日程

・以下、暫定的な日程として4/23に発表。今年は新型コロナウイルス感染防止措置を取った上で、無観客での開催となり、フランス国外を拠点とする騎手や馬の参加を認めずに開催される予定。尚、政府の判断によってはドーヴィルなどパリ以外の地域で開催されることも有り得る模様。

6/1(月):パリロンシャン競馬場
プールデッセデプーラン(仏2000ギニー)、プールデッセデプーリッシュ(仏1000ギニー)

7/5(日):シャンティイ競馬場
ジョッケクルブ賞(仏ダービー)、ディアヌ賞(仏オークス)