現地時間6/7(日)に英ニューマーケット競馬場にて、3戦無敗の注目馬・Quadrilateralが人気を集めた G1-英1000ギニーが行われている。同日に行われたオークス馬候補が揃ったL-プリティポリーフィリーズSと合わせて、結果と動画をお届けする。

Qipco 1000 Guineas Stakes(G1・芝1m・3歳牝馬)

・1814年創設(2000ギニー創設の5年後)。1000ギニーと2000ギニーは英ダービーの共同創設者・バンバリー卿(現在のダービーのレース名を決めるためのコイントスで第12代ダービー伯爵に敗れ、レース名の候補だったバンバリーSではなくダービーが正式なレース名に決まった逸話で有名な人物)が会長を務めていたジョッキークラブ(1750年創設)により創設されたレース。レース名は創設時の賞金より。

1着:Love

牝3、父・Galileo、母・Pikaboo、母父・Pivotal
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

・Cloak Of Spiritsがハナに立ち、人気のQuadrilateralはこのすぐ後ろにつける序盤の展開。Loveはさらに後ろの外目につけ、常に前に馬が全くいない絶好のポジショニング。勝負どころでCloak Of Spirits目がけて、ゴドルフィンのFinal Songや人気のQuadrilateralが仕掛けられるが、外から迫ったLoveの脚色は1頭だけ違うもので、一気に突き抜けて後続を離し、2着に4馬身1/4差をつけて完勝。

・今回の勝利で通算8戦4勝、G1・2勝目重賞3勝目。昨年10/11の英G1-フィリーズマイル(芝1m)ではQuadrilateralの3着と敗れていたが、今回、文句のつけようのない完勝でクラシックを制覇。結果を受けてウィリアムヒルでは英オークスのアンティポストで本馬を2.50倍の抜けた1番人気に据えており、今年もGalileo産駒がクラシックを勝ちまくるいつもの展開が見られそうである。

 1着:[2020/06/07]英1000ギニー(英G1・芝1m・ニューマーケット)
 1着:[2019/09/15]モイグレアスタッドS(愛G1・芝7f・カラ)

 1着:[2019/07/25]シルバーフラッシュS(愛G3・芝7f・レパーズタウン)

・父のGalileoと母父のPivotalの配合での活躍馬といえば。先日現役復帰が発表されたMagical(G1・4勝)とRhododendron(G1・3勝)の姉妹や、Hermosa(G1・2勝)とHydrangea(G1・2勝)とThe United States(G1・1勝)の3きょうだいなどがいるが、この配合はNorthern Dancer 3×5とSpecial 4×5の牝馬クロスが発生する組み合わせ

・Galileo産駒の英1000ギニー制覇は、Minding(2016年、母父:Danehill Dancer)、Winter(2017年、母父:Choisir)、Hermosa(2019年、母父:Pivotal)に続き4勝目。Aidan O’Brien師は英1000ギニー6勝目(近5年で4勝)。Ryan Moore騎手は英1000ギニー4勝目。

・母のPikabooは5戦未勝利だが繁殖牝馬として優れた実績を残しており、半姉のLucky Kristale(父・Lucky Story)は英2歳G2-ロウザーS、英2歳G2-ダッチェスオブケンブリッジSの勝ち馬。全姉のFlatteringは愛G3-ムンスターオークスの勝ち馬。全姉のPeach Treeは愛G3-スタネーラSの勝ち馬。叔父のArabian Gleamは英重賞3勝。

2着:Cloak Of Spirits(4馬身1/4差)

牝3、父・Invincible Spirit、母・Pivotique、母父・Pivotal
調教師:Richard Hannon、騎手:Andrea Atzeni

・2歳時は重賞で6着(G2-メイヒルS・1m)、3着(G2-ロックフェルS・7f)とそこまで目立つ戦績は残していなかった馬だが、レースを主導し最後までLove以外には差し込まれずに2着をキープした内容は良好。ウィリアムヒルではロイヤルアスコットのG1-コロネーションSのアンティポストで本馬を3.00倍の2番人気に設定しており、次走はここになりそうである。

3着:Quadrilateral(アタマ差)

牝3、父・Frankel、母・Nimble Thimble、母父・Mizzen Mast
調教師:Roger Charlton、騎手:Jason Watson

・スタート好発から終始、逃げたCloak Of Spiritsの後ろの好位置をキープしていたが、仕掛けられると伸びを欠き、3着まで。昨年10/11の英G1-フィリーズマイル(芝1m)を無敗で制したことでここは1番人気になっていたが、初の敗戦。次走は英オークスになるのか、ロイヤルアスコットのコロネーションS辺りになるのか不明だが、英オークスで再度、Loveとの戦いを見てみたい馬ではある。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/38/newmarket/2020-06-07/757551

Betfair EBF Pretty Polly Fillies’ Stakes(Listed・芝1m2f・3歳牝馬)

・1962年創設。例年1000ギニーと同じ日に行われ、Taghrooda(2014年)、Talent(2013年)、Ouija Board(2004年)、Dunfermline(1977年)がここを勝って、英オークスを制している。

1着:Run Wild

牝3、父・Amaron、母・Rondinay、母父・Cadeaux Genereux
調教師:John Gosden、騎手:Oisin Murphy

・快調にハナを切ったRun Wildが最後まで脚色衰えることなく、逃げ完勝。1番人気のTiempo Vuelaは全く伸びず7着に大敗。

・今回の勝利で通算7戦2勝。2歳時は英G2-メイヒルS(1m)で4着、仏G3-レゼルボワ賞(1600m)で2着、ニューマーケットでのリステッド(1m)で2着といった戦績だったが、今年初戦となった今回、完勝したことにより、ウィリアムヒルでは英オークスのアンティポストで本馬を13.00倍の4番人気へ評価を上げている。

・父のAmaronは2009年英国産のShamardal産駒。現役時は22戦9勝、伊G1-ヴィットーリオディカープア賞の1つのG1を含む伊独仏で重賞8勝。現3歳がファーストクロップになり、TDNによる昨年の欧州ファーストクロップサイアーランキング17位。20頭が出走し本馬を含めて7頭が勝ち上がり。現在、ドイツにて供用中で今年の種付料は4500ユーロ。

・母のRondinayは9戦1勝。半姉のRock My Love(父・Holy Roman Emperor)は独G3-ヴィンターケーニヒン賞の勝ち馬。近親にTurfdonna(ディアナ賞)、ターフローズ(リディアテシオ賞)のG1を勝った牝馬がおり、ターフローズは母としてロサギガンティア(阪神C、スプリングS)を輩出している。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/38/newmarket/2020-06-07/757552

来週以降の欧州主要レースの日程について

・今年はロイヤルアスコット開催は当初の予定通りの日程で開催されるが、英仏ともにダービーとオークスが同日に開催されるなど、大幅に日程変更が行われており、以下、チェック頂きたい。

6/12(金) 愛G1-アイリッシュ2000ギニー

・4戦4勝の無敗馬・Siskinが1番人気。バリードイルのArmoryが2番人気。

6/13(土) 愛G1-アイリッシュ1000ギニー

・昨秋の仏2歳G1-マルセルブサック賞の勝ち馬・Albignaが1番人気だが、注目は調教師に転身したばかりのドナカオブライエンが送り込む、ディープインパクト産駒のFancy Blue(3番人気)。師には7/18のアイリッシュオークス向きと判断されているようだが、ここでいきなり大仕事を成し遂げられるか。

6/14(日) 仏G1-ガネー賞、仏G1-サンタラリ賞

・フランス競馬は現在、海外調教馬の出走は不可、ジョッキーも国外拠点の騎手は騎乗不可となっており、両レースともにフランス調教馬限定のG1ということになる。

6/16(火)~6/20(土) ロイヤルアスコット開催

・当サイトでは連日、結果と動画を速報でお届けする予定。一般客の入場が今年は不可になり、例年通りの華やかな開催にはなりそうにないが、連日目が離せない特別な開催であることだけは変わらない。

6/27(土) 愛G1-アイリッシュダービー

・今年はアイリッシュダービーが英ダービーの1週前に行われる異例の年。

6/28(日) 仏G1-サンクルー大賞、愛G1-プリティポリーS

・現役続行が発表されたMagicalがプリティポリーSが復帰戦になる可能性があり、注目される。

7/4(土) 英G1-英ダービー、英G1-英オークス

・今年は英ダービーと英オークスが同日に行われる。中身の大変濃い豪華な1日になりそうである。

7/5(日) 仏G1-ジョッケクルブ賞、仏G1-ディアヌ賞、英G1-エクリプスS

・フランスでは牡牝のクラシックが今年は同日に行われるが、注目はなんといってもエクリプスSから復帰予定のEnableの走りになる。

7/12(日) 仏G1-ジャンプラ賞

・ゴドルフィンの無敗馬、Earthlightがここから始動予定。

7/18(土) 愛G1-アイリッシュオークス

7/19(日) 仏G1-イスパーン賞

7/25(土) 英G1-キングジョージ6世&クイーンエリザベスS