2020 プリークネスS等・レース結果

現地時間10/3(土)に米ピムリコ競馬場にて行われた米3冠最終戦・G1-プリークネスSの結果と動画をお届けする。合わせてキーンランド、ベルモントパークで行われた5つのG1レースの結果と動画をお届けする。今日はコントレイルの近親、アグネスゴールド産駒など日本とゆかりのある血統を持つ馬が勝利している。

Preakness Stakes(G1・ダ9.5f・3歳)

・ピムリコ競馬場にて行われた第145回プリークネスSは、序盤はThousand Wordsとケンタッキーダービー馬・AuthenticのBob Baffert勢がレースを主導。これらを見る3,4番手につけていたSwiss Skydiverが3角過ぎからするする上昇し早くも先頭に。直線はSwiss Skydiver、Authenticの一騎打ちとなり、見応えのある大接戦となったが、最後まで抜かせなかったSwiss Skydiverが見事に勝利。

1着:Swiss Skydiver

牝3、父・Daredevil、母・Expo Gold、母父・ヨハネスブルグ
調教師:Kenneth McPeek、騎手:Robby Albarado

・今回の勝利で通算11戦6勝、G1・2勝目(プリークネスSアラバマS)、重賞5勝目。7/11のG2-ブルーグラスSで牡馬相手に2着→8/15の牝馬G1-アラバマSで1着→9/4の牝馬G1-ケンタッキーオークスで同じDaredevil産駒のShedaresthedevilの2着。今回は唯一の牝馬としてここへ臨んでいた。2009年のRachel Alexandra以来、6頭目の牝馬でのプリークネスS制覇達成

・父のDaredevilは2012年米国産のMore Than Ready産駒。現役時は5戦2勝、米2歳G1-シャンペンSの勝ち馬。現3歳がファーストクロップ(初年度の種付料は1万2500ドル)で、70頭の初年度産駒の中から本馬とケンタッキーオークスを制したShedaresthedevilの2頭のG1馬を輩出。昨年秋にトルコへ輸出され、今はトルコジョッキークラブにて供用中。

・母のExpo Goldは5戦2勝。従姉のデンバーテソーロ(牝4、父・Violence)は現在16戦2勝。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/221/pimlico/2020-10-03/768019

Claiborne Breeders’ Futurity(G1・ダ8.5f・2歳)

・キーンランド競馬場にて行われたブリーダーズフューチュリティは、番手追走のEssential Qualityが3角過ぎから前を交わしに行き、4角先頭。そのまま押し切って1着。

1着:Essential Quality

牡2、父・Tapit、母・Delightful Quality、母父・Elusive Quality
調教師:Brad H Cox、騎手:Luis Saez

・今回の勝利で通算2戦2勝、重賞初制覇。9/5のチャーチルダウンズでのデビュー戦(ダ6f)を勝ち、ここへ臨んでいた馬。

・父のTapitは2001年米国産のPulpit産駒。現役時は6戦3勝、G1-ウッドメモリアルS、G3-ローレルフューチュリティの勝ち馬。2014年には産駒による北米年間最多収得賞金を更新するなど産駒が大活躍し、初の北米リーディングサイアーとなり、以後、3年連続継続。その後も5位(2017年)→5位(2018年)→3位(2019年)とコンスタントに上位をキープしている大種牡馬。

・母のDelightful Qualityは13戦2勝、G3-ベッドオロージズ招待S3着。伯母のFolkloreはG1-BCジュヴェナイルフィリーズ、G1-メイトロンS、G2-アディロンダックSの勝ち馬。Folkloreの孫に来る菊花賞で無敗の3冠を狙うコントレイルがいる牝系。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-10-03/768555

Shadwell Turf Mile Stakes(G1・芝1m・3歳以上)

・キーンランド競馬場にて行われたシャドウェルターフマイルSは、シャドーロール装着のIvarが後方追走から直線で鮮やかな差し脚を披露。一気の差し切りでアグネスゴールド産駒の米G1初制覇を達成。

1着:Ivar

牡4、父・アグネスゴールド、母・May Be Now、母父・Smart Strike
調教師:Paulo H Lobo、騎手:Joseph Talamo

・今回の勝利で通算7戦5勝。昨年、グランクリテリウム大賞、エストレージャス大賞ジュヴェナイルの両アルゼンチンG1を勝利した馬で、今年アメリカへ移籍。移籍後は5着→1着→3着(Listed)とし、ここへ臨んでいた馬。ブラジル産。

・父のアグネスゴールドは1998年千歳産のサンデーサイレンス産駒。現役時は7戦4勝、G2-スプリングS、G3-きさらぎ賞の勝ち馬。種牡馬入り後、日本(2004年~2006年)→アメリカ(2007年)→ブラジル(2008年以降)と渡り歩き、今年のブラジルダービー(クルセイドスル賞)で産駒がワンツーを決めるなどブラジルでG1馬を複数輩出中

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-10-03/768551

First Lady Stakes presented by UK HealthCare(G1・芝1m・3歳以上牝馬)

・キーンランド競馬場にて行われたファーストレディSは、3番手追走のUniが、番手抜け出しを図った1番人気のNewspaperofrecordを直線で差し切って1着。

1着:Uni

牝6、父・More Than Ready、母・Unaided、母父・Dansili
調教師:Chad C Brown、騎手:Joel Rosario

・今回の勝利で通算21戦11勝、G1・4勝目(ファーストレディS2勝BCマイルメイトリアークS)、重賞6勝目。昨年に続きこのレース連覇達成。昨年はここを勝ち、次走のBCマイルを制覇しており、大一番に向けて調子を上げてきている印象。

・父のMore Than Readyは1997年米国産のサザンヘイロー産駒。現役時は17戦7勝、G1-キングズビショップS(ダ7f)など重賞4勝。これまでに産駒がブリーダーズCを歴代トップの7勝、ブラックタイプ勝ち馬の輩出数はデインヒル、Sadler’s Wells、Galileoに次ぐ歴代4位、これまでに91頭の重賞勝ち馬、28頭のG1勝ち馬を輩出、と輝かしい実績を残してきた大種牡馬。

・母のUnaidedは8戦未勝利。母の伯母にRafha(ディアヌ賞)がいる牝系で、Rafhaの直仔にInvincible Spirit(スプリントC・種牡馬として活躍中)とKodiac(種牡馬として活躍中)、Rafhaの孫に今年のジョッケクルブ賞の勝ち馬・Mishriffがいる。昨年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬のPinatuboは母の従姉の孫。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-10-03/768554

Belmont Derby Invitational Stakes(G1・芝10f・3歳)

・ベルモントパーク競馬場にて行われたベルモントダービー招待Sは、中団のインから運んだGufoが直線で外から先行勢をまとめて差し切って1着。

1着:Gufo

牡3、父・デクラレーションオブウォー、母・Floy、母父・Petionville
調教師:Christophe Clement、騎手:Junior Alvarado

・今回の勝利で通算7戦5勝、G1初制覇、重賞2勝目(G1-ベルモントダービー招待S、G3-ケントS)。

・父のデクラレーションオブウォーは2009年米国産のWar Front産駒。現役時は13戦7勝、インターナショナルS、クイーンアンSの2つのG1を含む重賞3勝。2014年はアイルランド、2015年から2018年はアメリカで供用され、オーストラリアに随時シャトルされていたが、昨年より日本軽種馬協会静内種馬場にて供用中で昨年は152頭に種付けされている。主な産駒にOlmedo(プールデッセデプーラン)、Vow And Declare(メルボルンC)。

・母のFloyは1戦未勝利。半きょうだい(せん馬)のHogyは米G3-カナディアンターフS、米G3-ケンタッキーダウンズターフスプリントS、米G3-阪神カップの勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/258/belmont-park/2020-10-03/768550

Joe Hirsch Turf Classic Stakes(G1・芝12f・3歳以上)

・ベルモントパーク競馬場にて行われたジョーハーシュターフクラシックSは、ハナに立ったChannel Makerがそのまま逃げ切り勝ち。

1着:Channel Maker

せん6、父・English Channel、母・In Return、母父・Horse Chestnut
調教師:William Mott、騎手:Manuel Franco

・今回の勝利で通算36戦7勝、G1・4勝目(ジョーハーシュターフクラシック招待S2勝ソードダンサーSマンノウォーS)、重賞5勝目。8/29のソードダンサーSに続き、G1連勝。

・父のEnglish Channelは2002年米国産のSmart Strike産駒。BCターフ、ジョーハーシュターフクラシック招待S2勝、ユナイテッドネイションズS2勝、ターフクラシックSの6つのG1を含む7勝。本馬以外の主な産駒にHeart To Heart(メイカーズマイル46マイルS、ガルフストリームパークターフS)。

・母のIn Returnは12戦3勝。全きょうだい(せん馬)のJohnny BearはカナダG1-ノーザンダンサーターフSを2勝。祖母の半姉・Star de Lady Ann(エイコーンS)、Auntie Mame(フラワーボウル招待H)はいずれもG1馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/258/belmont-park/2020-10-03/768548