現地時間10/4(日)に仏パリロンシャン競馬場にて行われた、G1-凱旋門賞、オペラ賞、アベイドロンシャン賞、フォレ賞、マルセルブサック賞、ジャンリュックラガルデール賞の計6つのG1レースの結果と動画をまとめてお届けする。

尚、既報通り、エイダン・オブライエン厩舎、ドナカ・オブライエン厩舎の出走予定馬は使用していたアイルランドのゲイン社の飼料に禁止薬物が混入していることが判明し、尿サンプルからジルパテロールの陽性反応が出たため、全頭出走取消となっている。

Qatar Prix de l’Arc de Triomphe(G1・芝2400m・3歳以上牡馬、牝馬)

・凱旋門賞は、Persian Kingが逃げる形になり、これにSottsass、In Swoop、Enable、Stradivariusがつける展開。直線半ばでEnableとStradivariusのJohn Gosden勢は伸びを欠き、Sottsassが早めに抜け出し、内からIn Swoopが猛追すつ形に。最後はSottsassが押し切って1着、クビ差の2着にIn Swoop、3着に逃げ残ったPersian King。Enableは勝ち馬から6馬身1/4差の6着、ディアドラは8着。

https://twitter.com/equidia/status/1312761274191749121

1着:Sottsass

牡4、父・Siyouni、母・Starlet’s Sister、母父・Galileo
調教師:J-C Rouget、騎手:Cristian Demuro

・今回の勝利で通算12戦6勝、G1・3勝目、重賞4勝目(G1-凱旋門賞G1-ガネー賞G1-ジョッケクルブ賞、G2-ニエル賞)。昨年の3着馬で、今年は5/11のG2-アルクール賞4着→6/14のG1-ガネー賞1着→8/15のG3-ゴントービロン賞2着→9/12のG1-アイリッシュチャンピオンS4着、と使われてここへ臨んでいた。

・父のSiyouniは2007年仏国産のPivotal産駒。現役時は12戦4勝、2歳時に仏G1-ジャンリュックラガルデール賞(7f)に勝利したのが唯一の重賞勝利。これまでに本馬を含めて4頭のG1馬を輩出し、今年はDream And Doがプールデッセデプーリッシュ(仏1000ギニー)を制覇。以下の表は以前も掲載したものになるが、7000ユーロからスタートした種付料が産駒の活躍により上昇し、繁殖の質の向上に伴い、続々と活躍馬が出る、という流れが継続中。今後もSiyouni産駒から活躍馬が出るのは必至な情勢。

 ※Siyouniの種付料の推移と当該世代から出たG1馬について

 2011年・EUR 7,000(※Ervedya:2015年の仏1000ギニーなどG1・3勝)
 2012年・EUR 7,000
 2013年・EUR 7,000
 2014年・EUR 7,000(※Laurens:2018年の仏オークスなどG1・6勝)
 2015年・EUR 20,000(※Sottsass:2019年の仏ダービー、今年の凱旋門賞を制覇)
 2016年・EUR 30,000(※Dream And Do:今年の仏1000ギニーを制覇)
 2017年・EUR 45,000
 2018年・EUR 75,000
 2019年・EUR 100,000
 2020年・EUR 100,000

・母のStarlet’s Sisterは3戦未勝利だが、繁殖牝馬として優秀な成績を収めており、Sottsassの半姉・Sistercharlieは、BCフィリー&メアターフ、フラワーボウルS、ビヴァリーD,S2勝、ダイアナS2勝、ジェニーワーリーSの7つのG1を含む重賞8勝。同じくSottsassの半姉・My Sister Natは米G3-ワヤS、仏G3-ベルトランデタラゴン賞の勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-10-04/763753

Prix de l’Opera Longines(G1・芝2000m・3歳以上牝馬)

・オペラ賞は、後方追走のTarnawaが直線で先に抜け出したAlpine Starを外から一気に交わし、豪快な差し切り勝ち。

https://twitter.com/equidia/status/1312770209988644868

1着:Tarnawa

牝4、父・Shamardal、母・Tarana、母父・Cape Cross
調教師:D K Weld、騎手:Christophe Soumillon

・今回の勝利で通算13戦7勝、G1・2勝目、重賞5勝目(G1-オペラ賞G1-ヴェルメイユ賞、G2-ブランドフォードS、G3-ギブサンクスS、G3-ブルーウインドS)。前走9/13のヴェルメイユ賞に続くG1連勝。

・父のShamardalは今年4月に18歳で亡くなっているが、今年はPinatuboがジャンプラ賞、Victor Ludorumがプールデッセデプーランを制覇、本馬がG1を2勝するなど産駒が活躍中。

・母のTaranaは10戦3勝、リステッド2勝(1m4f、1m4.5f)、G3-カラC(1m6f)3着、G3-ギブサンクスS(1m4f)4着など長距離路線で活躍。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-10-04/768523

Prix de l’Abbaye de Longchamp Longines(G1・芝1000m・2歳以上)

・馬場悪化を理由にBattaashが出走を取り止めた事で大混戦が予想されていた、アベイドロンシャン賞は、インから抜け出したWoodedが大接戦を制し、1着。

https://twitter.com/WorldRacing1/status/1312777633848086529

1着:Wooded

牡3、父・Wootton Bassett、母・Frida La Blonde、母父・Elusive City
調教師:F-H Graffard、騎手:Pierre-Charles Boudot

・今回の勝利で通算9戦3勝、G1初制覇、重賞2勝目(G1-アベイドロンシャン賞、G3-テクサニタ賞)。7/12のG1-ジャンプラ賞で4着→8/9のG1-モーリスドゲスト賞で6着→9/13のG3-プティクヴェール賞で2着とし、ここへ臨んでいた。

・父のWootton Bassettは2008年英国産のIffraaj産駒。現役時は9戦5勝、仏2歳G1-ジャンリュックラガルデール賞の勝ち馬。23頭の初年度産駒の中からチャンピオンホース・Almanzor(英チャンピオンS、愛チャンピオンS、ジョッケクルブ賞の3つのG1を含む重賞5勝)を輩出。今年8月にクールモアスタッドがWootton Bassettを購買したというニュースが流れると、その後、8/23のジャンロマネ賞を4歳牝馬のAudaryaが制覇し、今日、Woodedが3頭目の産駒G1馬になるに至り、評価が右肩上がり一辺倒の情勢。他の産駒の活躍ぶりは以下の参考記事に詳しいが、今後、欧州G1戦線で「父・Wootton Bassett」の名前を見る事は確実に今よりも多くなりそうである。

※参考記事:クールモア、前途有望な種牡馬ウートンバセットを購買

https://www.jairs.jp/contents/w_news/2020/8/3.html

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-10-04/768522

Qatar Prix de la Foret(G1・芝1400m・3歳以上)

・フォレ賞は、人気のEarthlightがフォルスストレートで早くも先頭に立ち、そのまま押し切りを狙うも、好位でじっくり脚を溜めていたOne MasterがEarthlightに襲いかかり、競り落として差し切り勝ち。

1着:One Master

牝6、父・Fastnet Rock、母・Enticing、母父・Pivotal
調教師:William Haggas、騎手:Pierre-Charles Boudot

・今回の勝利で通算22戦7勝、G1・3勝目、重賞5勝目(仏G1-フォレ賞3勝、英G3-オークツリーS、愛G3-フェアリーブリッジS)。近2走はいずれも2着だったが、大目標に置いていたと思われるこのレース3連覇の偉業を達成。

・父のFastnet Rockは2001年豪州産のデインヒル産駒。現役時は19戦6勝、オークリープレート(芝1100m)、ライトニングS(芝1000m)の2つのG1を含む重賞6勝。2011-2012年、2014-2015年の2期に渡り全豪リーディングサイアーとなり、シャトル種牡馬としてアイルランドのクールモアスタッドでも供用されたため、欧州でもFascinating Rock(英チャンピオンSなど)、Qualify(英オークス)などの活躍馬を輩出。これまでに39頭のG1馬を輩出。

母のEnticingはキングジョージS、モールコームSの英重賞2勝祖母のSuperstar LeoはフライングチルダーズS、ノーフォークSの英2歳重賞2勝

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-10-04/768524

Qatar Prix Marcel Boussac – Criterium des Pouliches(G1・芝1600m・2歳牝馬)

・マルセルブサック賞は、4,5番手のイン追走のTiger Tanakaが直線、進路が空いたところから鋭伸。一気に伸びて1着。

1着:Tiger Tanaka

牝2、父・Clodovil、母・Miss Phillyjinks、母父・Zoffany
調教師:Charley Rossi、騎手:Mlle Jessica Marcialis

・今回の勝利で通算7戦6勝、G1初制覇、重賞2勝目(G1-マルセルブサック賞、G3-フランソワブータン賞)。前々走7/19のG2-ロベールパパン賞で3着→前走8/16のG3-フランソワブータン賞(1400m・馬場状態「Heavy」)で1着とし、ここへ臨んでいた。道悪実績があった馬で、ここは絶好のチャンスを活かした印象。尚、Tiger Tanakaの馬名の由来は不明だが、映画「007は二度死ぬ」に丹波哲郎が演じた同名のキャラクターがおり、カクテルにも同じ名前のものがある模様。

・ジョッキーのMlle Jessica Marcialisはフランスの女性ジョッキー初のG1制覇となった模様。ミカエル・ミシェル騎手のtwitterで女性用のロッカールームで祝福されている映像が紹介されている。

https://twitter.com/MickaelleMichel/status/1312774940203122693

・父のClodovilは2000年愛国産のデインヒル産駒。現役時は8戦5勝、G1-プールデッセデプーラン、G3-フォンテーヌブロー賞の勝ち馬。Nahoodh(ファルマスS)、Moriarty(キングストンタウンクラシック)に続き、Tiger Tanakaは3頭目の産駒G1馬となっている。

・母のMiss Phillyjinksは16戦1勝。祖母の半姉のSnowdropsは米重賞3勝。Snowdropsの直仔・Tawhidは英重賞1勝。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-10-04/768520

Qatar Prix Jean-Luc Lagardere(G1・芝1400m・2歳牡馬、牝馬)

・ジャンリュックラガルデール賞は、番手追走のSealiwayが直線で鮮やかに抜け出し、後続を突き離して快勝。8馬身差の2着に1番人気のNando Parrado。

https://twitter.com/equidia/status/1312731226428538880

1着:Sealiway

牡2、父・Galiway、母・Kensea、母父・Kendargent
調教師:F Rossi、騎手:Mickael Barzalona

・今回の勝利で通算6戦4勝、重賞初制覇。8/6のListed(1400m)で1着→9/6のG3-ロシェット賞(1400m)で2着とし、ここへ臨んでいた。

・父のGaliwayは2011年英国産のGalileo産駒。現役時は6戦2勝、英G3-ホリスヒルS2着、仏G3-フォンテーヌブロー賞3着。現2歳はセカンドクロップになり、これまでに本馬を含めて2頭の重賞勝ち馬、1頭のリステッド勝ち馬を輩出。

・母のKenseaは11戦2勝。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2020-10-04/768521