現地時間10/17(土)に英アスコット競馬場にて行われた、ブリティッシュチャンピオンズデイの各重賞レース(G1・4R、G2・1R)の結果と動画をまとめてお届けする。昨年同様、今年も馬場状態「Soft」での開催となり、人気馬が敗れる波乱のレースが多い1日となっている。

Qipco Champion Stakes (British Champions Middle Distance)(G1・1m1f212y・3歳以上)

・英チャンピオンSは、Serpentineが逃げ、Addeybb、Mishriff、Skalleti、Magicalが続く展開。直線では早めにAddeybbが抜け出し、内からSkalletiが接近。これらを目がけてMishriffとMagicalの人気両馬が差してくる形になるも、Mishriffが早めに脱落、Magicalは内からしぶとく伸びてくるもなかなか差が詰まらず、前の2頭、AddeybbとSkalletiが1着、2着。

1着:Addeybb

せん6、父・Pivotal、母・Bush Cat、母父・Kingmambo
調教師:William Haggas、騎手:Tom Marquand

・今回の勝利で20戦11勝、G1・3勝目(英G1-英チャンピオンS豪G1-クイーンエリザベスS豪G1-ランヴェットS)、重賞5勝目。昨年の2着馬で、今年はまずオーストラリア遠征を敢行し、3/21のG1-ランヴェットS(2000m)→4/11のG1-クイーンエリザベスS(2000m)を連勝。帰国後に出走した6/17のG1-プリンスオブウェールズSで2着とし、一息入れて前走9/19のL-ドゥーンサイドカップS(1着)を叩いて、ここへ臨んでいた。

・父のPivotalは1993年英国産のPolar Falcon産駒。現役時は6戦4勝、G1-ナンソープS(5f)、G2-キングズスタンドS(5f)の勝ち馬。今年は本馬の活躍以外に直仔のSiyouniの産駒・Sottsassが凱旋門賞を制するなど、父系自体の隆盛が目立つ現況。Pivotalは自身、5代血統表内にクロスを持たない馬だが、祖父がNureyevのため、3代目の位置にNorthern DancerとSpecialが並び、Sadler’s Wells、Galileoを持つ馬との配合ではこれらが近すぎない位置でクロスとなる。

※Pivotalの5代血統表

https://www.jbis.or.jp/horse/0000365118/pedigree/

・母のBush Catは5戦未勝利。母の従兄・Strategic Choiceはミラノ大賞典、アイリッシュセントレジャーの2つのG1を含む重賞4勝。1996年のジャパンカップではシングスピール、ファビラスラフィンに次ぐ3着(エリシオが3着同着)。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2020-10-17/765797

Queen Elizabeth II Stakes(Sponsored By Qipco) (British Champions Mile)(G1・1m・3歳以上)

・クイーンエリザベス2世Sは、Rosemanが逃げ、2番人気のThe Revenantは内の4,5番手を、1番人気のPalace Pierは内の後方を追走。残り500を切った辺りから内から人気両馬が逃げたRosemanに接近し、三つ巴の争いに。意外にもまず、Palace Pierが脱落し、The RevenantとRosemanの2頭の競り合いとなるが、最後、The Revenantが競り勝って1着。

1着:The Revenant

せん5、父・Dubawi、母・Hazel Lavery、母父・Excellent Art
調教師:F-H Graffard、騎手:Pierre-Charles Boudot

・今回の勝利で通算13戦10勝、2着2回、3着1回。G1初制覇、重賞5勝目(英G1-クイーンエリザベス2世S、仏G2-ダニエルウィルデンシュタイン賞2勝、独G3-バーデナーマイレ、仏G3-エドモンブラン賞)。昨年の2着馬で、350日ぶりのレースだった前走10/3の仏G2-ダニエルウィルデンシュタイン賞を制し、ここへ臨んでいた。

Dubawi産駒のG1馬は本馬が44頭目。今年はGhaiyyathがG1を3勝(インターナショナルS、エクリプスS、コロネーションC)、Lord NorthがG1を1勝(プリンスオブウェールズS)、Space BluesがG1を1勝(モーリスドゲスト賞)と、例年通りのコンスタントな産駒の活躍が見られている。

母のHazel Laveryは9戦3勝、英G3-セントサイモンS、L-アフロディーテSの勝ち馬で、英G2-パークヒルS2着。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2020-10-17/765798

Qipco British Champions Fillies & Mares Stakes(British Champions Series)(G1・1m3f211y・3歳以上牝馬)

・ブリティッシュチャンピオンズフィリーズ&メアズSは、番手追走のWonderful Tonightが4角手前で先頭に立ち、そのまま最後まで押し切って勝利。

1着:Wonderful Tonight

牝3、父・Le Havre、母・Salvation、母父・Montjeu
調教師:David Menuisier、騎手:William Buick

・今回の勝利で通算8戦4勝、G1・2勝目(ブリティッシュチャンピオンズフィリーズ&メアズSロワイヤリュー賞)、重賞3勝目。8/16の仏G3-ミネルヴ賞(2500m)で1着→9/13の仏G1-ヴェルメイユ賞(2400m)で5着→10/3の仏G1-ロワイヤリュー賞(2800m)で1着とし、1番人気でここへ臨んでいた馬。

・父のLe Havreは2006年愛国産のNoverre産駒。現役時は6戦4勝、2009年のG1-ジョッケクルブ賞の勝ち馬で同年のプールデッセデプーランは2着。本馬は5頭目の産駒G1馬となり、主な産駒にいずれも仏牝馬2冠馬で日本に繋養中のアヴニールセルタンラクレソニエール

・母のSalvationは8戦1勝。本馬と曽祖母が同じCamelot(英・愛ダービー、英2000ギニーなどG1・4勝)が同牝系の出身。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2020-10-17/765799

Qipco British Champions Sprint Stakes(British Champions Series)(G1・6f・3歳以上)

・ブリティッシュチャンピオンズスプリントSは、絶好のスタートを決めたGlen Shielがレースを主導し、逃げ込みを狙う展開に。だが一旦はOxtedに完全に前に出られ、苦境に陥るもこれを差し返し、最後、突っ込んできたBrandoやOne Masterらを抑え込んで1着。

1着:Glen Shiel

せん6、父・Pivotal、母・Gonfilia、母父・Big Shuffle
調教師:Archie Watson、騎手:Hollie Doyle

・今回の勝利で通算27戦8勝、G1初制覇、重賞2勝目(英G1-ブリティッシュチャンピオンズスプリントS、愛G3-フィーニクススプリントS)。前々走8/9の愛G3-フィーニクススプリントSで初重賞制覇を果たし、前走9/5の英G1-スプリントCで人気薄で2着に食い込んでいた馬。

・Hollie Doyle騎手は英国の女性騎手年間最多勝記録を先日、2年連続で更新したばかりの英国女性騎手の第一人者。このレースが初のG1勝ち。ちなみに彼女のパートナーは今日、英チャンピオンSをAddeybbで制したTom Marquand騎手。

https://twitter.com/RacingPost/status/1317478587998547968

Pivotal産駒はチャンピオンSのAddeybbと共に本日G1を2勝Glen Shielは32頭目のPivotal産駒のG1馬になる。

母のGonfiliaは18戦7勝、英G3-プリンセスエリザベスSの勝ち馬。叔母のGonbardaは独G1-オイロパ賞、独G1-ドイツ賞、独G3-アリスCの勝ち馬で、母としてGlen Shielと同じPivotal産駒のFarhh(英チャンピオンS、ロッキンジS)を輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2020-10-17/765800

Qipco British Champions Long Distance Cup(British Champions Series)(G2・1m7f209y・3歳以上)

・ブリティッシュチャンピオンズロングディスタンスCは、断然人気のStradivariusが4角手前のペースが上がる箇所で先団についていけず、見せ場なく大敗となる大波乱。レースは、道中Stradivariusとほぼ同じ位置にいたTrueshanが、直線で一気に抜け出して、2着に7馬身半差をつけて快勝。

1着:Trueshan

せん4、父・Planteur、母・Shao Line、母父・General Holme
調教師:Alan King、騎手:Hollie Doyle

・今回の勝利で通算11戦7勝、重賞初制覇。3走前の7/17にヘイドックでのL-タップスターS(1m3f175yds)を勝ったのが唯一、目立つ戦績だった馬。

・父のPlanteurは2007年愛国産のDanehill Dancer産駒。現役時は24戦7勝、G1-ガネー賞の勝ち馬で他に重賞3勝、ジョッケクルブ賞、イスパーン賞などG1での2着が4回。今回のTrueshanが産駒初の重賞勝ち馬で、他にリステッド勝ち馬を4頭輩出。

・母のShao Lineは6戦1勝。牝系は曽祖母まで遡っても仔や孫、曾孫から重賞勝ち馬が出ておらず、至って地味。母父のGeneral HolmeはHyperion直系の種牡馬で、父として仏英で重賞3勝のRon’s Victoryなどを輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2020-10-17/765801