現地時間10/31(土)の豪フレミントン競馬場は、メルボルンカップウィーク初日のヴィクトリアダービー・デイ。4鞍行われたG1レースについて、結果と動画をまとめてお届けする。
AAMI Victoria Derby(G1・2500m・3歳)
・ヴィクトリアダービーは、道中5番手を追走していたJohnny Get Angryが直線抜け出して1着。
1着:Johnny Get Angry
せん3、父・Tavistock、母・Luminova、母父・Zabeel
調教師:Denis Pagan、騎手:Lachlan King
・今回の勝利で通算7戦1勝(=初勝利が今回のG1)。前々走は1800mのリステッドで勝ち馬から2馬身差の4着、前走は2000mのG2で勝ち馬から7馬身1/4差の3着と、そこそこの戦績ではあったが、ここで勝つと予想するのはなかなか困難な現況だった馬。ニュージーランド産。
・父のTavistockは2005年新国産のMontjeu産駒。現役時は18戦6勝、ワイカトドラフトスプリント、マッジウェイSの2つのG1を含む重賞3勝。主な産駒にVolkstok’n’barrell(ローズヒルギニー等)、Werther(クイーンエリザベス2世C等)など。尚、既に昨年亡くなっている。
・母のLuminovaは9戦未勝利。「父・Tavistock、母父・Zabeel」の配合は香港でG1を3勝し、一昨年の宝塚記念でミッキーロケットの2着だったWertherと同じ。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2020-10-31/770794
Kennedy Cantala(G1・1600m・2歳以上)
・カンタラSは、後方追走から直線で外に持ち出されたYulong Princeが混戦を制して1着。
1着:Yulong Prince
牡6、父・Gimmethegreenlight、母・Congestion Charge、母父・Diktat
調教師:Chris Waller、騎手:Damian Lane
・今回の勝利で通算28戦8勝、G1・2勝目(カンタラS、デイリーニューズ2000)、重賞3勝目。南アフリカ産の馬で、当地でG1-デイリーニューズ2000に勝利し、サウスアフリカンダービーで2着。昨年のドバイターフにも出走しており、アーモンドアイの10着だった馬。豪移籍後は重賞勝ちは無いものの、重賞2着2回、リステッドレース1勝などの戦績を残し、前走10/3のG1-エプソムHでは勝ち馬とはそれほど差の無い4着と健闘し、ここへ臨んでいた。
・父のGimmethegreenlightは2008年豪州産のMore Than Ready産駒。現役時はG1-クイーンズプレートに勝利した南アフリカの3歳チャンピオンで、当地で16頭の重賞勝ち馬、10頭のリステッド勝ち馬を輩出中。産駒が豪州のG1を制覇したのは今回が初。
・母のCongestion Chargeは4戦未勝利。従兄のMores Wellsは愛重賞3勝、カナディアンインターナショナル2着、アイリッシュチャンピオンS3着。2010年のジャパンCにも出走しローズキングダムの13着。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2020-10-31/770795
Coolmore Stud Stakes(G1・1200m・3歳)
・クールモアスタッドSは、後方追走からジワジワと外に持ち出されたSeptember Runが残り400を切る辺りから、末脚一閃。一気に先団をまとめて差し切って1着。
1着:September Run
牝3、父・Exceed And Excel、母・Pittsburgh Flyer、母父・Street Cry
調教師:Chris Waller、騎手:Craig A Williams
・今回の勝利で通算8戦5勝、重賞初制覇。これまでに1100mのリステッドレースを3勝している馬で、ここは1番人気に応える勝利。
・父のExceed And Excelは2000年豪州産のデインヒル産駒。現役時は12戦7勝、ニューマーケットH(1200m)、ドバイレーシングクラブC(1400m)の2つのG1を含む重賞6勝。2012/13の豪リーディングサイアーで、Excelebration(ムーランドロンシャン賞など)、Helmet(コーフィールドギニーなど)、Mr Stunning(香港スプリントなど)等の活躍馬を輩出。本馬は16頭目の産駒G1馬となる。アイルランドのキルダンガンスタッドにて繋養中。
・母のPittsburgh Flyerは16戦3勝、豪G3-G.H.マムスS(1100m)の勝ち馬で他に1100mのリステッドレース1勝。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2020-10-31/770793
TAB Empire Rose Stakes(G1・1600m・3歳以上牝馬)
・エンパイアローズSは、4番手追走のShout The Barが大混戦となった直線の競り合いから、最後僅かに抜け出して1着。
1着:Shout The Bar
牝4、父・Not A Single Doubt、母・Drinks All Round、母父・O’Reilly
調教師:Gai Waterhouse & Adrian Bott 、騎手:Damien Oliver
・今回の勝利で通算9戦4勝、重賞2勝目(G1-エンパイアローズS、G1-ヴァイナリースタッドS)。今年3月にローズヒルガーデンズでのG1-ヴァイナリースタッドS(2000m)を勝って以降、6着→16着→6着→11着と敗れており、ここは単勝31倍の人気薄だったが、見事に2つ目のG1タイトルを獲得。
・父のNot A Single Doubtは2001年豪州産のRedoute’s Choice産駒。現役時は10戦4勝、芝1000mと芝1200mのリステッドレースを勝ったのみで重賞勝ちはなし。戦績は地味だが、これまでに本馬を含め13頭のG1馬を輩出し、種牡馬として大成功を収めている。今年はゴールデンスリッパーをFarnanが制覇し、本馬がG1を2勝し、ジ・エベレストをClassique Legendが制覇。
・母のDrinks All Roundは17戦3勝(芝1600m、芝1400m。芝1800m)。母のいとこ(せん馬)のRangirangdoo(父・ペンタイア)はジョージライダーS、ドンカスターマイルの2つのG1を含む重賞5勝の活躍馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/297/flemington/2020-10-31/770792