現地時間11/7(土)に米キーンランド競馬場にて行われた、ブリーダーズカップ2日目「チャンピオンシップサタデー」。本稿ではこの内、芝の4レース(ターフ、マイル、フィリー&メアターフ、ターフスプリント)について、各レースの結果と動画をまとめてお届けする。

※ダートの5レース(クラシック、ディスタフ、スプリント、ダートマイル、フィリー&メアスプリント)については以下で触れているので、合わせてご参照下さい。

Longines Breeders’ Cup Turf(G1・芝12f・3歳以上)

・ターフは、後方追走から直線で大外をぶん回す自分の競馬に徹したTarnawaが、大外一気の見事な競馬で快勝。逃げたChannel Makerを交わすのに手間取ったMagicalは2着確保が精一杯。

1着:Tarnawa

牝4、父・Shamardal、母・Tarana、母父・Cape Cross
調教師:D K Weld、騎手:Colin Keane

・今回の勝利で通算14戦8勝、G1・3勝目、重賞6勝目。3歳春にG3-ブルーウインドS(10f)に勝ち、英オークスへ挑むも11着。その後、G3-ギブサンクスS(12f)→G2-ブランドフォードS(10f)を連勝するも、10月のG1-ブリティッシュチャンピオンズフィリーズ&メアズS(11.5f)では9着。G1では一息足りない形で3歳シーズンを終え、今年を迎えると、復帰戦となった8/8のG3-ギブサンクスS(12f)→9/13のG1-ヴェルメイユ賞(2400m)→10/4のG1-オペラ賞(2000m)と一気に3連勝を飾り、ここへ臨んでいた。Colin Keane騎手は新型コロナウイルス陽性により欠場となったChristophe Soumillon騎手からの乗り替わりで勝利。

・父のShamardalは2002年米国産のGiant’s Causeway産駒。現役時はジョッケクルブ賞(仏ダービー)、プールデッセデプーラン(仏2000ギニー)、セントジェームズパレスS、デューハーストSの4つのG1を含む重賞5勝。今年4月に18歳で亡くなっているが、今年はPinatuboがジャンプラ賞、Victor Ludorumがプールデッセデプーランを制覇し、本馬がG1を3勝。今後はBlue Point、Pinatuboなどが既に後継種牡馬として活躍中のLope de Vegaと共にサイアーラインの確立に向けて鎬を削っていく形となる。

・母のTaranaは10戦3勝、リステッド2勝(1m4f、1m4.5f)、G3-カラC(1m6f)3着、G3-ギブサンクスS(1m4f)4着など長距離路線で活躍。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771118

FanDuel Breeders’ Cup Mile presented by Permanently Disabled Jockey Fund(G1・芝1mile・3歳以上)

・マイルは、道中4番手追走のOrder Of Australia、5番手のイン追走のCircus Maximus、後方のイン追走のLope Y Fernandez。これらA P O’Brien師の管理馬3頭が上位独占。早めに抜け出したOrder Of Australiaが1着、2着にCircus Maximus、3着にLope Y Fernandez。

1着:Order Of Australia

牡3、父・Australia、母・Senta’s Dream、母父・デインヒル
調教師:A P O’Brien、騎手:Pierre-Charles Boudot

・今回の勝利で通算8戦3勝、重賞初制覇。昨年11/3にデビューし5着。今年は6/9に復帰し3着→未勝利のまま臨んだ6/27のG1-アイリッシュダービーで4着→7/5のG1-ジョッケクルブ賞で7着。その後、10.5fと12fのレースを連勝し、前走10/11の愛G3-インターナショナルS(10f)でシンガリ負けを喫し、ここへ臨んでいた。これまでにマイルを使われたのはデビュー戦のみで、戦績からはここで勝つとは考えずらかった存在だが、姉も祖母も勝ったブリーダーズカップで一気に覚醒。Pierre-Charles Boudot騎手は新型コロナウイルス陽性により欠場となったChristophe Soumillon騎手からの乗り替わりで勝利。

・父のAustraliaは2011年英国産のGalileo産駒で、G1・7勝の名牝・Ouija Boardの4番仔。現役時は英・愛ダービー、インターナショナルSの3つのG1を含む重賞4勝。今年の英セントレジャーを制したGalileo Chromeに続き、本馬は2頭目の産駒G1馬になる。他に9頭の重賞勝ち馬、5頭のリステッド勝ち馬を輩出。

・母のSenta’s Dreamは未出走。半姉のIridessaはBCフィリー&メアターフ、メイトロンS、プリティポリーS、フィリーズマイルの4つのG1に勝利。祖母のStarineはBCフィリー&メアターフ、メイトリアークSの2つのG1を含む重賞3勝。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771125

Maker’s Mark Breeders’ Cup Filly & Mare Turf(G1・芝9.5f・3歳以上牝馬)

・フィリー&メアターフは、番手追走のMean Mary、3番手追走のRushing Fallが3角過ぎから早めに逃げ馬を捕まえに行く積極策に出る展開に。直線はこの両馬の直後のインにつけていたAudaryaがいったんは完全に抜け出したRushing Fallに襲いかかり、差し切り勝ち。

1着:Audarya

牝4、父・Wootton Bassett、母・Green Bananas、母父・Green Tune
調教師:James Fanshawe、騎手:Pierre-Charles Boudot

・今回の勝利で通算13戦5勝、G1・2勝目。重賞初出走だった8/23の仏G1-ジャンロマネ賞(芝2000m)を単勝49倍の人気薄で制した馬で、次走10/4の仏G1-オペラ賞(芝2000m)を3着とし、ここへ臨んでいた。

・父のWootton Bassettは2008年英国産のIffraaj産駒。現役時は9戦5勝、仏2歳G1-ジャンリュックラガルデール賞の勝ち馬。23頭の初年度産駒の中からチャンピオンホース・Almanzor(英チャンピオンS、愛チャンピオンS、ジョッケクルブ賞の3つのG1を含む重賞5勝)を輩出。今年8月にクールモアスタッドがWootton Bassettを購買したというニュースが流れた直後に本馬がジャンロマネ賞を制し、10月にはWoodedがアベイドロンシャン賞を制覇。これまでにG1馬3頭を含め、9頭の重賞勝ち馬、7頭のリステッド勝ち馬を輩出。

・AudaryaはAlmanzorが活躍する前、種付料が4000ユーロだった時の世代で、種付頭数が少なく、繁殖牝馬の質も限られた中からこうした優良産駒を輩出しており、来年以降、クールモアの優良繁殖牝馬との交配が確定している今、Wootton Bassettの種牡馬としての未来は非常に明るくみえる印象。尚、Almanzorの活躍を受けて種付料が一気に上がってからの世代は現2歳以降の世代となる。

・母のGreen Bananasは39戦1勝。一族にMauralakana(ビヴァリーD.ステークス)、Jim and Tonic(ドバイデューティーフリー)がいる牝系の出身。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771123

Breeders’ Cup Turf Sprint(G1・芝5.5f・3歳以上)

・ターフスプリントは、中団からやや後方のインを追走していたGlass Slippersが、直線で内の狭いところから一気に抜け出して差し切り勝ち。

1着:Glass Slippers

牝4、父・Dream Ahead、母・Night Gypsy、母父・Mind Games
調教師:Kevin Ryan、騎手:Tom Eaves

・今回の勝利で通算17戦7勝、G1・3勝目、重賞4勝目。昨年の仏G1-アベイドロンシャン賞(芝1000m)の勝ち馬。今年はロイヤルアスコットのG1-キングズスタンドS(5f)から始動し5着→7/31のG2-キングジョージS(5f)で2着→9/13のG1-フライングファイブS(5f)で1着→10/4の仏G1-アベイドロンシャン賞(芝1000m)でクビ差の2着、としここへ臨んでいた。

・父のDream Aheadは2008年米国産のディクタット産駒。現役時は9戦6勝、フォレ賞、スプリントC、ジュライC、ミドルパークS、モルニー賞の5つのG1に勝利。これまでにAl Wukair(ジャックルマロワ賞)、Donjuan Triumphant(ブリティッシュチャンピオンズスプリントS)、Dream Of Dreams(スプリントC)、本馬の4頭のG1馬を輩出。

・母のNight Gypsyは4戦1勝。母父のMind Gamesは1992年英国産のPuissance産駒。現役時はG2-テンプルSを2勝、G3-パレスハウスS、G3-ノーフォークSに勝利し、5fに特化した戦績を残す。Hyperion直系の父系でBMSとして本馬以外にHearts Of Fire(イタリアグランクリテリウム)を輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771121