現地時間11/7(土)に米キーンランド競馬場にて行われた、ブリーダーズカップ2日目「チャンピオンシップサタデー」。本稿ではこの内、ダートの5レース(クラシック、ディスタフ、スプリント、ダートマイル、フィリー&メアスプリント)について、各レースの結果と動画をまとめてお届けする。

※芝の4レース(ターフ、マイル、フィリー&メアターフ、ターフスプリント)については以下で触れているので、合わせてご参照下さい。

Longines Breeders’ Cup Classic(G1・ダ10f・3歳以上)

・クラシックは、Authenticが逃げ、直後にMaximum SecurityとTiz The Law、その後ろにImprobableがつける展開。早めに外からImprobableが被せ気味に上昇を図り、直線入口ではAuthenticとImprobableの一騎打ちか?という構図になるも、Authenticの逃げ脚は衰えるどころか勢いを増し、差を広げるような情勢に。結局、Improbable以下の追撃も届かず、Authenticの逃げ完勝。

・2着のImprobableは結果的に終始、外を回るレースになり、その分、苦しくはなったが完敗の形。Tiz The LawはImprobableが外から上昇した際に付いていけず、差を少し広げられ、そこで勝負圏内から脱落した感じ。Maximum Securityは最内でレースを進め、理想的な展開に見えたが直線で一杯になり、サウジカップを勝った時の輝きは前走敗れた時点で既に失われていた感じ。

1着:Authentic

牡3、父・Into Mischief、母・Flawless、母父・Mr Greeley
調教師:Bob Baffert、騎手:John R Velazquez

・今回の勝利で通算8戦6勝、G1・3勝目、重賞5勝目。デビュー3連勝を果たし、4戦目のG1-サンタアニタダービー(ダ9f)で2着と敗れ、5戦目のG1-ハスケルS(ダ9f)にハナ差で勝利。その後、9/5のG1-ケンタッキーダービー(ダ10f)へ出走し、大外枠発走から見事に逃げ切り勝ち。2冠を狙って出走した次走、10/3のG1-プリークネスS(ダ9.5f)では牝馬のSwiss Skydiverと直線で猛烈な競り合いを演じるも2着と敗れ、ここへ臨んでいた。

・父のInto Mischiefは2005年米国産のHarlan’s Holiday産駒。現役時は2歳G1-キャッシュコールフューチュリティ(AW8.5f)の重賞1勝。半妹にG1・11勝の名牝Beholder、半弟にMendelssohn(BCジュヴェナイルターフ)がいる良血馬。昨年、初の北米リーディングサイアーの座に就いているが、今年も現時点で本馬、Gamine、Dayoutoftheofficeの3頭のG1勝ち馬を出し、Uncle Mo、Tapitらを抑えてリーディングトップ快走中。

・母のFlawlessは現役時2戦1勝、2着1回。近親にReynaldothewizard(ドバイゴールデンシャヒーン)、Seventh Street(アップルブラッサムH、ゴーフォーワンドH)、American Gal(ヒューマナディスタフS、テストS)、Undrafted(ダイヤモンドジュビリーS)。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771119

Longines Breeders’ Cup Distaff(G1・ダ9f・3歳以上牝馬)

・ディスタフは、1番人気のMonomoy Girlが好位の外を追走、2番人気のSwiss Skydiverはやや出負け気味のスタートとなりさらに後ろを追走。Monomoy Girlは終始、外から前を交わしにいく競馬となり、直線で先頭に。Swiss Skydiverは最内から接近を図るも伸び切れず、Monomoy Girlが危なげなく後続を抑え込んで勝利。

1着:Monomoy Girl

牝5、父・Tapizar、母・Drumette、母父・ヘニーヒューズ
調教師:Brad H Cox、騎手:Florent Geroux

・今回の勝利で通算15戦13勝、2着2回、G1・7勝目、重賞9勝目。3歳時にBCディスタフ、CCAオークス、エイコーンS、ケンタッキーオークス、アッシュランドSの5つのG1を制し、エクリプス賞最優秀3歳牝馬に輝いた馬。今年5/16に560日ぶりに復帰し、G1-ラトロワンヌS、G2-ラフィアンSを含む3連勝を飾り、ここへ臨んでいた。今日の勝利で2度目のエクリプス賞受賞は確定的。

・父のTapizarは2008年米国産のTapit産駒。現役時は14戦6勝、G1-BCダートマイル、G2-サンフェルナンドS、G3-シャムSの勝ち馬。これまでに本馬を含め6頭の重賞勝ち馬を輩出しているが、G1馬は本馬のみ。

・母のDrumetteは4戦1勝、ヘニーヒューズの初年度産駒にあたる。半弟のMr. MonomoyはG3-リズンスターSの勝ち馬。伯父のDrum MajorはG3-ニッカーボッカーHの勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771117

Breeders’ Cup Sprint(G1・ダ6f・3歳以上)

・スプリントは、日本調教馬・ジャスパープリンスが逃げるも直線で一杯に。道中は後方のインにいたWhitmoreが終始内を辿り、直線入口では勝負圏内にポジションを押し上げると、一気に差し伸びて、1着。

1着:Whitmore

せん7、父・Pleasantly Perfect、母・Melody’s Spirit、母父・Scat Daddy
調教師:Ronald Moquett、騎手:Irad Ortiz Jr

・今回の勝利で通算38戦15勝、G1・2勝目、重賞7勝目。一昨年のG1-フォアゴーS(ダ7f)の勝ち馬で、BCスプリントは2017年は8着、2018年は2着、2019年は3着。今年は4/18のG3-カウントフリートスプリントH(ダ6f)に勝利し、7/25のG1-アルフレッドG.ヴァンダービルトH(ダ6f)で2着と、衰えのないところを見せていた馬。

・父のPleasantly Perfectは1998年米国産のPleasant Colony産駒。現役時は18戦9勝、BCクラシック、ドバイワールドC、パシフィッククラシックSの3つのG1を含む重賞6勝。本馬以外の主な産駒にShared Account(BCフィリー&メアターフ)。尚、今年の6/3に22歳で繋養先のトルコにて亡くなっている。

・母のMelody’s Spiritは2009年産まれ、Scat Daddyの初年度産駒になるが、未出走。母父のScat DaddyがBMSとして実績を残していくのは、世代的にこれからになるが、現時点での代表馬は本馬とカレンブーケドール(ジャパンカップ2着、オークス2着、秋華賞2着)になる。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771124

Big Ass Fans Breeders’ Cup Dirt Mile(G1・ダ8f・3歳以上)

・ダートマイルは、Knicks Goがハナに立ち、番手にComplexity、3番手にArt Collectorと上位人気3頭が先団を形成する展開。直線はKnicks Goの独走となり、ComplexityとArt Collectorは後退。最後まで脚色が衰えなかったKnicks Goがトラックレコードで2着に3馬身半差をつけて快勝。

1着:Knicks Go

牡4、父・Paynter、母・Kosmo’s Buddy、母父・Outflanker
調教師:Brad H Cox、騎手:Joel Rosario

・今回の勝利で通算17戦5勝、G1・2勝目。2歳時に今回と同じ舞台のキーンランドでのG1-ブリーダーズフューチュリティS(ダ8.5f)を単勝71倍の最低人気で勝利し、次走のG1-BCジュヴェナイル(ダ8.5f)で2着。3歳時は8戦して2着2回が最高と連敗が続くと、今年1月より転厩。転厩後、初戦となった2/22のAllowance Optional Claiming(ダ8.5f)を7馬身半差で圧勝すると、一息入れられ、休み明けの前走10/4のAllowance Optional Claiming(ダ8.5f)も10馬身1/4差で圧勝。今回は転厩後3戦目のレースだった。

・父のPaynterは2009年米国産のAwesome Again産駒。現役時は11戦4勝、G1-ハスケル招待Sの勝ち馬で、ベルモントS2着、オーサムアゲインS2着。母はTiznow(BCクラシック2勝)の全姉になる。これまでに本馬を含め4頭の重賞勝ち馬を輩出しているが、G1馬は本馬のみ。

・母のKosmo’s Buddyは37戦5勝。近親にCountus In(メイトリアークS)、Ransom the Moon(ビングクロスビーS2勝)。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771122

Breeders’ Cup Filly & Mare Sprint(G1・ダ7f・3歳以上牝馬)

・フィリー&メアスプリントは、Serengeti Empressがハナを切り、この直後の外に人気のGamineが悠々と追走する展開。4角手前では手応えの差が歴然となり、Gamineがあっさりと抜け出し、現地実況が「Super Filly!」とアナウンスする中、2着のSerengeti Empressに6馬身1/4差をつけてGamineが快勝。

1着:Gamine

牝3、父・Into Mischief、母・Peggy Jane、母父・Kafwain
調教師:Bob Baffert、騎手:John R Velazquez

・今回の勝利で通算6戦4勝、G1・3勝目。近3走は、6/20のG1-エイコーンS(ダ8f)を2着に19馬身差をつけて勝利→8/8のG1-テストS(ダ7f)を2着に7馬身差をつけて勝利→9/4のG1-ケンタッキーオークス(ダ9f)では圧倒的な人気を集めていたが直線で失速し、勝ち馬とは3馬身差の3着。今回は古馬との対戦となったが、適距離に戻り、期待通りのパフォーマンスを披露しての快勝。

・Into Mischief産駒はBCクラシックを勝ったAuthenticと本馬で1日2勝。昨年、初の北米リーディングサイアーの座に就き、目下の勢いは凄まじいが、ますます名声を高める結果となっている。

・母のPeggy Janeは8戦2勝。母の従兄・Dynamic Skyは米G3-レッドスミスHの勝ち馬で、ノーザンダンサーターフS2着、カナディアンインターナショナルS3着、マンノウォーS4着と芝G1で善戦。5代母まで遡っても一族からG1馬は本馬以外は出ておらず、牝系自体は地味。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2020-11-07/771120