現地時間4/3(土)にRoad to the Kentucky Derbyのポイント対象レースが3鞍行われている。本稿ではG1-サンタアニタダービー(ダ9f・サンタアニタ競馬場)、Essential Qualityが出走したG2-ブルーグラスS(ダ9f・キーンランド競馬場)、G2-ウッドメモリアルS(ダ9f・アケダクト競馬場)の結果と動画をお届けする。
Runhappy Santa Anita Derby(G1・ダ9f・3歳・サンタアニタ競馬場)
・1角までのハナ争いを制し、1角先頭に立った3番・Rock Your Worldの逃げ。3角過ぎから後続との差を広げにかかると、直線はセーフティーリードを堅持。最後は鞍上のリスポリ騎手が右腕を高々と掲げる中、Rock Your Worldが1着ゴール。1番人気のMedina Spiritが2着。
1着:Rock Your World
牡3、父・Candy Ride、母・Charm The Maker、母父・エンパイアメーカー
調教師:John W Sadler、騎手:Umberto Rispoli
・今回の勝利で通算3戦3勝、重賞初制覇。1/1のメイドン(芝6f)→2/27のL-パサデナS(芝8f)に勝利し、ここへ臨んでいた馬。初ダートでの一戦を無敗のまま通過し、新星としてケンタッキーダービー戦線に急浮上したと言えそうである。2019年9月キーンランド1歳馬セールにて65万米ドルで取引された馬。
・父のCandy Rideは1999年アルゼンチン産のRide the Rails産駒。現役時は6戦6勝、アルゼンチンとアメリカでパシフィッククラシックSなどG1を計3勝。代表産駒にBCクラシック、ペガサスワールドCなどG1を6勝したGun Runner。昨年は産駒のVekomaがカーターH、メトロポリタンHのG1・2勝。ブラッドホースによる昨年の北米サイアーランキング11位。
・母のCharm The Makerは19戦3勝。重賞勝ちはないがBlack Type勝ち馬で、2歳G1-ハリウッドスターレットS2着、2歳G1-オークリーフS3着、G3-オータムミスS3着と重賞入着3回。祖母のCharm the GiantはG3-ウィルシャーHの勝ち馬。曽祖母のOlympic CharmerはG2-エルエンシノS、G2-レイルバードSの勝ち馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2021-04-04/781805
Toyota Blue Grass Stakes(G2・ダ9f・3歳・キーンランド競馬場)
・Highly Motivatedがハナに立ち、注目のEssential Qualityは番手につける展開。直線は両馬の一騎打ちとなり、Highly Motivatedがしぶとく粘っていたが、Essential Qualityが最後は捻じ伏せて1着。
1着:Essential Quality
牡3、父・Tapit、母・Delightful Quality、母父・Elusive Quality
調教師:Brad H Cox、騎手:Luis Saez
・今回の勝利で通算5戦5勝、重賞4勝目。昨年11/6のG1-BCジュヴェナイル(ダ8.5f)を制し、エクリプス賞最優秀2歳牡馬に選出された馬。今回はかなり苦戦を強いられる一戦となったが、2着馬もかなり強かった印象で、EQUIBASEスピード指数・109は悪くない数字。これで無敗のまま本番へ臨むこととなるが、bet365では現在、Concert Tour(3戦3勝、レベルS、サンヴィセンテSの勝ち馬)に次ぐ2番人気の評価。Concert Tourは来週4/10のG1-アーカンソーダービーを使われる予定で、このレースは大注目の一戦となりそうである。
・父のTapitは2001年米国産のPulpit産駒。現役時は6戦3勝、G1-ウッドメモリアルS、G3-ローレルフューチュリティの勝ち馬。2014年には北米リーディングサイアーとなり、以後、3年連続継続。その後も5位(2017年)→5位(2018年)→3位(2019年)→3位(2020年)とコンスタントに上位をキープしている大種牡馬。Essential Qualityの他にG2-ファウンテンオブユースS、G3-ホーリーブルSを制したGreatest Honourも今年のケンタッキーダービー出走となりそうで、これまでに産駒が勝てていないビッグタイトル獲得なるか注目が集まる。
・母のDelightful Qualityは13戦2勝、G3-ベッドオロージズ招待S3着。伯母のFolkloreはG1-BCジュヴェナイルフィリーズ、G1-メイトロンS、G2-アディロンダックSの勝ち馬。Folkloreの孫に昨年の3冠馬・コントレイル。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2021-04-03/781768
Wood Memorial Stakes presented by Resorts World Casino(G2・ダ9f・3歳・アケダクト競馬場)
・最後方追走の3番・Bourbonicが直線だけで他馬をゴボウ抜きし、追い込み勝ち。1番人気のG3-ウィザーズSの勝ち馬・Risk Takingは7着。
1着:Bourbonic
牡3、父・Bernardini、母・Dancing Afleet、母父・Afleet Alex
調教師:Todd Pletcher、騎手:Kendrick Carmouche
・今回の勝利で通算6戦3勝、重賞初制覇。重賞出走は今回が初めての馬で、ここに至る戦績は6着→11着→1着→1着→2着。単勝オッズ72.25倍の最低人気での勝利。カルメットファームの自家生産馬だが、Whirlaway、Citation、Alydarなどを生産した往時のカルメットファームとは異なり、現在はCalumet Investment Groupが所有する牧場となっており、勝負服も有名な「Devil’s Red and Blue」の勝負服ではない。
・父のBernardiniは2003年米国産のA.P. Indy産駒。現役時は8戦6勝、プリークネスS、トラヴァーズS、ジョッキークラブゴールドカップの3つのG1を含む重賞5勝。2006年のエクリプス賞最優秀3歳牡馬。主な産駒にStay Thirsty(トラヴァーズS、シガーマイルH)、To Honor and Serve(ウッドウォードS、シガーマイルH)。
・母のDancing Afleetは6戦3勝、G2-デラウェアオークスの勝ち馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/255/aqueduct/2021-04-03/781806