4/25(日)の香港シャティン競馬場は恒例の香港チャンピオンズデー。昨年はコロナ禍により香港調教馬のみでの開催となったが、今年は例年通り、日本調教馬も多く参戦。本稿ではG1-クイーンエリザベス2世C(芝2000m)、G1-チャンピオンズマイル(芝1600m)、G1-チェアマンズスプリントプライズ(芝1200m)の結果と動画をお届けする。

FWD QEII Cup(G1・芝2000m・3歳以上)

・クイーンエリザベス2世Cは、道中4番手追走の7番・ラヴズオンリーユーが直線外に持ち出されると、鋭伸。内の6番・デアリングタクト、最後に後ろから伸びてきた1番・グローリーヴェイズらの追撃を封じ、ラヴズオンリーユーが1着。

1着:ラヴズオンリーユー

牝5、父・ディープインパクト、母・ラヴズオンリーミー、母父・Storm Cat
調教師:矢作芳人(栗東)、騎手:C Y Ho

・今回の勝利で通算13戦6勝、G1・2勝目、重賞3勝目(G1-クイーンエリザベス2世C、G1-オークス、G2-京都記念)。今年は2/14のG2-京都記念から始動し1番人気に応えて1着。その後、3/27のG1-ドバイシーマクラシックへ出走し、Mishriff、クロノジェネシスと大接戦を演じ、クビ・クビ差の3着。オークス制覇後、やや冴えを欠いたレースが続いていたが、今年に入り充実した内容のレースが続いていた馬。

・父のディープインパクトは2002年ノーザンファーム産のサンデーサイレンス産駒。現役時は14戦12勝、G1・7勝(牡馬クラシック3冠、ジャパンC、有馬記念、宝塚記念、天皇賞(春))、重賞10勝。2019年7月30日に亡くなっている。2012年以降、リーディングサイアーの座に9年連続で君臨中。産駒が香港のG1を制するのはエイシンヒカリ(香港カップ)、グローリーヴェイズ(香港ヴァーズ)に続き3回目。大種牡馬にまた一つ大きな勲章が付与されることとなっている。

・母のラヴズオンリーミーは未出走。2009年のキーンランド11月セールに、Danehill Dancerの仔を受胎した状態で上場され、吉田勝己氏が90万米ドルで落札。ノーザンファームにて繋養され、3番仔のリアルスティールがG1-ドバイターフ、G2-毎日王冠、G3-共同通信杯に勝利。ラヴズオンリーユーは7番仔。

曽祖母が名牝・Miesqueという名門牝系出身。祖母のMonevassia(父・Mr. Prospector)はMiesqueの5番仔で、現役時は2戦未勝利(2着→4着)。1998年のキーンランド11月セールに、A.P. Indyの仔を受胎した状態で上場され、クールモアのJohn Magnier氏が175万米ドルで落札。Monevassiaが繁殖入り後、デインヒルを交配されて送り出したのが2005年のカルティエ賞最優秀2歳牝馬・Rumplestiltskin(マルセルブサック賞、モイグレアスタッドS)で、Rumplestiltskinが繁殖入りし、Galileoを交配されて送り出したのがTapestry(ヨークシャーオークスの勝ち馬で愛オークス2着)。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/416/sha-tin/2021-04-25/783289

FWD Champions Mile(G1・芝1600m・3歳以上)

・チャンピオンズマイルは、最後方追走の1番・Golden Sixtyが4角手前にかけて外から勢いよく上昇。ほぼ直線を先頭でむかえ、早々に後続との差を離しにかかるも、道中ほぼ同じ位置の最後方にいた5番・More Than Thisが外から猛追。最後は接戦となるもGolden Sixtyが粘り込み1着。

1着:Golden Sixty

せん5、父・Medaglia d’Oro、母・Gaudeamus、母父・Distorted Humor
調教師:K W Lui、騎手:C Y Ho

・今回の勝利で通算18戦17勝、G1・4勝目(チャンピオンズマイル、香港マイル、香港スチュワーズカップ、香港ゴールドカップ)、重賞8勝目。これで2019年9月15日以来、負けなしの14連勝達成。勝ち時計の1:33.45は昨年のSouthern Legend(1:33.13)よりは遅いが、2019年(1:33.63)、2018年(1:34.31)のBeauty Generationや、2016年のモーリス(1:34.08)よりは早い時計。

・父のMedaglia d’Oroは1999年米国産のEl Prado産駒。現役時は17戦8勝、ドンH(ダ9f)、ホイットニーH(ダ9f)、トラヴァーズS(ダ10f)の3つのG1を含む重賞7勝。主な産駒にRachel Alexandra(プリークネスS、ハスケル招待S、ウッドワードSなどG1・5勝)、Songbird(BCジュヴェナイルフィリーズ、CCAオークスなどG1・9勝)、タリスマニック(BCターフ)など。シャトル種牡馬として豪州でも供用されており、本馬の他にVancouver(ゴールデンスリッパー)、Crown Prosecutor(NZダービー)などのG1馬を輩出している。

母のGaudeamusは11戦3勝。愛2歳G2-デビュータントS(芝7f)の勝ち馬。曽祖母のKonafaを牝祖とする主な活躍馬にヘクタープロテクター(ジャックルマロワ賞、プールデッセデプーランなど)、シャンハイ(プールデッセデプーラン)、Bosra Sham(英チャンピオンS、英1000ギニーなど)、California Memory(香港カップ2勝、香港ゴールドC、香港チャンピオンズ&チャターC)などがいる牝系の出身。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/416/sha-tin/2021-04-25/783288

Chairman’s Sprint Prize(G1・芝1200m・3歳以上)

・チェアマンズスプリントプライズは、1番人気のダノンスマッシュの内につけ、ほぼ同じ位置からレースを進めていた6番・Wellingtonが絶好の手応えで直線を向くと、外から鋭く伸びて差し切り勝ち。1番人気のダノンスマッシュは4角手前で手応えが怪しくなり、直線見せ場なく6着。

1着:Wellington

せん4、父・All Too Hard、母・Mihiri、母父・More Than Ready
調教師:Richard Gibson、騎手:Alexis Badel

・今回の勝利で通算10戦7勝、重賞初制覇。重賞初挑戦となった前走4/5のG2-スプリントC(芝1200m)では1番人気に推されるも、単勝179倍の最低人気馬の前に5着敗退。今回は昨年12月のG1-香港スプリント(芝1200m)の1~6着馬が揃った一戦だったが、未出走だった本馬が勝利。勝ち時計の1:08.64は昨年のMr Stunning(1:08.40)、一昨年のBeat The Clock(1.08.26)より遅く2018年のIvictory(1:08.63)とほぼ同じ。

・父のAll Too Hardは2009年豪州産のCasino Prince(デインヒル系)産駒。現役時は12戦7勝、コーフィールドギニー、C.F.オーアS、フューチュリティS、AJCオールエイジドSの4つのG1を含む重賞6勝。名牝・Black Caviar(25戦25勝)の半弟にあたる良血馬。Forbidden Love(サラウンドS)、Behemoth(サールパートクラークS、メムジーS)、Alligator Blood(オーストラリアンギニー)に続き、4頭目のG1馬を輩出

・母のMihiriは16戦4勝。牝系は5代母・Arctique Royale(アイリッシュ1000ギニー、モイグレアスタッドS)、4代母・Truly Special(ロワイヨモン賞)、曽祖母・Solo de Luneから連なるもので、2008年のアイリッシュオークス馬・Moonstoneが同牝系から出ている。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/416/sha-tin/2021-04-25/783286