ロイヤルアスコット開催初日のレース結果をお届けする。初日は晴天に恵まれる中、G1が3R(クイーンアンS、キングズスタンドS、セントジェームズパレスS)行われている。
Queen Anne Stakes(G1・芝1m Str・4歳以上)(British Champions Series)
・クイーンアンSは、4番手追走の6番・Palace Pierが危なげなく抜け出し、人気に応えて完勝。
1着:Palace Pier
牡4、父・Kingman、母・Beach Frolic、母父・Nayef
調教師:John & Thady Gosden、騎手:Frankie Dettori
・今回の勝利で通算9戦8勝、G1・4勝目、重賞5勝目。昨年のセントジェームズパレスS、ジャックルマロワ賞、今年のロッキンジSに続く4つ目のマイルG1タイトルを獲得。陣営は距離は10fまでは持つと見ており、現にエクリプスS、アイリッシュチャンピオンSにエントリー済み。マイル路線を突き進む場合はサセックスS(エントリー済)やジャックルマロワ賞が次走候補となりそうだが、どうなるか。
・父のKingmanは2011年英国産のInvincible Spirit産駒。現役時は8戦7勝、ジャックルマロワ賞、サセックスS、セントジェームズパレスS、アイリッシュ2000ギニーの4つのG1を含む重賞6勝。これまでに輩出したG1馬は本馬、Persian King、Domestic Spending、シュネルマイスターの4頭だが、今年は既に本馬とDomestic SpendingがG1を各2勝、シュネルマイスターが1勝をあげ、早くも産駒がG1を5勝。欧州、米国、日本で産駒が大活躍中の現在の欧州を代表する種牡馬の一頭。
・母のBeach Frolicは2011年英国産、未出走。伯母のJovialityは英G3-ウィンザーフォレストS、英G3-ムシドラSの勝ち馬。伯父のBonfireは英G2-ダンテSの勝ち馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2021-06-15/781515
Coventry Stakes(G2・芝6f・2歳)
・コヴェントリーSは、外の後方に控えていた2番・Berkshire Shadowが外ラチ沿いを一気に追い込み、先団をまとめて差し切って1着。
1着:Berkshire Shadow
牡2、父・Dark Angel、母・Angel Vision、母父・Oasis Dream
調教師:Andrew Balding、騎手:Oisin Murphy
・今回の勝利で通算2戦2勝、重賞初制覇。4/16のニューベリーでのデビュー戦(芝5f)を制して、ここへ出走していた馬。
・父のDark Angelは2005年愛国産のAcclamation産駒。現役時は2歳時にのみ稼働し9戦4勝、英2歳G1-ミドルパークS(6f)、英2歳G2-ミルリーフS(6f8yds)の勝ち馬。Battaash(ナンソープS2勝、キングズスタンドS、アベイドロンシャン賞)、Harry Angel(スプリントC、ジュライC)、Lethal Force(ジュライC、ダイヤモンドジュビリーS)、Mecca’s Angel(ナンソープS2勝)などの優良スプリンターを輩出中。今年は既にAlthiqaが先日の米G1-ジャストアゲームSに勝利している。
・母のAngel Visionは2012年愛国産、8戦2勝。祖母のIslingtonはBCフィリー&メアターフ、ヨークシャーオークス2勝、ナッソーSの4つのG1を含む重賞5勝。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2021-06-15/785068
King’s Stand Stakes(G1・芝5f・3歳以上)(British Champions Series)
・キングズスタンドSは、注目のBattaashがいったん抜け出し、先頭に立つもラスト一杯になり、後方に控えていたOxtedが鋭く馬群をさばいて差し切り勝ち。
1着:Oxted
せん5、父・Mayson、母・Charlotte Rosina、母父・Choisir
調教師:Roger Teal、騎手:Cieren Fallon
・今回の勝利で通算14戦5勝、G1・2勝目、重賞3勝目。昨年のG1-ジュライCの勝ち馬。その後、5着→7着→2着→3着。ダートを使われた2月のリヤドダートスプリントでコパノキッキングの7着に敗れた以外は、大きくは負けておらず堅実に走ってきた馬。レース後、Roger Teal師は「I’m walking on the moon」とコメント。
・父のMaysonは2008年英国産のInvincible Spirit産駒。現役時は18戦5勝、英G1-ジュライC(6f)、英G3-パレスハウスS(5f)の勝ち馬で、仏G1-アベイドロンシャン賞2着。シンハライト、アダムスピークらと曽祖母が同じで同牝系の出身。2014年産まれから2019年産まれ(現2歳)までの計6世代の産駒が稼働しているが、重賞勝ち馬は本馬とRohaan(今年英重賞2勝のせん馬)の2頭のみ。今年の種付料は4000ポンド。
・母のCharlotte Rosinaは2009年英国産、17戦4勝。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2021-06-15/781517
St James’s Palace Stakes(G1・芝1m(7f213yds) Rnd・3歳牡馬)(British Champions Series)
・セントジェームズパレスSは、3番手追走の1番人気・Poetic Flareが持ったままで直線で先頭に立ち、追われると後続との差を一気に広げて2着に4馬身1/4差をつけて圧勝。
1着:Poetic Flare
牡3、父・Dawn Approach、母・Maria Lee、母父・ロックオブジブラルタル
調教師:J S Bolger、騎手:Kevin Manning
・今回の勝利で通算8戦5勝、G1・2勝目、重賞3勝目。英2000ギニー1着→プールデッセデプーラン6着→アイリッシュ2000ギニー2着、と今春の英仏愛のマイルG1を短い間隔で駆け抜けてきたタフな馬だが、今回が最も強い内容での勝利。レース後、ジム・ボルジャー師は「This horse is so hardy, he’s unbelievable」とコメント。
・父のDawn Approachは2010年愛国産のNew Approach産駒(の初年度産駒)。現役時は12戦8勝、G1-英2000ギニー、G1-セントジェームズパレスS、G1-デューハーストS、G1-ナショナルS、G2-コヴェントリーSの勝ち馬。本馬が代表産駒になり、他の主な産駒にMadhmoon(愛重賞2勝、英ダービー2着)。
・母のMaria Leeは2007年愛国産、1戦未勝利。母の従兄にTeofilo(G1-デューハーストS、G1-ナショナルS、G2-フューチュリティS)。母の従妹にPoetic Charm(G2-バランシーンS、G2-ケープヴェルディS)。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2021-06-15/781516
Ascot Stakes (Handicap・芝2m3f210yds・4歳以上)
・単勝67倍の人気薄だったShamardal産駒・Reshoun(せん7)が、M C Muldoonの追撃を凌いで1着。今年のグランドナショナルを女性として初めて制した、注目のRachael Blackmore騎乗の1番人気・Cape Gentlemanは5着。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2021-06-15/785070
Wolferton Stakes(Listed・芝1m1f212yds・4歳以上)
・Frankel産駒・Juan Elcano(せん4)が1着。一昨年6月のデビュー戦を勝って以来の勝利。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2021-06-15/785069
Copper Horse Stakes (Handicap・芝1m6f34yds・4歳以上)
・単勝34倍、女性ジョッキーHollie Doyleが手綱を取った、Frankel産駒・Amtiyaz(牡4)が1着。2着もFrankel産駒。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2021-06-15/785071
※アスコット競馬場の公式YouTubeにアップされた、初日のファッションハイライト動画。今年のロイヤルアスコットは数は限られるが有観客での開催となり、例年通り、着飾った観客が詰めかけ、特別な開催の一部になることを満喫している。
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