2021 パシフィッククラシックS等・レース結果

現地時間8/21(土)に米デルマー競馬場にて行われた、G1-パシフィッククラシックS(ダ10f)、G1-デルマーオークス(芝9f)と、米サラトガ競馬場にて行われた、G1-アラバマS(ダ10f)の結果と動画をお届けする。パシフィッククラシックSは今年のBCクラシックと同舞台での一戦。

TVG Pacific Classic Stakes(G1・ダ10f・3歳以上・デルマー競馬場)

・パシフィッククラシックSは、最内枠発走のTripoliがインの3番手追走から直線早めに先頭に立ち、そのまま押し切って1着。Tizamagicianが逃げ残って2着。1番人気のExpress Trainは6着。

1着:Tripoli

牡4、父・Kitten’s Joy、母・Love Train、母父・Tapit
調教師:John W Sadler、騎手:Tiago Josue Pereira

・今回の勝利で通算14戦4勝、重賞初制覇。昨年5/23のデビュー以来、一般戦のみを使われ、重賞に出走したのは前走7/17のG2-サンディエゴH(ダ8.5f)が初めてで、これを2着としここへ出走していた馬。2018年キーンランド9月1歳馬セールにて45万米ドルにて取引された馬。

・父のKitten’s Joyは2001年米国産のEl Prado産駒。現役時は14戦9勝、ターフクラシック招待S(芝12f)、セクレタリアトS(芝10f)の2つのG1を含む重賞7勝。2013年から2018年まで6年連続で北米芝リーディングサイアー、2013年と2018年は北米リーディングサイアーの座に就いた大種牡馬。主な産駒にRoaring Lion(アイリッシュチャンピオンS等)、Hawkbill(エクリプスS等)、Stephanie’s Kitten(BCフィリー&メアターフ等)。オーナーブリーダーのラムジー夫妻のラムジー牧場にて供用されていたが、2018年より種付料を前年の10万米ドルから6万米ドルへ下げた上で、ヒルンデール牧場にて供用されている。産駒はこれまでは芝での活躍馬がほとんどだったが、今後はダートでの活躍馬も出てくるか。

・母のLove Trainは2010年米国産、10戦3勝。祖母のTouch Loveは米G2-スカイラヴィルSの勝ち馬。曽祖母のきょうだい(せん馬)・Crystal Momentは米G3-フォートマーシーHの勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/444/del-mar/2021-08-22/791999

Del Mar Oaks(G1・芝9f・3歳牝馬・デルマー競馬場)

・デルマーオークスは、道中5番手のインを追走していた1番人気・Going Globalが直線で俊敏に差し込んで1着。

1着:Going Global

牝3、父・Mehmas、母・Wrood、母父・Invasor
調教師:Philip D’Amato、騎手:Flavien Prat

・今回の勝利で通算10戦6勝、G1初制覇、重賞4勝目。今年2月にアイルランドから米国へ移籍した馬で、移籍後に才能開花。2/14のG3-スゥイートライフS(芝6f)→3/6のListed-チャイナドールS(芝8f)→4/3のG3-プロヴィデンシアS(芝9f)→5/23のG3-ハニームーンS(芝9f)と連勝。一息入った前走7/24のG2-サンクレメンテS(芝8f)を2着とし、ここへ出走していた馬。2019年9月のゴフス社1歳馬セールにて米ドル換算で1万6987米ドルにて取引された馬。

・父のMehmasは2014年愛国産のAcclamation産駒。現役時は2歳時にのみ稼働し8戦4勝、G2-リッチモンドS(6f)、G2-ジュライS(6f)の勝ち馬で、他にG1-ナショナルSでChurchillの2着、G2-コヴェントリーSでCaravaggioの2着、G1-ミドルパークSでThe Last Lionの3着。現3歳がファーストクロップでGoing Globalは2頭目の産駒G1馬になる。これまでの2世代で7頭の重賞勝ち馬、7頭のリステッド勝ち馬を輩出し、現在、評価急騰中の新進気鋭の種牡馬。昨年の欧州ファーストクロップサイアーランキング1位で、昨年は101頭がデビューし56頭が勝ち上がり(55.45%)、トータル81勝現時点での欧州2歳サイアーランキングでも1位で、今年は61頭がデビューし27頭が勝ち上がり(44.26%)、トータル35勝と産駒の破竹の快進撃が続いている。種付料は初年度の1万2500ユーロから、1万ユーロ(2018,2019年)→7500ユーロ(2020年)と下がっていたが、昨年のセンセーショナルな産駒の活躍を受けて、今年の種付料は2万5000ユーロに設定されている。

・母のWroodは2011年米国産、未出走。母のきょうだい(せん馬)・Racer Foreverは英G3-クライティリオンSの勝ち馬。母のいとこ(せん馬)・Masta Plastaは英G3-ノーフォークSの勝ち馬。Masta Plastaの姪・Tiggy Wiggyは英2歳G1-チェヴァリーパークS、英2歳G2-ロウザーSの勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/444/del-mar/2021-08-22/792000

Alabama Stakes(G1・ダ10f・3歳牝馬・サラトガ競馬場)

・アラバマSは、5番手追走の1番人気・Malathaatが3角過ぎから外を通って進出。直線で危なげなく差し切って1着。

1着:Malathaat

牝3、父・Curlin、母・Dreaming Of Julia、母父・A.P. Indy
調教師:Todd Pletcher、騎手:John R Velazquez

・今回の勝利で通算7戦6勝、G1・3勝目、重賞4勝目。2歳時に3戦3勝とし、今年は4/3のG1-アッシュランドS(ダ8.5f)で1着4/30のG1-ケンタッキーオークス(ダ9f)で1着→7/24のG1-CCAオークス(ダ9f)で2着とし、ここへ出走していた馬。前走はハナに立つ競馬となり、Maracuja(今回7着)の大駆けに遭い、初黒星を喫したが今回はケンタッキーオークスのような差す競馬を選択し、きっちり勝利している。bet365ではBCディスタフのアンティポストでLetruska(4.00倍)、Monomoy Girl(4.50倍)に次ぐ3番人気(7.50倍)の評価。

・父のCurlinは2004年米国産のSmart Strike産駒。現役時は16戦11勝、BCクラシック、ドバイワールドC、プリークネスS、ジョッキークラブゴールドカップ(2勝)、スティーヴンフォスターH、ウッドワードSの7つのG1を含む重賞9勝、エクリプス賞年度代表馬に2度輝いた名馬。馬名の由来は南北戦争で戦った黒人奴隷チャールズ・カーリンより(最初の馬主が彼の曾孫だったことによる)。これまでにVino Rosso(BCクラシック等)、Exaggerator(プリークネスS等)など14頭のG1馬を輩出中。今年は本馬、Idol(サンタアニタH)、Known Agenda(フロリダダービー)の3頭がこれまでにG1を制し(※Into Mischiefと並んで現在頭数1位)、11頭が重賞勝ち(※現在頭数1位)と産駒の好調ぶりが目立ち、TDNによる現時点の北米サイアーランキングでは6位につけている。今年の種付料は17万5000米ドル。

母のDreaming Of Juliaは2010年米国産、8戦4勝、2歳G1-フリゼットS、G2-ガルフストリームオークスの勝ち馬で、BCジュヴェナイルフィリーズ3着、ケンタッキーオークス4着、マザーグースS2着とG1戦線で活躍した馬。祖母のDream Rushは16戦8勝、G1-テストS、G1-プライオレスSを含む重賞4勝

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/445/saratoga/2021-08-21/792001