先日亡くなったばかりのアグネスゴールドがブラジルで輩出した産駒、Beauty Parlour(父・ディープインパクト)を母に持つ牝駒がそれぞれG1を制するなど、注目のレースが多かった現地時間10/9(土)に米ベルモントパーク競馬場と米キーンランド競馬場にて行われた4つのG1レースの結果と動画をお届けする。

Keeneland Turf Mile Stakes(G1・芝1m・3歳以上・キーンランド競馬場)

・キーンランドターフマイルSは、中団イン追走、白いシャドーロール装着の3番・In Loveが直線で進路が確保されると、外から矢のような伸びを見せ、先団をまとめて差し切って1着。昨年のBCマイルの勝ち馬で1番人気に推されていたバリードイルのOrder Of Australiaは最下位の12着。

1着:In Love

せん5、父・アグネスゴールド、母・Last Bet、母父・Know Heights
調教師:Paulo H Lobo、騎手:Alexis Achard

・今回の勝利で通算13戦5勝、重賞初制覇。ブラジル産。昨年ブラジルからアメリカへ転厩し、重賞に出走するのは今回が2回目。前走9/8のL-TVGステークス(t9.5f)を制し、ここへ出走していた馬。

・父のアグネスゴールドは1998年産まれのサンデーサイレンス産駒。現役時は7戦4勝、スプリングS、きさらぎ賞の勝ち馬。2004年から2006年は日本(レックススタッド)、2007年から2009年は米国にて供用されたが、目ぼしい産駒を残せず。

・その後、ブラジルを拠点とするスウェーデン人馬主のステファン・フリボルグ氏によりブラジルへ輸入されると、少ない産駒の中から南米でダービー馬、オークス馬を含む数々のG1馬を輩出し、昨年は米G1-シャドウェルターフマイルS(現キーンランドターフマイルS)を産駒のIvarが制覇するなど大成功を収めた。今回のIn Loveの勝利でこのレースは2年連続でアグネスゴールド産駒が制したことになる。残念ながらアグネスゴールドは昨年、感染症にかかり種牡馬を引退、今年9/27に骨折が原因で逝去しているが、サンデーサイレンスの血は確実に南米の地で根付いていきそうである。

・母のLast Betは2005年ブラジル産。牝系はブラジルで活躍馬が多く出ている優秀なもので、In Loveの半姉・Last KissはG1馬、従姉のOlympic Berlinと従兄のOlympic Canadaは共にG2勝ち馬。母の伯母・Oriental Flower、母の甥・Mojito、L’Amico Steveは全てG1馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2021-10-09/795421

First Lady Stakes presented by UK HealthCare(G1・芝1m・3歳上牝馬・キーンランド競馬場)

・ファーストレディSは、ハナに立ったBlowoutがマイペースの逃げ。直線で同厩、同馬主のRegal Gloryと競り合う形となるも、これを競り落とし逃げ切り勝ち。G1連勝中で1番人気に推されていたAlthiqaは4着。

1着:Blowout

牝5、父・Dansili、母・Beauty Parlour、母父・ディープインパクト
調教師:Chad C Brown、騎手:Flavien Prat

・今回の勝利で通算14戦5勝、G1初制覇、重賞2勝目。昨年11/29のG1-メイトリアークS(t8f)でハナ差2着だった馬で、休養明けの前々走5/1のG2-チャーチルディスタフターフマイルS(t8f)で重賞初制覇。続く8/14のG1-フォスターデイヴH(t8f)を4着とし、ここへ出走していた馬。

・父のDansiliは1996年英国産のデインヒル産駒。現役時は14戦5勝、仏G2-ミュゲ賞、仏G3-エドモンブラン賞、仏G3-メシドール賞の勝ち馬。G1での2着が3回、3着が3回。母のHasiliはG1馬を5頭(Banks Hill、Heat Haze、Intercontinental、Cacique、Champs Elysees)輩出したジャドモントファームが誇る名繁殖牝馬。2018年4月に生殖能力の低下により種牡馬生活からは既に引退。主な産駒にRail Link(凱旋門賞など)、ハービンジャー(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、The Fugue(アイリッシュチャンピオンS)など。

母のBeauty Parlourは2009年英国産、7戦4勝、G1-プールデッセデプーリッシュ(仏1000ギニー)、G3-グロット賞の勝ち馬で、ディアヌ賞(仏オークス)2着ディープインパクト産駒初の海外重賞制覇、海外G1制覇を果たした馬。ディープインパクトの3rdクロップになり、ジェンティルドンナやディープブリランテと同期。祖母のバステットはメルボルンC、コックスプレート、コーフィールドCなど7つのG1を制し、2度、豪年度代表馬に輝いたオーストラリアの名馬・Might and Powerの半妹。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2021-10-09/795424

Claiborne Breeders’ Futurity(G1・ダ8.5f・2歳・キーンランド競馬場)

・ブリーダーズフューチュリティは、中団追走の6番・Rattle N Rollが4角手前で外に持ち出されると一気に上昇開始。4角をほぼ先頭でむかえると直線は後続を突き離し、2着に4馬身1/4差をつけて圧勝。1番人気のClassic Causewayは3着。

1着:Rattle N Roll

牡2、父・Connect、母・Jazz Tune、母父・ヨハネスブルグ
調教師:Kenneth McPeek、騎手:Brian Joseph Hernandez Jr

・今回の勝利で4戦2勝、重賞初制覇。前走9/23のデビュー3戦目(d8.5f)で初勝利をあげ、ここへ出走していた馬。

・父のConnectは2013年米国産のCurlin産駒。現役時は8戦6勝、G1-シガーマイルH(d8f)、G2-ペンシルヴェニアダービー(d9f)、G3-ウエストチェスターS(d8f)の勝ち馬。現2歳が1stクロップになり、Rattle N Rollは初の産駒G1馬になる。他にHidden ConnectionがG3-ポカホンタスSを制しており、現在、55頭がデビューし16頭が勝ち上がり(29.09%)。

・母のJazz Tuneは2010年米国産、4戦1勝。近親にCavorting(パーソナルエンスンSなどG1・3勝)、Clairiere(コティリオンS)、Another Review(カリフォルニアンS)、No Review(サンタバーバラH)。トーセンラー(マイルチャンピオンシップ)、スピルバーグ(天皇賞・秋)の兄弟は同じファミリーに属する。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2021-10-09/795425

Joe Hirsch Turf Classic Stakes(G1・芝12f・3歳以上・ベルモントパーク競馬場)

・ジョーハーシュターフクラシックSは、1角を後ろから2頭目で通過した4番・Rockemperorが3角過ぎでワンテンポ仕掛けを遅らせ、いったん最後方になるも4角を絶好の手応えで回ると直線大外から鋭伸。一気に先頭に立ち快勝。1番人気のGufoは3着、欧州から遠征したJapanは6着。

1着:Rockemperor

牡5、父・Holy Roman Emperor、母・Motivation、母父・Muhtathir
調教師:Chad C Brown、騎手:Javier Castellano

・今回の勝利で通算20戦4勝、重賞初制覇。これまでにG1では昨年のマンハッタンS2着、ターフクラシックS3着、一昨年のベルモントダービー招待S3着と善戦を続けてきた馬で、今回はG1・2勝の欧州からの遠征馬・Japan、ソードダンサーSなど米G1・2勝の実績馬Gufoらを降し、待望のG1勝利。

・父のHoly Roman Emperorは2004年愛国産のデインヒル産駒。現役時は2歳時に7戦4勝、フェニックスSとジャンリュックラガルデール賞の2つのG1を含む重賞3勝。3歳時の3月に同じデインヒル産駒のGeorge Washingtonの生殖能力に問題がある事が判明した事を受けて、クールモアが本馬の引退を決断し急遽種牡馬入り。以後、現2歳まで12世代が稼働中でRockemperorは14頭目の産駒G1馬になる。主な産駒に香港で4つのG1を制したDesigns On Rome、ジャックルマロワ賞と愛2000ギニーを制したRomanised

・母のMotivationは2009年仏国産、6戦1勝(芝2600m)。祖母のジェイドアイランドはマンハッタンHなど3つのG1を含む重賞6勝の活躍馬・Yagliの全妹。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/258/belmont-park/2021-10-09/795418