2回目となる今回もデータを元に各新種牡馬の傾向を読み解いていく。尚、データは全てJRAでのもので、今回は対象として新種牡馬の収得賞金上位7頭(ドレフォン、シルバーステート、キタサンブラック、イスラボニータ、アメリカンペイトリオット、サトノアラジン、コパノリッキー)を取り上げている。
概要
まず10月末までの2歳戦成績を以下に改めてまとめる。連対率20%超はドレフォン、シルバーステート、キタサンブラック、イスラボニータまでの4頭。尚、新種牡馬以外の主な種牡馬で連対率20%未満の馬にエピファネイア(18.6%)、モーリス(17.2%)、ダイワメジャー(16.7%)がいる。
種牡馬 | 収得賞金順位 | 1着数 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|
ドレフォン | 4 | 16 | 11.9% | 20.7% |
シルバーステート | 7 | 12 | 13.0% | 21.7% |
キタサンブラック | 15 | 11 | 19.3% | 29.8% |
イスラボニータ | 18 | 7 | 9.6% | 21.9% |
アメリカンペイトリオット | 27 | 4 | 5.0% | 11.3% |
サトノアラジン | 28 | 6 | 8.2% | 9.6% |
コパノリッキー | 33 | 3 | 5.7% | 17.0% |
次に10月末時点のAEI、CPIをまとめる。AEIが1を超えているのはドレフォン、シルバーステート、キタサンブラック、イスラボニータの4頭。CPIが1未満でAEIが1を超えているシルバーステート、イスラボニータの2頭はここまで産駒が非常に健闘しているといえる。
種牡馬 | 出走頭数 | AEI | CPI | AEI÷CPI |
---|---|---|---|---|
ドレフォン | 68 | 1.42 | 1.21 | 1.17 |
シルバーステート | 45 | 1.59 | 0.91 | 1.75 |
キタサンブラック | 33 | 1.51 | 3.13 | 0.48 |
イスラボニータ | 37 | 1.12 | 0.88 | 1.27 |
アメリカンペイトリオット | 38 | 0.79 | 1.66 | 0.48 |
サトノアラジン | 34 | 0.86 | 1.48 | 0.58 |
コパノリッキー | 25 | 0.88 | 1.01 | 0.85 |
以下のリストは10月単月の2歳戦成績をまとめたものになる。尚、10月単月での2歳戦1着数トップは6勝でドゥラメンテ、ディープインパクト、ヘニーヒューズ、エピファネイア、ロードカナロア、シニスターミニスターの6頭が並んでおり、5勝をあげたのがリオンディーズ、マクフィの2頭。ドレフォンはモーリス、ハービンジャー、キズナと同数の4勝。
種牡馬 | 1着数 | 2着数 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|
ドレフォン | 4 | 5 | 7.8% | 17.6% |
キタサンブラック | 3 | 3 | 11.5% | 23.1% |
シルバーステート | 3 | 1 | 9.1% | 12.1% |
アメリカンペイトリオット | 2 | 3 | 6.3% | 15.6% |
イスラボニータ | 2 | 2 | 8.7% | 17.4% |
コパノリッキー | 2 | 1 | 8.7% | 13.0% |
サトノアラジン | 1 | 0 | 3.7% | 3.7% |
ダートで目立って活躍しているドレフォン産駒
・10月に勝ち上がった4頭(タイセイドレフォン、ルミナスフラックス、ストームゾーン、マウントベル)は全てダートの未勝利戦でのもの。4頭中、3頭は芝の新馬戦でデビューしており、ダート変わりの未勝利戦で勝ち上がった馬はこれで通算6頭目。このパターンは前回のコラムでも指摘した通り、ドレフォン産駒に多くみられる事例。尚、2着5回も全てダートでのものとなり、プラタナス賞2着のセイルオンセイラー以外は全て未勝利戦でのものとなる。
・ダートに限定した10月末までの2歳戦ランキングをみると、以下のようにドレフォン産駒は極めて優秀な成績をダートで残している。ヘニーヒューズを上回る勝率、連対率を残しており、一流のダート種牡馬といっていいポジションにつけている。ドレフォン産駒の芝、ダート別の成績を見ても、芝<ダートなのは明らかで、ジオグリフ(札幌2歳S)の存在は大きいが、ダート寄りの特性がかなり色濃くなってきている印象。門別のJpn3-エーデルワイス賞(ダ1200m)で2着のヒストリックノヴァが大井へ移籍しているが、今後はダートでの大物登場が待望されるがどうなるか。
ダートでの10月末までの2歳戦成績
種牡馬 | 1着数 | 2着数 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|
ヘニーヒューズ | 12 | 11 | 17.6% | 33.8% |
ドレフォン | 9 | 8 | 20.0% | 37.8% |
シニスターミニスター | 9 | 6 | 19.1% | 31.9% |
ディスクリートキャット | 7 | 5 | 17.1% | 29.3% |
ホッコータルマエ | 5 | 6 | 8.8% | 19.3% |
ドレフォン産駒の10月末までの芝、ダート別の成績
芝:7勝、2着4回、3着11回
勝率7.8%、連対率12.2%、複勝率24.4%
ダ:9勝、2着8回、3着1回
勝率20.0%、連対率37.8%、複勝率40.0%
・次に新馬、未勝利戦を勝ちあがったドレフォン産駒の1勝クラス以上の成績をみていくと、ジオグリフ以外はまだ勝てておらず、1勝、2着2回、3着1回、勝率10.0%、連対率30.0%、複勝率40.0%の成績。3着以内に入った4頭は以下の通りとなるが、実績をあげているダートの1勝クラスで2着に入ったセイルオンセイラーが今後の注目馬になる。
10/16:東京・プラタナス賞(ダ1600)・セイルオンセイラー 2着
09/11:中山・アスター賞(芝1600)・ハイアムズピーチ 2着
09/04:札幌・札幌2歳S(G3・芝1800)・ジオグリフ 1着
08/22:札幌・クローバー賞(芝1500)・カワキタレブリー 3着
・ダートの1勝クラス、オープン特別は10月末まではJRAにて3レースしか施行されていないが、11月以降は以下のように大幅に増える。ここがダートで勝ち上がったドレフォン産駒の次なるターゲットとなろうが、これらのレースでどれだけ勝ち鞍を積み重ねる事が出来るのか、注目となる。また、Jpn3-エーデルワイス賞(門別ダ1200)で2着のヒストリックノヴァ(大井へ移籍)のように、交流重賞(ダートグレード競走)を目標にする産駒も出てきそうで、動向から目が離せない。
2歳ダート1勝クラス、OP特別の番組一覧
09/20:中京・ヤマボウシ賞(1400m)勝ち馬:コンパスチョン
10/16:東京・プラタナス賞(1600m)勝ち馬:ベストリーガード
10/24:阪神・なでしこ賞(1400m)勝ち馬:セキフウ
11/07:阪神・もちの木賞(1800m)
11/13:東京・オキザリス賞(1400m)
11/27:東京・カトレア賞(1600m・OP)
12/05:中山・1勝クラス(1200m)
12/12:中山・1勝クラス(1800m)
12/12:阪神・1勝クラス(1200m)
12/19:中京・寒椿賞(1400m)
12/25:中山・1勝クラス(1200m)
12/28:阪神・1勝クラス(1800m)
今後の2歳交流重賞(ダートグレード競走)スケジュール
11/25:園田・兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2・1400m)
12/15:川崎・全日本2歳優駿(Jpn1・1600m)
・勝ち上がりが近そうな馬がどれくらいいるのか、という視点から個別の未勝利馬をピックアップしたものが以下になる。5頭いる新馬戦3着馬がすんなり未勝利戦で勝ち上がれるか、が当面の注目ポイントになる。
ドレフォン産駒の主な未勝利馬
カラフルキューブ(新馬2着→未勝利5着→未勝利2着)
ペプチドヤマト(新馬2着→未勝利7着→未勝利2着)
クレールデュヴァン(新馬5着→未勝利2着)
スリールサンセール(新馬3着)
スペクトログラム(新馬3着)
シェンフォン(新馬3着)
ヴァロンダンス(新馬3着)
アエリーゾ(新馬3着)
2勝馬が3頭出ているシルバーステート産駒
・10月は新馬勝ち2頭(トータルリコール、セイウンハーデス)、500万特別勝ち1頭(ウォーターナビレラ)。全て芝での勝利でこれまでの全12勝は全て芝。ダートは出走回数自体少ないが、ダートで良さが出る印象はここまでの産駒成績からは見て取れない。
シルバーステート産駒の10月末までの芝、ダート別の成績
芝:12勝、2着7回、3着9回
勝率14.1%、連対率22.4%、複勝率32.9%
ダ:0勝、2着1回、3着0回
勝率0.0%、連対率14.3%、複勝率14.3%
・次に新馬、未勝利戦を勝ちあがったシルバーステート産駒の1勝クラス以上の成績をみていくと3勝、2着1回、3着2回、勝率33.3%、連対率44.4%、複勝率66.7%の成績。先に示したドレフォンの同じデータと比べると明らかにこちらのほうが優秀で、CPI(0.91)を踏まえるとここまでの産駒成績は極めて優れていると評価出来る。3着以内に入った6頭は以下の通り。今週は京王杯2歳S(G2)にベルウッドブラボーが、ファンタジーS(G3)にウォーターナビレラが出走予定で、シルバーステート産駒初の重賞勝ちを狙う。
10/24:東京・1勝クラス(芝1400)・コムストックロード 3着
10/03:中山・サフラン賞(芝1600)・ウォーターナビレラ 1着
09/25:中京・野路菊S(OP・芝2000)・ロン 1着
09/05:札幌・すずらん賞(OP・芝1200)・リトス 3着
08/07:新潟・ダリア賞(OP・芝1400)・ベルウッドブラボー 1着
08/07:新潟・ダリア賞(OP・芝1400)・コムストックロード 2着
・10月末の時点で2勝馬が3頭(ロン、ベルウッドブラボー、ウォーターナビレラ)いる布陣は過去の新種牡馬の10月末時点での布陣と比べても優秀で、2017年のロードカナロア(4頭・後のG1馬ステルヴィオ、ダノンスマッシュを含む)には劣るが、2019年のキズナ(3頭)と同じ頭数。ちなみに2010年のディープインパクトは10月にデビュー勝ちの馬が多かったため0頭、1994年のサンデーサイレンスは5頭(後のG1馬フジキセキを含む)となっている。
近5年の主な新種牡馬の10月末時点での2勝馬の数
種牡馬 | 年 | 頭数 | 該当馬 |
---|---|---|---|
ロードカナロア | 2017 | 4 | ダノンスマッシュ、ステルヴィオ等 |
キズナ | 2019 | 3 | マルターズディオサ、ビアンフェ等 |
シルバーステート | 2021 | 3 | ロン、ベルウッドブラボー等 |
ドゥラメンテ | 2020 | 2 | アルコルターレ、ドゥラモンド |
ミッキーアイル | 2020 | 2 | メイケイエール、デュアリスト |
リアルインパクト | 2019 | 2 | アルムブラスト、ラウダシオン |
ジャスタウェイ | 2018 | 2 | アドマイヤジャスタ、アウィルアウェイ |
オルフェーヴル | 2017 | 2 | ロックディスタウン、ラッキーライラック |
・シルバーステート産駒は脚質に特徴的な面があり、これまでの12勝中、9勝は4角3番手以内での勝利(75.00%)。これまでの全2歳戦で4角3番手以内にいた馬の勝利は385R中、248勝(64.42%)で、素軽い先行力を活かして勝ってきた産駒が多いことが数字に表れている。
主な種牡馬の2歳戦勝ち馬の4角位置別成績
種牡馬 | 4角3番手以内 | 比率 | 4角4番手以下 | 比率 |
---|---|---|---|---|
全体 | 248勝 | 64.42% | 137勝 | 35.56% |
ドレフォン | 11勝 | 68.75% | 5勝 | 31.25% |
シルバーステート | 9勝 | 75.00% | 3勝 | 25.00% |
キタサンブラック | 8勝 | 72.73% | 3勝 | 27.27% |
ドゥラメンテ | 11勝 | 64.71% | 6勝 | 35.29% |
ディープインパクト | 11勝 | 64.71% | 6勝 | 35.29% |
ロードカナロア | 9勝 | 52.94% | 8勝 | 47.06% |
エピファネイア | 8勝 | 53.33% | 7勝 | 46.67% |
モーリス | 2勝 | 16.67% | 10勝 | 83.33% |
キズナ | 7勝 | 63.64% | 4勝 | 36.36% |
・勝ち上がりが近そうな馬がどれくらいいるのか、という視点から個別の未勝利馬をピックアップしたものが以下になる。3頭いる新馬戦2,3着馬は新馬戦での単勝オッズが14.0倍、69.3倍、51.0倍。すんなり次走勝ち上がれるか。
シルバーステート産駒の主な未勝利馬
ヒドゥンヒルズ(新馬2着)
バリューテーラー(新馬3着)
テイエムオードリー(新馬3着)
ウロポン(新馬2着→未勝利3着→未勝利2着→未勝利4着→未勝利4着)
ソルトグリーン(新馬2着→未勝利5着)
キョウコウトッパ(新馬13着→未勝利2着)
オディロンが交流重賞4着と健闘したキタサンブラック産駒
・10月は芝の新馬勝ちが2頭(ヴェールランス、ラスール)、ダートの未勝利勝ちが1頭(マリオロード)。2着3回はいずれも未勝利戦でのもの。
・ここまでの芝、ダート別の産駒成績をみると7回しか出走していないがダートでの好成績が目立つ。2勝はいずれも芝の新馬デビューからダート変わりの未勝利戦で勝ち上がったもので、今後に向けてダートでも勝ち星を積み重ねられるというのは好材料。シルバーステートの欄で先に示したデータ通り、キタサンブラック産駒もシルバーステート産駒同様、総じて先行力を持ち味とする産駒が多いのはダートでは特に優位性があると言えよう。
キタサンブラック産駒の10月末までの芝、ダート別の成績
芝:9勝、2着5回、3着4回
勝率18.0%、連対率28.0%、複勝率36.0%
ダ:2勝、2着1回、3着2回
勝率28.6%、連対率42.9%、複勝率71.4%
・尚、ダートで勝った2頭の距離はいずれも1800mで先日のJpn3-JBC2歳優駿(門別ダ1800)で4角先頭の積極策で4着に粘ったオディロンはイメージ通りの走り。先々を考えるとダートの中距離で先行力を活かしてしぶとく稼ぐ産駒も多く出てくるのではないか、と想像出来るがいかがだろうか。参考としてキタサンブラックの父・ブラックタイドの中央芝、中央ダートのAEIの推移を以下に示すが、キタサンブラック引退後の2018年以降は明らかにダート>芝となっていることが分かる。
キタサンブラック引退後のブラックタイドの中央芝、中央ダートのAEI推移
年 | 中央芝AEI | 中央ダートAEI |
---|---|---|
2021 | 0.53 | 0.93 |
2020 | 0.57 | 0.75 |
2019 | 0.44 | 1.04 |
2018 | 0.59 | 1.33 |
・キタサンブラック産駒は未だ2勝馬がゼロ。そもそも1勝クラス、OP特別、重賞に出走した馬が以下の3頭しかおらず、勝ち上がった馬のほとんどが上のクラスでまだ出走していない状況。今後出走してくる1勝馬の動向には特に注目が集まる。
08/14:札幌・コスモス賞(芝1800)・ウン 4着
10/02:中山・芙蓉S(芝2000)・コナブラック 5着
10/02:中山・芙蓉S(芝2000)・ドグマ 4着
キタサンブラック産駒で勝ち上がり後、まだ未出走の馬
※併記した数字は勝ち上がったレースの競馬ブックスピード指数
イクイノックス(8/28:新潟・芝1800m 1着)78
ヴェールランス(10/2:中京・芝2000m 1着)75
トゥーサン(9/26:中京・芝2000m 1着)73
ラスール(10/10:東京・新馬芝1800m 1着)72
ビジュノワール(9/25:中山・芝1600m 1着)72
・勝ち上がりが近そうな馬がどれくらいいるのか、という視点から個別の未勝利馬をピックアップしたものが以下になる。このあたりの産駒が今後、未勝利戦でどれだけ勝ち上がってくるか。ダート変わりでの出走例も含めて要注目となる。
キタサンブラック産駒の主な未勝利馬
ガイアフォース(新馬2着)
ミッキーハーモニー(新馬3着)
ブラックシールド(新馬3着)
ソングフォーユー(新馬4着→未勝利2着)
マエマエ(新馬12着→未勝利2着)
テーオークレール(新馬10着→未勝利7着→未勝利3着→未勝利3着)
AEI=1.12、CPI=0.88。健闘している印象のイスラボニータ産駒
・10月はダートの新馬戦(アイヴォリードレス)と未勝利戦(アメトリーチェ)で各1頭が勝ち上がり。2着2回、3着2回は全て芝で、3着1回の新馬以外は全て未勝利。
・AEI(1.12)とCPI(0.88)を見ると産駒が健闘しているといえる現況。以下の成績をみると2着、3着の回数が多いことが目につき、該当馬をピックアップすると勝ち上がりのチャンス目前の馬や新馬戦で入着している勝ち上がり有望馬が多いことが分かる。これらの馬が今後順当に勝ち上がってくれば、ドレフォン・シルバーステート・キタサンブラックの上位3頭との差はもっと詰まってくることになる。
イスラボニータ産駒の10月末までの芝、ダート別の成績
芝:5勝、2着9回、3着8回
勝率7.8%、連対率21.9%、複勝率34.4%
ダ:2勝、2着0回、3着0回
勝率22.2%、連対率22.2%、複勝率22.2%
イスラボニータ産駒の主な未勝利馬
ジェットグリッター(新馬5着→未勝利2着→未勝利2着)
ミスボニータ(未勝利2着→未勝利6着→未勝利3着)
シェヴロンケリー(新馬2着→未勝利3着)
サンクション(新馬3着→未勝利2着)
モンローテソーロ(新馬3着)
パーカッション(新馬3着)
全4勝が芝のアメリカンペイトリオット産駒
・10月に芝の未勝利戦で2頭(エテルナメンテ、ビーアストニッシド)が勝ち上がり。2着3回はいずれも新馬戦(芝2、ダ1)。3着5回は新馬戦2(全て芝)、未勝利戦3(全てダート)。
・新馬戦2着の馬が2頭(サザンステート、アメリカンスター)、3着の馬が1頭(コロンバイン)おり、勝ち上がり馬が今後増える余地はまだある状況。他には新馬、未勝利で2着→3着のファンウワーズも勝ち上がりが近そうな存在。
アメリカンペイトリオット産駒の10月末までの芝、ダート別の成績
芝:4勝、2着4回、3着9回
勝率6.2%、連対率12.3%、複勝率26.2%
ダ:0勝、2着1回、3着3回
勝率0.0%、連対率6.7%、複勝率26.7%
ダート寄りの適性が目立つサトノアラジン産駒
・10月にダートの未勝利戦で1頭(オメガブルーム)が勝ち上がり、3着1回。これまでの産駒成績をみると総じてダート寄りの適性が高い印象。
サトノアラジン産駒の10月末までの芝、ダート別の成績
芝:3勝、2着1回、3着5回
勝率6.3%、連対率8.3%、複勝率18.8%
ダ:3勝、2着0回、3着4回
勝率12.0%、連対率12.0%、複勝率28.0%
・サトノアラジン産駒の注目馬として、9/20の中京・未勝利戦(ダ1800)で2着に1.3秒差をつけて圧勝したウェルカムニュース(牡2・母父:フレンチデピュティ)を取り上げる。芝の新馬戦で7着と敗れてダートの未勝利戦に出走していた馬で、母はシンコウラブリイの半妹。きょうだいに中央4勝馬1頭、中央3勝馬4頭、中央2勝馬2頭がいるノーザンファーム生産馬。
・未勝利勝ち時の競馬ブックスピード指数は81。この数字は評価出来るもので、先日のJBC2歳優駿を制したアイスジャイアントは新馬勝ち時に80を記録している。好メンバーが揃った今週日曜の阪神・もちの木賞(ダ1800)に出走予定で、サトノアラジン産駒の出世頭になれるか、大注目のレースとなる。
参考:JBC2歳優駿に出走したJRA所属馬の指数と結果
馬名 | 勝ち上がり時の指数 | JBC2歳優駿での単勝人気 | JBC2歳優駿での着順 |
---|---|---|---|
アイスジャイアント | 80 | 3 | 1着 |
オディロン | 76 | 6 | 4着 |
コマノカモン | 72 | 5 | 9着 |
ワカミヤプレスト | 79 | 7 | 11着 |
サーティファイド | 70未満 | 11 | 14着 |
コパノニコルソンに期待がかかるコパノリッキー産駒
・10月にダートの新馬戦(ネイト)と未勝利戦(ライヴサファイア)で1頭ずつ勝ち上がり。他に2着1回、3着1回をいずれもダートで記録。これまでの産駒成績をみるとダートでの連対率、複勝率はなかなかのものに見えるが、勝ち切れない馬が多い印象。コパノリンダは新馬3着→未勝利6着→未勝利4着→未勝利2着→未勝利3着。ハローメリールーは新馬2着(1.4秒差)→未勝利2着。後で触れるコパノニコルソンも未勝利で2着2回を経て勝ち上がっている。
コパノリッキー産駒の10月末までの芝、ダート別の成績
芝:0勝、2着0回、3着0回
勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0%
ダ:3勝、2着6回、3着4回
勝率7.1%、連対率21.4%、複勝率31.0%
・コパノリッキー産駒の注目馬として、9/26の中京・未勝利戦(ダ1800)で従来の時計を1秒1短縮するレコード勝ちしたコパノニコルソン(牡2・母父:クロフネ)を取り上げる。新馬5着→未勝利2着→未勝利2着と使われ、4戦目で勝ち上がり。きょうだいに中央3勝馬2頭、中央2勝馬2頭、中央1勝馬4頭がいる宮内牧場の生産馬。
・未勝利勝ち時の競馬ブックスピード指数は81でサトノアラジン産駒の注目馬・ウェルカムニュースと同じ。今週日曜の阪神・もちの木賞(ダ1800)にこの馬も出走予定で、ウェルカムニュースと激突することになる。もちの木賞の出走予定馬には勝ち上がり時に指数81を記録した馬がアトラクティーボ(新種牡馬ワンアンドオンリーのこれまでの唯一の勝ち上がり馬)、アナザーエデン、ウェルカムニュース、コパノニコルソンの4頭が揃っており、非常に見応えのあるレースとなりそうである。
参考:これまでのダート2歳戦で勝ち上がった馬の勝ち上がり時の指数80超一覧
馬名 | 場と距離 | 指数 | 勝ち上がり以降の出走歴 |
---|---|---|---|
インコントラーレ | 新潟ダ1200 | 85 | 10/16・プラタナス賞7着 |
コパノニコルソン | 中京ダ1800 | 81 | 11/7・もちの木賞出走予定 |
ウェルカムニュース | 中京ダ1800 | 81 | 11/7・もちの木賞出走予定 |
アナザーエデン | 中京ダ1800 | 81 | 11/7・もちの木賞出走予定 |
アトラクティーボ | 中山ダ1800 | 81 | 11/7・もちの木賞出走予定 |
コスモルーテウス | 札幌ダ1700 | 81 | 未出走 |
ベストリーガード | 新潟ダ1200 | 81 | 10/16・プラタナス賞1着 |
ヒストリックノヴァ | 中山ダ1200 | 80 | 10/14・Jpn3-エーデルワイス賞2着 |
アイスジャイアント | 中京ダ1800 | 80 | 11/3・Jpn3-JBC2歳優駿1着 |