4回目となる今回はまずJRA2歳戦での主な新種牡馬の成績をまとめ、これまでと同様に各新種牡馬の傾向を数字から読み解いていく。ドレフォンが30勝(ダートで20勝)をあげトップとなっているが、過去の新種牡馬と比べて30、20という数字がどれほどのものなのか、まず考察していく。最後に地方での新種牡馬の2歳戦成績もまとめているのでご注目頂きたい。
概要
・12月末までの新種牡馬の2歳戦戦績を以下にまとめる。全体順位はディープインパクト(34勝)、ドゥラメンテ、ドレフォン(30勝)、ロードカナロア(27勝)、エピファネイア(25勝)。ここまでの5頭から少し離れてキズナ、モーリス(21勝)、ハービンジャー(20勝)、シニスターミニスター(19勝)、ヘニーヒューズ、ダイワメジャー、シルバーステート(17勝)、イスラボニータ、ハーツクライ(16勝)、リオンディーズ(14勝)、キタサンブラック(13勝)と続いている。
種牡馬 | 1着数 | 勝率 | 連対率 | 勝利頭数 | 勝ち上がり率 |
---|---|---|---|---|---|
ドレフォン | 30 | 12.6% | 19.7% | 28 | 31.11% |
シルバーステート | 17 | 10.5% | 17.9% | 12 | 19.35% |
イスラボニータ | 16 | 11.2% | 22.4% | 14 | 23.73% |
キタサンブラック | 13 | 13.5% | 21.9% | 12 | 26.67% |
ザファクター | 8 | 5.5% | 13.1% | 8 | 14.29% |
アメリカンペイトリオット | 8 | 6.3% | 14.1% | 8 | 15.69% |
サトノアラジン | 8 | 6.7% | 10.8% | 7 | 16.28% |
・次に12月単月の新種牡馬の成績を以下にまとめる。全体トップはドゥラメンテ、シニスターミニスター、エピファネイアの7勝。6勝をあげたのはドレフォン、ロードカナロア、キズナの3頭。5勝をあげたのはイスラボニータ、ディープインパクト、カレンブラックヒル、パイロの4頭。
種牡馬 | 1着数 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|
ドレフォン | 6 | 10.0% | 15.0% |
イスラボニータ | 5 | 11.6% | 20.9% |
シルバーステート | 4 | 9.8% | 17.1% |
ザファクター | 3 | 7.7% | 15.4% |
ビッグアーサー | 3 | 9.7% | 16..1% |
フレッシュマンサイアーランキング首位のドレフォン
ドレフォン産駒の12月末までの成績
デビュー頭数:90頭
勝ち上がり頭数:28頭
勝ち上がり率:31.11%(新種牡馬トップ)
芝:10勝、2着7回、3着13回
勝率7.6%。連対率13.0%、複勝率22.9%
ダ:20勝、2着10回、3着9回
勝率18.7%、連対率28.0%、複勝率36.4%
・シニスターミニスター(19勝)、ヘニーヒューズ(17勝)との熾烈な三つ巴の争いとなっていた2歳ダートリーディング争い。12/26時点では1勝差でシニスターミニスターがトップに立っていたが、12/28に中山1Rをトーアスカーレットが制しドレフォンがトップに並ぶと、阪神3Rでペプチドヤマトが1番人気に応えて勝利し、シニスターミニスターを逆転。見事に2歳ダートリーディングサイアーの座に就いている。
・ダートであげた20勝は偶然にも2017年にヘニーヒューズの日本供用1stクロップがあげた数字と全く同じ。ただ、ヘニーヒューズはJRAでの2勝馬が2頭(ドンフォルティス、オーヴァーライト)いて、ドンフォルティスは北海道2歳優駿を制し、全日本2歳優駿でルヴァンスレーヴの2着と大活躍を見せており、中身の濃さではドレフォンを凌駕している。ただ、近年では圧倒的なダート戦績を誇ってきたヘニーヒューズと並ぶ数字を残した意味は大きく、ヘニーヒューズ以来のダートでの大物種牡馬が誕生したといって良さそうである。
・芝では10勝をあげているが、勝率が7.6%と低い数字に終わったのはやや物足りない印象。ちなみに勝率で近い馬はミッキーアイル(7.4%)、エイシンフラッシュ(7.4%)辺りとなる。ジオグリフ以外の芝での2勝馬はゼロで中身の濃さという点でも地味な印象。尚、種付料は受胎確認後で初年度は300万円→昨年は300万円→今年は700万円。ヘニーヒューズの今年の種付料が500万円なので、プラス200万円はほぼダート専用のヘニーヒューズと比べると、早々にジオグリフを出したことで芝でも活躍が見込める分の上乗せ額ととらえると、絶妙な種付料になっている印象。
・勝ち鞍の30は過去の新種牡馬と比較すると、2020年のモーリス(30勝)、2019年のエピファネイア(31勝)、2011年のダイワメジャー(31勝)と近い数字で優秀なものと判断出来るが、連対率、複勝率はこれら3頭には劣っている。これはやはり芝での数字が伸びなかったことが反映されていると言える。
種牡馬名(年) | 1着 | 2着 | 3着 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ドレフォン(2021) | 30 | 17 | 22 | 12.6% | 19.7% | 29.0% |
モーリス(2020) | 31 | 38 | 21 | 11.9% | 26.5% | 34.6% |
エピファネイア(2019) | 31 | 28 | 18 | 12.8% | 24.3% | 31.7% |
ダイワメジャー(2011) | 31 | 40 | 24 | 10.9% | 24.9% | 33.3% |
・28頭の勝ち上がり馬の内、勝ち上がり時の競馬ブックスピード指数の上位6頭は以下の通り。
馬名 | 指数 | 場・距離 | 母父 | 生産牧場 |
---|---|---|---|---|
ヒストリックノヴァ | 80 | 中山ダ1200 | ハーツクライ | カナイシスタッド |
ジオグリフ | 79 | 東京芝1800 | キングカメハメハ | ノーザンファーム |
コンシリエーレ | 77 | 新潟ダ1800 | Spanish Steps | ノーザンファーム |
ハイアムズビーチ | 77 | 東京芝1400 | クロフネ | ノーザンファーム |
デシエルト | 76 | 阪神ダ1800 | キングカメハメハ | ノーザンファーム |
タイセイドレフォン | 76 | 阪神ダ1800 | トワイニング | ノーザンファーム |
・28頭の勝ち上がり時の指数平均は72.03。2頭の2勝馬(ジオグリフ、コンシリエーレ)はそれぞれ79、77で勝ち上がっており、指数トップのヒストリックノヴァは大井に移籍となっているが、エーデルワイス賞2着、東京2歳優駿牝馬2着と好走中。
ゼンノロブロイ、シンボリクリスエス級の成績を残したシルバーステート産駒
シルバーステート産駒の12月末までの成績
デビュー頭数:62頭
勝ち上がり頭数:12頭
勝ち上がり率:19.35%(新種牡馬4位)
芝:16勝、2着10回、3着13回
勝率11.3%。連対率18.4%、複勝率27.7%
ダ:1勝、2着2回、3着0回
勝率4.8%、連対率14.3%、複勝率14.3%
・芝では11頭が勝ち上がり、3勝馬が1頭(ウォーターナビレラ)、2勝馬が3頭(コムストックロード、ベルウッドブラボー、ロン)と中身の濃い活躍ぶり。勝率11.3%はハービンジャー(11.1%)、モーリス(10.1%)を超えており、ドゥラメンテ(11.7%)とも大差ない優秀な数値。尚、ダートは出走回数も少なく傾向らしきものはみえないが、唯一のダートでの勝ち馬・ナインティゴットが高指数で勝ち上がっており、同馬のようにダート替りで一変する逸材候補は今後も出てきそうである。
・勝ち鞍の17は過去の新種牡馬と比較すると、2009年のゼンノロブロイ(18勝)、2007年のシンボリクリスエス(18勝)、2003年のエンドスウィープ(17勝)とほぼ同じ。社台SSで繋養され、社台グループの大きな後押しがあったこれら3頭の新種牡馬と比べると、シルバーステートは限定的な繁殖の質の中からこれだけの優れた数字を残しており、種付料の安さも踏まえるとそのパフォーマンスには大きな伸びしろが残されている印象。種付料は受胎条件で初年度が80万円→昨年は150万円→今年は600万円。
種牡馬名(年) | 1着 | 2着 | 3着 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|
シルバーステート(2021) | 17 | 12 | 13 | 10.5% | 17.9% | 25.9% |
ゼンノロブロイ(2009) | 18 | 16 | 21 | 10.5% | 19.8% | 32.0% |
シンボリクリスエス(2007) | 18 | 29 | 20 | 10.1% | 26.4% | 37.6% |
エンドスウィープ(2003) | 17 | 18 | 11 | 13.0% | 26.7% | 35.1% |
・12頭の勝ち上がり馬の内、勝ち上がり時の競馬ブックスピード指数の上位6頭は以下の通り。
馬名 | 指数 | 場・距離 | 母父 | 生産牧場 |
---|---|---|---|---|
ナインティゴット | 80 | 阪神ダ1200 | Kitten's Joy | 松浦牧場 |
リトス | 78 | 札幌芝1200 | ゼンノロブロイ | 筑紫洋 |
ベルウッドブラボー | 76 | 福島芝1200 | ヨハネスブルグ | 鈴木照雄 |
コムストックロード | 76 | 東京芝1400 | Diesis | ビッグレッドファーム |
ストロングウィル | 75 | 阪神芝2000 | ゴールドヘイロー | 山際牧場 |
ロン | 75 | 函館芝2000 | アグネスデジタル | 三嶋牧場 |
・12頭の勝ち上がり時の指数平均は74.27とドレフォン(72.03)を大きく上回っている。クオリティの高さを感じさせる数字だが、先の表でゼンノロブロイ、シンボリクリスエス、エンドスウィープが初年度に残した数字と比べて著しく低くなった複勝率を見ると、改めてシルバーステート産駒の質の上下幅の広さが分かる。だがこの部分は種付料が上昇し、繁殖の質が上がると解消される可能性が高く、中長期的にみたシルバーステート産駒の未来は明るい印象。尚、ウォーターナビレラの勝ち上がり時の指数は73と地味。
大きな穴が無くバランス良く活躍したイスラボニータ産駒
イスラボニータ産駒の12月末までの成績
デビュー頭数:59頭
勝ち上がり頭数:14頭
勝ち上がり率:23.73%(新種牡馬3位)
芝:12勝、2着14回、3着12回
勝率10.4%。連対率22.6%、複勝率33.0%
ダ:4勝、2着2回、3着2回
勝率14.3%、連対率21.4%、複勝率28.6%
・12月に4頭が勝ち上がり、ニシノレバンテが2勝目をあげる活躍を見せ、キタサンブラックを抜いて、ドレフォン、シルバーステートに次ぐ3位の成績を残している。2勝馬はプルパレイ(アスター賞)、ニシノレバンテ(黒松賞)の2頭。勝率、連対率、複勝率と大きな穴が無く、芝でもダートでも一定の成績を堅実に残し、バランス良く産駒が活躍した印象。
・尚、同じフジキセキを父に持つキンシャサノキセキの初年度産駒の成績と比較してみると以下のようになる。2勝馬はキンシャサノキセキが3頭(サフィロス、ユキノカトレア、メイショウワダイコ)、イスラボニータが2頭(プルパレイ、ニシノレバンテ)。勝ち上がり率はキンシャサノキセキ>イスラボニータとなっている。
種牡馬(年) | 出走頭数 | 勝ち上がり頭数 | 勝ち上がり率 |
---|---|---|---|
イスラボニータ(2021) | 59 | 14 | 23.73% |
キンシャサノキセキ(2014) | 44 | 12 | 27.27% |
・今年の種付料は初年度以来、5年連続で同額の150万円(受胎確認後)となっているが、血統表上でイスラボニータ産駒はサンデーサイレンスが「3」の位置にあり、「4」の位置にあるエピファネイアやモーリスと比べると、ややサンデーサイレンスのクロスをちょうどいい位置で作りにくい点が微妙に影響している印象。3×4のクロスを作ろうとすると、曽祖母がサンデー牝駒だったり、祖母がサンデーの孫である必要があり、猛威を振るっているサンデーサイレンスのクロスの恩恵を十二分には得ていない状況。現にイスラボニータ産駒の2頭の2勝馬はいずれもサンデーサイレンスのクロスは持っていない。だが、サンデーのクロスを持つ有力馬候補も当然抱えており、これについては後述する。
・14頭の勝ち上がり馬の内、勝ち上がり時の競馬ブックスピード指数の上位6頭は以下の通り。
馬名 | 指数 | 場・距離 | 母父 | 生産牧場 |
---|---|---|---|---|
ペプチドアケボシ | 80 | 阪神ダ1400 | ワークフォース | ファーミングヤナキタ |
アイヴォリードレス | 79 | 中山ダ1200 | クロフネ | 社台コーポレーション白老ファーム |
ハンス | 78 | 阪神芝1600 | アドマイヤムーン | 三嶋牧場 |
プルパレイ | 78 | 新潟芝1600 | Fusaichi Pegasus | 社台ファーム |
アメトリーチェ | 77 | 新潟ダ1200 | アサティス | 岡田スタッド |
トゥードジボン | 76 | 阪神芝1600 | Yesbyjimminy | 社台ファーム |
・14頭の勝ち上がり時の指数平均は75.29。シルバーステート(74.27)、ドレフォン(72.03)を凌駕。指数トップのペプチドアケボシは12/25の新馬戦(阪神ダ1400)で2着に0.6秒差をつけて逃げ切り勝ち。この馬は祖母の父がバブルガムフェローでサンデーサイレンスの3×4のクロスを持っている馬となる。12/5の1勝クラス(中山ダ1200)で頭差の2着だったアイヴォリードレス共々、指数的に2勝目は早そうな馬が揃っている状況。指数78で勝ち上がったハンスもサンデーサイレンスの3×4のクロスを持っている馬だが、2戦とも上り3F最速のいい末脚を見せており、将来有望な感あり。
ラスールが今週のシンザン記念に挑むキタサンブラック産駒
キタサンブラック産駒の12月末までの成績
デビュー頭数:45頭
勝ち上がり頭数:12頭
勝ち上がり率:26.67%(新種牡馬2位)
芝:11勝、2着7回、3着5回
勝率14.1%。連対率23.1%、複勝率29.5%
ダ:2勝、2着1回、3着4回
勝率11.1%、連対率16.7%、複勝率38.9%
・芝での勝率14.1%という数字はディープインパクトの27.7%には劣るが、他に出走回数が50を超えた馬の中でこの数字を超えた馬はおらず優秀なものと判断出来る。ただ芝での複勝率29.5%という数字は同じ新種牡馬ではイスラボニータ(33.0%)のほうが高く、ディープインパクト(59.7%)、ハーツクライ(37.4%)、ドゥラメンテ(35.4%)、エピファネイア(34.7%)には劣っており、やや物足りない数字。種付料は受胎確認後で初年度は500万円→昨年は300万円→今年は500万円。産駒デビュー前は下がっていた種付料が産駒デビューを経て、クラシック候補のイクイノックスが出るなどして回復。
・12頭の勝ち上がり馬の内、勝ち上がり時の競馬ブックスピード指数の上位6頭は以下の通り。
馬名 | 指数 | 場・距離 | 母父 | 生産牧場 |
---|---|---|---|---|
イクイノックス | 78 | 新潟芝1800 | キングヘイロー | ノーザンファーム |
オディロン | 76 | 中京ダ1800 | Pivotal | 笠松牧場 |
ヴェールランス | 75 | 中京芝2000 | ヴィクトワールピサ | 社台ファーム |
ドグマ | 75 | 小倉芝1800 | ブライアンズタイム | 桑田牧場 |
ユキノエリザベス | 74 | 東京芝1600 | Oasis Dream | 服部牧場 |
・12頭の勝ち上がり時の指数平均は73.33。シルバーステート(74.27)とドレフォン(72.03)の間。2勝馬はイクイノックスのみだが、ヴェールランスがエリカ賞で2着、オディロンがJBC2歳優駿で4着と健闘しており、ラスールなど勝ち上がり後、まだ使われていない馬も多いため、早々に2勝馬は出てきそうな印象。まずは今週1/9(日)のシンザン記念に出走するラスールの走りに大きな注目が集まることになる。かなりの人気を集める一戦となりそうだが、早々と2頭目の重賞勝ち馬を輩出し、クラシックを意識させるようなことになれば、500万円の種付料では収まらなくなり、ステージが一段上がることとなるが、果たして。
ダートで全体8位タイの結果を残したザファクター
ザファクター産駒の12月末までの成績
デビュー頭数:56頭
勝ち上がり頭数:8頭
勝ち上がり率:14.29%
芝:2勝、2着3回、3着2回
勝率3.1%。連対率7.7%、複勝率10.8%
ダ:6勝、2着8回、3着4回
勝率7.5%、連対率17.5%、複勝率22.5%
・戦績はダート>芝。ダートであげた6勝という数字は全体の8位タイ。ドレフォン(20勝)、シニスターミニスター(19勝)、ヘニーヒューズ(17勝)、ホッコータルマエ(10勝)、キズナ(10勝)、パイロ(9勝)、ディスクリートキャット(9勝)に次ぐ数字。コパノリッキー(5勝)、エスポワールシチー(5勝)、アジアエクスプレス(4勝)らには優っており、それなりに健闘した印象。
・8頭の勝ち上がり馬の内、勝ち上がり時の競馬ブックスピード指数の上位2頭は以下の通り。8頭の勝ち上がり時の指数平均は71.75。指数トップのゼンカイテンは12/19の未勝利戦(中山ダ1200)で2着に0.5秒差をつけて勝利。この馬は芝でデビューしている馬で、2戦目にダートを使われて4着とし、3戦目で勝ち上がりとなった馬。
馬名 | 指数 | 場・距離 | 母父 | 生産牧場 |
---|---|---|---|---|
ゼンカイテン | 79 | 中山ダ1200 | ケイムホーム | 沖田博司 |
トウカイファクター | 75 | 中山ダ1200 | タイキシャトル | 松栄牧場 |
最終開催日に2勝、2着1回、3着1回と活躍したアメリカンペイトリオット産駒
アメリカンペイトリオット産駒の12月末までの成績
デビュー頭数:51頭
勝ち上がり頭数:8頭
勝ち上がり率:15.69%
芝:6勝、2着7回、3着11回
勝率6.7%。連対率14.4%、複勝率26.7%
ダ:2勝、2着3回、3着8回
勝率5.3%、連対率13.2%、複勝率34.2%
・12/28に2勝、2着1回、3着1回と産駒が大活躍し、最終的にザファクター、サトノアラジンと並ぶ8勝をマーク。まだ2勝馬は出ていないが、ビーアストニッシドが京都2歳Sで2着、ブレスレスリーが秋明菊賞で2着、エテルナメンテとファンウワーズが500万下で3着と健闘が続いており、近いうちに2勝馬が出てきそうな状況。
・8頭の勝ち上がり馬の内、勝ち上がり時の競馬ブックスピード指数の上位3頭は以下の通り。8頭の勝ち上がり時の指数平均はザファクターと全く同じ71.75。
馬名 | 指数 | 場・距離 | 母父 | 生産牧場 |
---|---|---|---|---|
エテルナメンテ | 76 | 東京芝1400 | Zafonic | ダーレー・ジャパン・ファーム |
ルミネイト | 75 | 阪神芝1800 | アルカセット | ダーレー・ジャパン・ファーム |
ビーアストニッシド | 75 | 阪神芝1600 | ネオユニヴァース | ヴェルサイユファーム |
冬場に一気に成績上昇中のサトノアラジン産駒
サトノアラジン産駒の12月末までの成績
デビュー頭数:43頭
勝ち上がり頭数:7頭
勝ち上がり率:16.28%(新種牡馬5位)
芝:3勝、2着2回、3着5回
勝率4.3%。連対率7.2%、複勝率14.5%
ダ:5勝、2着3回、3着8回
勝率9.8%、連対率15.7%、複勝率31.4%
・12月にダートで2勝、2着2回、3着3回と目覚ましい活躍を見せ、存在感を高めつつある種牡馬。ダートが増える冬場を向かえ、一気に数字を伸ばしてきており、今後、ダートで勝ち上がってくる馬が増えてきそうな情勢。12月に好走した未勝利馬の中からどれだけすんなり勝ち上がり馬が出てくるかが当面の注目点となる。尚、12/12の中山ダ1800の1勝クラスでサトノアラジン産駒で初の2勝目をあげたウェルカムニュースは、次走2/20のヒヤシンスSに向かう模様で今後を占う試金石となりそうである。
※月別のサトノアラジン産駒のダートでの1~3着馬数の推移
6月(0)→7月(1)→8月(0)→9月(4)→10月(2)→11月(2)→12月(7)
・7頭の勝ち上がり馬の内、勝ち上がり時の競馬ブックスピード指数の上位3頭は以下の通り。
馬名 | 指数 | 場・距離 | 母父 | 生産牧場 |
---|---|---|---|---|
ウェルカムニュース | 81 | 中京ダ1800 | フレンチデピュティ | ノーザンファーム |
ケイティレインボー | 75 | 中京ダ1200 | パイロ | スイートファーム |
タムロキュラムン | 75 | 小倉芝1200 | Lear Fan | シンボリ牧場 |
・7頭の勝ち上がり時の指数平均は73.71。勝ち鞍が同じ8勝だったザファクター(71.75)、アメリカンペイトリオット(71.75)を上回る数字で、ドレフォン(72.03)、キタサンブラック(73.33)も超えている。ダートで勝ち上がった馬で1勝クラス以上に出走した馬はウェルカムニュースのみだが、9月の中京で勝ち上がったケイティレインボー(指数75)は昇級後も手堅く走ってきそうな印象。尚、ウェルカムニュース、ケイティレインボーの指数上位2頭はいずれも芝でデビューして勝ち馬から1秒以内で走り(=ソコソコの走りを見せ)、ダートを使われてから勝ち上がってきた馬。
地方での新種牡馬の成績について
・以下に全体順位を付記し、新種牡馬の地方での産駒成績をまとめる。新種牡馬首位のコパノリッキーはファーストリッキーが高知の地方重賞・金の鞍賞を制覇し、コパノミッキーが大井の地方重賞・ゴールドジュニアで2着。尚、2歳地方リーディングの全体順位は1位がエスポワールシチー、2位がアジアエクスプレス、3位がホッコータルマエ、4位がヘニーヒューズ、5位がシニスターミニスター、6位がディスクリートキャット。この次の7位がコパノリッキーとなる。
全体順位 | 種牡馬名 | 出走頭数 | 勝利頭数 | 勝ち上がり率 | 収得賞金 |
---|---|---|---|---|---|
7 | コパノリッキー | 57 | 21 | 36.84% | 8446.0万円 |
21 | アメリカンペイトリオット | 29 | 10 | 34.48% | 4371.7万円 |
23 | ザファクター | 19 | 11 | 57.89% | 3942.5万円 |
28 | ラニ | 41 | 13 | 31.70% | 3592.7万円 |
32 | イスラボニータ | 20 | 8 | 40.00% | 3286.8万円 |
33 | シルバーステート | 18 | 10 | 55.56% | 3230.3万円 |
34 | ビッグアーサー | 18 | 10 | 55.56% | 3109.3万円 |