現地時間2/26(土)にサウジアラビアのキングアブドゥルアズィーズ競馬場にて行われたサウジカップデー各レースの結果と動画をまとめてお届けする。

Saudi Cup(G1・ダ1800m・3歳以上)

・人気馬総崩れの大荒れの一戦となり、道中後方待機から3角過ぎに外から上昇していったEmblem Roadが直線で一気に弾けて差し切り勝ち。2着は好位のイン追走から抜け出しを図ったCountry Grammer。3着はMidnight Bourbon。人気のMishriffは3~4角中間辺りで全くついていけなくなり、最下位入線。Mandalounは4角手前でズルズル後退し9着。テーオーケインズは8着、マルシュロレーヌは6着。

1着:Emblem Road

牡4、父・Quality Road、母・Venturini、母父・Bernardini
調教師:Mitab Almulawah、騎手:Wigberto Ramos

・今回の勝利で通算9戦7勝、G1初制覇。地元サウジアラビア調教馬で、9/10のタイフカップ(d1600m)→11/27のAllowance(d1600m)→1/15のローカルG1-キングファイサルC(d1600m)を制し、目下3連勝でここへ出走していた馬。これまでに1600mまでしかレース経験がなく、初の1800mの競馬だったが地元の観衆を大熱狂させるアップセットを遂行。地の利、展開の利はあったにせよ見事な勝利で、今後のサウジアラビアでの競馬熱上昇を予感させる勝利。2019年キーンランド9月1歳馬セールにて23万米ドルで取引され、2020年4月のOBS2歳トレーニングセールにて8万米ドルで取引された馬。尚、今回の1着賞金は1000万米ドル(現在のレートで約11憶5545万円)。

・父のQuality Roadは2006年米国産のElusive Quality産駒。現役時は13戦8勝、メトロポリタンH、ウッドワードS、ドンH、フロリダダービーの4つのG1を含む重賞7勝。主な産駒にCity Of Light(BCダートマイル、ペガサスワールドC招待SなどG1・4勝)、Abel Tasman(ケンタッキーオークスなどG1・6勝)。Quality Road×Bernardini牝駒の配合はG1-アラバマSの勝ち馬で昨年のBCディスタフでマルシュロレーヌの2着だったDunbar Roadと同じ。

・母のVenturiniは2012年米国産、2戦未勝利。祖母のVenturaは2004年米国産、21戦10勝、米G1-メイトリアークS、米G1-サンタモニカH、米G1-ジャストアゲイムH、加G1-ウッドバインマイル、米G2-ヴァイネリーマディソンS、L-BCフィリー&メアスプリントの勝ち馬。Venturaの直仔・Fountは仏G3-リューレイ賞の勝ち馬。母の従妹・Queen Supreme南アフリカのG1-パドックS2勝。

・母父のBernardiniは2003年米国産のA. P. Indy産駒。モハメド殿下に初の米三冠レースでの勝利をもたらしたことで有名な馬で、現役時は8戦6勝、プリークネスS、トラヴァーズS、ジョッキークラブゴールドCの3つのG1を含む重賞5勝。3つのG1勝ちは全て5馬身以上の差をつけての圧勝。父としてStay Thirsty(トラヴァーズS、シガーマイルH)、To Honor and Serve(ウッドワードS、シガーマイルH)などを輩出。BMSとして大成功の兆候を見せており、Serengeti EmpressCatholic BoyMaxfieldColonel LiamDunbar Roadなど多くのG1馬を既に出している状況で、これらに本日、Emblem Roadも加わることになっている。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1016/riyadh/2022-02-26/805792

Riyadh Dirt Sprint presented by Saudia(G3・ダ1200m・3歳以上)

・本日、手綱が冴えわたるルメール鞍上のダンシングプリンスがハナを奪い、コパノキッキングは中団のインを追走。直線に入るとダンシングプリンスの逃げ脚はさらに軽快なものになり、最後は2着に5馬身3/4差をつけて圧勝。チェーンオブラブが後方追走から直線良く伸びて3着。コパノキッキングは内からジリジリ伸びるも4着まで。

1着:ダンシングプリンス

牡6、父・パドトロワ、母・リトルブレッシング、母父・バブルガムフェロー
調教師:宮田敬介(美浦)、騎手:クリストフ・ルメール

・今回の勝利で通算13戦9勝、重賞2勝目。中央2戦未勝利後に船橋へ転厩し、3連勝。その後、中央へ再転入し、1勝クラス(中山d1200m)→2勝クラス(福島d1150m)→3勝クラス(中山d1200m)と3連勝。OP入り後はカペラS3着→大和S6着と連敗を喫するも、昨年4/18のL-京葉S(中山d1200m)→12/12のG3-カペラS(中山d1200m)と連勝し、ここへ出走していた馬。成功事例が続出しているサンデーサイレンス4×3のクロスを持つ馬で、父、母父の名前を凌駕するこの決定的なクロスの破壊力を大舞台で如何なく発揮している。社台ファームの生産馬。尚、今回の1着賞金は90万米ドル(現在のレートで約1憶400万円)。

・父のパドトロワは2007年千歳産のスウェプトオーヴァーボード産駒。現役時は35戦9勝、G3-函館スプリントS、G3-キーンランドC、G3-アイビスサマーダッシュの勝ち馬で他にスプリンターズS2着。ダンシングプリンスは1stクロップで、現在4thクロップ(現3歳)まで稼働中だが、これまでの重賞勝ち馬はダンシングプリンスのみ。今年の種付料は受胎確認後で30万円。

・母のリトルブレッシングは2002年産、4戦未勝利、デュランダル(マイルチャンピオンシップ2勝、スプリンターズS)、サイキョウサンデー(中日スポーツ賞4歳S)の半妹になる良血馬。ダンシングプリンスは8番仔。曽祖母で輸入基礎牝馬のスコッチプリンセスは米9戦2勝。

・母父のバブルガムフェローは1993年千歳産のサンデーサイレンス産駒。現役時は13戦7勝、G1-天皇賞(秋)、G1-朝日杯3歳S、G2-毎日王冠、G2-鳴尾記念、G2-スプリングSの勝ち馬。父としてCandy Vale(MVRCダイアモンドジュビリーS)、アッパレアッパレ(名古屋GP)、アーリーロブスト(京成杯)などを輩出。BMSとしては本馬の他にマジンプロスパー(CBC賞2勝、阪急杯)が重賞勝ち。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1016/riyadh/2022-02-26/805791

Saudi Derby presented by Al Rajhi Bank(G3・ダ1600m・3歳)

・Pinehurstが主導権を取りに行き、差が無くコンシリエーレが3番手を追走し、セキフウは後方待機。直線でPinehurstが押し切りを狙う中、コンシリエーレも離れずに追走するも抜く勢いは無く、ラストは外からセキフウが猛追するも最後までPinehurstが先頭を譲らずに1着。2着にセキフウ、3着にコンシリエーレ。

1着:Pinehurst

牡3、父・Twirling Candy、母・Giant Win、母父・Giant’s Causeway
調教師:Bob Baffert、騎手:Flavien Prat

・今回の勝利で通算5戦3勝、重賞2勝目。デビュー2戦目、9/6のG1-デルマーフューチュリティ(d7f)で1着→11/5のG1-BCジュヴェナイル(d8.5f)で5着→1/29のG2-サンヴィセンテS(d7f)で2着とし、ここへ出走していた馬。2020年キーンランド9月1歳馬セールにて38万5000米ドルにて取引された馬。尚、今回の1着賞金は90万米ドル(現在のレートで約1憶400万円)。

・父のTwirling Candyは2007年米国産のCandy Ride産駒。現役時は11戦7勝、G1-マリブS(d7f)、G2-カリフォルニアンS(AW9f)、G2-ストラブS(d9f)、G2-デルマーダービー(t9f)の重賞4勝。これまでに本馬を含む7頭のG1馬を出しており、昨年はRombauerがプリークネスSを、本馬がデルマーフューチュリティを制している。

・母のGiant Winは2011年米国産、1戦未勝利。伯母のFirst Passageは米G3-アザレアSの勝ち馬。従姉のBernedは米G3-モリーピッチャーSの勝ち馬。祖母の全兄・Graeme Hallはアーカンソーダービーなど米重賞3勝、祖母の半姉・Harmony LodgeはG1-バレリーナHを含む米重賞5勝。

・母父のGiant’s Causewayは1997年米国産のStorm Cat産駒。現役時は13戦9勝、アイリッシュチャンピオンS、インターナショナルS、サセックスS、エクリプスS、セントジェームズパレスS、サラマンドル賞の6つのG1を含む重賞8勝。父として仏2冠馬・Shamardal、本邦輸入種牡馬・ブリックスアンドモルタル(BCターフ等)らを輩出。BMSとしてはGun Runner(BCクラシック等)、ホークビル(エクリプスS等)らを輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1016/riyadh/2022-02-26/805789

Longines Red Sea Turf Handicap(G3・芝3000m・4歳以上)

・ハナを切ったステイフーリッシュが快調に逃げ、脚色最後まで衰えず逃げ切り勝ち。4馬身1/4差の2着は好位から差し込んだG1馬・Sonnyboyliston。

1着:ステイフーリッシュ

牡7、父・ステイゴールド、母・カウアイレーン、母父・キングカメハメハ
調教師:矢作芳人(栗東)、騎手:クリストフ・ルメール

・今回の勝利で通算30戦3勝、重賞2勝目。3歳時にG2-京都新聞杯(t2200m)を勝って以来、2着5回、3着6回と父を彷彿とさせる戦績を積み重ねてきたが、久々の勝利をサウジアラビアの地であげている。父がドバイシーマクラシックを制したのも7歳時なだけに、この馬の今年のこの後の走りが非常に楽しみになる結果。この後はドバイへ転戦し、G2-ドバイゴールドC(t3200m)出走予定。海外で結果を出し続けている矢作師のドバイ後のこの馬のレース選択にも注目が集まるがどうなるか。社台ファームの生産馬で社台レースホースでの募集は1口125万円×40口。尚、今回の1着賞金は150万米ドル(現在のレートで約1憶7333万円)。

・父のステイゴールドは1994年白老産、50戦7勝、G1-香港ヴァーズ(7歳時)、G2-ドバイシーマクラシック(7歳時)、G2-日経新春杯(7歳時)、G2-目黒記念(6歳時)の勝ち馬。他にG1での2着が4回、3着が2回。2016年産まれの1頭(ハルノナゴリ・6戦未勝利で引退、繁殖入り)が正真正銘のラストクロップになるが、ステイフーリッシュは前年2015年の産まれ。同期の出生頭にインディチャンプがいるが、先日の京都記念をブービー人気で逃げ切ったアフリカンゴールドや、AJCCで人気薄で2着に入ったマイネルファンロンも同期の7歳馬。この世代のステイゴールド産駒の7歳にしてのしぶとい活躍ぶりはお見事という他ない。

・母のカウアイレーンは2006年産、18戦5勝、ターコイズS(OP)の勝ち馬で、G3-クイーンS3着。ブラックホーク(安田記念、スプリンターズS)、ピンクカメオ(NHKマイルC)の半妹になる。ステイフーリッシュは3番仔。祖母で輸入基礎牝馬のシルバーレーンは1985年米国産、17戦3勝、仏G3-グロット賞の勝ち馬で、G3-コリーダ賞2着、G3-メゾンラフィット賞2着、G1-アイリッシュオークス3着。

・母父のキングカメハメハは2001年早来産のKingmambo産駒。現役時は8戦7勝、G1-日本ダービー、G1-NHKマイルC、G2-神戸新聞杯、G3-毎日杯の勝ち馬。父としてロードカナロア、アパパネ、ホッコータルマエ、レイデオロ、ドゥラメンテ、ルーラーシップなど多くの活躍馬を輩出。BMSとしてもデアリングタクトソダシインディチャンプブラストワンピースワグネリアンなど続々と優秀な馬が出ており、目下、2年連続でサラ総合BMSランキング首位

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1016/riyadh/2022-02-26/805788

1351 Turf Sprint presented by stc(G3・芝1351m・4歳以上)

・中団追走のソングラインが直線で外から鋭伸。内で粘るHappy Romanceを競り落とし、外から猛追してきたCasa Creedの追撃もクビ差抑えて1着。1番人気のNaval Crownは積極的なレースを展開するも直線沈み11着。他の日本調教馬はラウダシオンが4着、エントシャイデンが12着。

1着:ソングライン

牝4、父・キズナ、母・ルミナスパレード、母父・シンボリクリスエス
調教師:林徹(美浦)、騎手:クリストフ・ルメール

・今回の勝利で通算9戦4勝、重賞2勝目。昨年はL-紅梅S1着→G1-桜花賞15着→G1-NHKマイルC2着→G3-関屋記念3着→G2-富士S1着→G2-阪神C15着。前走の阪神Cは桜花賞の結果も踏まえると、阪神の重い馬場や右回りへの適性に「?」がつく残念な結果だったが、一息入れた今回、きっちりと結果を出すことに成功している。サンデーサイレンス3×4のクロスを持つ馬で、ノーザンファームの生産馬。サンデーレーシングでの募集は1口65万円×40口。尚、今回の1着賞金は90万米ドル(現在のレートで約1憶400万円)。

・父のキズナは2010年新冠産のディープインパクト産駒。現役時は14戦7勝、G1-日本ダービー、G2-産経大阪杯、G2-京都新聞杯、仏G2-ニエル賞、G3-毎日杯の勝ち馬。ソングラインは2ndクロップで、1stクロップからアカイイトディープボンドマルターズディオサビアンフェらが活躍し、2ndクロップからも本馬、バスラットレオンファインルージュなどが出ている。

・母のルミナスパレードは2011年産、23戦4勝。半妹にデイリー杯2歳S、函館スプリントSを勝ったジューヌエコール。ソングラインは初仔。曽祖母がソニンクで、ソニンクを牝祖とする活躍馬にロジユニヴァースランフォルセディアドラノーザンリバーらがいる。

・母父のシンボリクリスエスは1999年米国産、15戦8勝、有馬記念2勝、天皇賞(秋)2勝の4つのG1を含む重賞6勝。父としてエピファネイア、ルヴァンスレーヴ(チャンピオンズC等)、ストロングリターン(安田記念)らを輩出。BMSとしてはレイデオロ(ダービー、天皇賞(秋))、アカイイト(エリザベス女王杯)らを輩出中。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1016/riyadh/2022-02-26/805785

Neom Turf Cup presented by Jahez(G3・芝2100m・4歳以上)

・ハナを切ったオーソリティが全く危なげなく逃げ完勝。2着にKaspar。この馬は一昨年のドイツダービーでIn Swoop、Torquator Tassoに続く3着だった馬。オイロパ賞2着、ベルリン大賞3着などドイツのG1戦線で善戦してきた馬。

1着:オーソリティ

牡5、父・オルフェーヴル、母・ロザリンド、母父・シンボリクリスエス
調教師:木村哲也(美浦)、騎手:クリストフ・ルメール

・今回の勝利で通算12戦6勝、重賞4勝目。3歳時にG2-青葉賞(t2400m)、G2-アルゼンチン共和国杯(t2500m)に勝ち、4歳時はG2-アルゼンチン共和国杯を連覇し、G1-ジャパンC2着。今回はジャパンC以来のレースで初の海外遠征だったが、逃げ圧勝。この後はドバイへの転戦が予定されており、今回は激しすぎない適度ないいたたき台になった印象で次走も引き続き期待が持てそうである。サンデーサイレンス3×4のクロスを持つ馬で、ノーザンファームの生産馬。シルクレーシングでの募集は1口8万円×500口。尚、今回の1着賞金は90万米ドル(現在のレートで約1憶400万円)。

・父のオルフェーヴルは2008年白老産のステイゴールド産駒。現役時は14戦21戦12勝、牡馬3冠、有馬記念2勝、宝塚記念のG1・6勝、他に重賞5勝。G1での2着が凱旋門賞2回、ジャパンC。オーソリティは3rdクロップで、これまでにG1馬は1stクロップからエポカドーロ(皐月賞)、ラッキーライラック(大阪杯、エリザベス女王杯2勝、阪神ジュベナイルフィリーズ)の2頭、2ndクロップからマルシュロレーヌ(BCディスタフ)の3頭を輩出中。最盛期は256頭に種付けしていたが、2019年は52頭にまで落ち込みピンチとなるも、以後、165頭→157頭と盛り返し気味。

・母のロザリンドは2011年産、6戦未勝利。祖母のシーザリオは6戦5勝、G1-オークス(t2400m)、米G1-アメリカンオークス(t10f)、G3-フラワーC(t1800m)の勝ち馬で、桜花賞2着ロザリンドはエピファネイア(ジャパンC、菊花賞)の1歳下の全妹で、半弟にリオンディーズ(朝日杯FS)、サートゥルナーリア(皐月賞、ホープフルS)。曽祖母のキロフプリミエールは米G3-ラトガーズBCハンデの勝ち馬。

・本日、オーソリティ→ソングラインとBMS・シンボリクリスエスの日本調教馬が連勝。

・尚、当初、このレースに出走予定だった昨年のG1-ドバイターフの勝ち馬・Lord Northは、本日、英リングフィールド競馬場にて行われた、G3-ウインターダービー(AW10f)に出走し、勝ったAlenquerから2馬身半差の2着。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1016/riyadh/2022-02-26/805782