現地時間3/26(土)にUAEのメイダン競馬場にて行われた今年のドバイワールドカップデー。本稿ではドバイワールドカップ、ドバイシーマクラシックなど8つの重賞の結果と動画をまとめてお届けする。

Dubai World Cup Sponsored By Emirates Airline(G1・ダ2000m・3歳以上)

・ドバイワールドカップは、Life Is Goodが快調にレースを主導するも、直線残り1ハロンで失速。道中3番手のインにつけていたCountry Grammerが直線で抜け出し1着。2着は直線で内を差し込んだHot Rod Charlie、3着は道中最後方から追い込んだチュウワウィザード。

1着:Country Grammer

牡5、父・Tonalist、母・Arabian Song、母父・Forestry
調教師:Bob Baffert、騎手:Frankie Dettori

・今回の勝利で通算10戦4勝、G1・2勝目、重賞3勝目。昨年5/31のG1-ハリウッドゴールドカップS(d10f)の勝ち馬。271日ぶりのレースだった前走2/26のG1-サウジカップ(d1900m)で2着とし、ここへ出走していた馬。Bob Baffert師は現在、急死したMedina Spirit(昨年のケンタッキーダービー1着入線馬・後に失格)のベタメゾンの薬物検査が陽性だった問題で90日間の停職中で、管理馬4頭がケンタッキーダービーのポイント獲得のために転厩したばかり。今回の勝利を受けてラドブロークスでは今年のBCクラシックの前売りで本馬をFlightline(7倍)に次ぐ、2番人気(8倍)にLife Is Goodと同率で設定しているが、Flightline、Life Is Goodは共に距離不安がある馬なだけに、この馬のチャンスは大きい印象。

・父のTonalistは2011年米国産のTapit産駒。現役時は16戦7勝、ベルモントS、ジョッキークラブゴールドC2勝、シガーマイルHの4つのG1を含む重賞6勝。従姉にHavre de Grace(G1・3勝、2011年のエクリプス賞年度代表馬)。現3歳まで3世代が稼働中だが、産駒G1馬は本馬のみで、重賞勝ち馬は本馬以外に1頭のみ

・母のArabian Songは2008年米国産、米6戦1勝。4代母・Nijinsky Starを牝祖とする同じファミリーの主な活躍馬にTates Creek(イエローリボンS、ゲイムリーS)、Sightseek(ベルデイムS、ラフィアンH等)、Special Duty(英1000ギニー、プールデッセデプーリッシュ等)、Expert Eye(BCマイル)。

・母父のForestryは1996年米国産のStorm Cat産駒。現役時は11戦7勝、G1-キングズビショップS(d7f)、G2-ドワイヤーS(d8.5f)の勝ち馬。父としてShackleford(プリークネスS、メトロポリタンH等)、ディスクリートキャット(シガーマイル)などを輩出。母父としてはNyquist(ケンタッキーダービー、BCジュヴェナイル等)、Rushing Fall(米芝G1を6勝)などを輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807937

Longines Dubai Sheema Classic(G1・芝・3歳以上)

・ドバイシーマクラシックは、オーソリティがハナに立ち、その後ろの2列目インをシャフリヤールが追走。直線でオーソリティが逃げ込みを図ろうとする中、シャフリヤールがきっちり脚を使い抜け出すと、道中最後方追走から追い込んできた1番人気・Yibirの猛追を振り切って1着。オーソリティは3着、外を良く伸びたユーバーレーベンが5着、グローリーヴェイズ8着、ステラヴェローチェ9着。

1着:シャフリヤール

牡4、父・ディープインパクト、母・ドバイマジェスティ、母父・Essence of Dubai
調教師:藤原英昭(栗東)、騎手:Cristian Demuro

・今回の勝利で通算7戦4勝、G1・2勝目、重賞3勝目。昨年の日本ダービーでエフフォーリアをハナ差差して勝利して以降は、不良馬場だったG2-神戸新聞杯(中京芝2200)4着→G1-ジャパンC(東京芝2400)3着。スローペースの中、前目につけて直線で俊敏に抜け出すレース運びで2つ目のG1タイトルを獲得。レース後、藤原師は今後について「この馬を凱旋門賞に連れていくのは夢だ」「彼は日本ダービーの勝者であり、ディープインパクト産駒なので大きな国際レースに行きたい」「ブリーダーズカップ、凱旋門賞、ジャパンカップがあるので、その内の1つか2つかもしれません」とコメント。コメントを深読みすると父同様、凱旋門賞→ジャパンカップとなるのだろうか。

・父のディープインパクトは2002年早来産のサンデーサイレンス産駒。現役時は14戦12勝、7つのG1を含む重賞10勝。2019年7月に17歳で逝去。2012年以降、10年連続でリーディングサイアーの座に君臨中だが、今年は3/21終了時点でロードカナロアに次ぐ2位で、収得賞金ではロードカナロアとは約1憶2658万円差、勝利数では10勝差となっている状況。シャフリヤールと同じ2018年産の産駒からはSnowfall、アカイトリノムスメ、Profondo、本馬の4頭がG1を制覇。

母のドバイマジェスティは2005年米国(フロリダ州)産、34戦12勝、G1-BCフィリー&メアスプリント、G2-サラブレッドクラブオブアメリカS、G3-ウイニングカラーズS×2の勝ち馬。BCフィリー&メアスプリント優勝直後に、2010年11月のファシィグティプトンMixed Saleに上場され、110万米ドルにてKatsumi Yoshida氏に購買され、ノーザンファームへ。以後、2011年はキングカメハメハ、2012年以降はディープインパクトと交配され続け、3番仔のアルアインがG1-大阪杯、G1-皐月賞、G3-毎日杯に勝利。シャフリヤールは6番仔。

・母父のEssence of Dubaiは1999年米国産のPulpit産駒。現役時は13戦5勝、G2-スーパーダービー、G2-ノーフォークS、G2-UAEダービー、G3-UAE2000ギニーの勝ち馬で、ケンタッキーダービーはウォーエンブレムの9着、ベルモントSは6着。ドバイマジェスティが代表産駒になり、BMSとしての実績もドバイマジェスティの産駒があげたものが主になる

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807936

Dubai Turf Sponsored By DP World(G1・芝・3歳以上)

・ドバイターフは、ゴール前大激戦となり、ハナを切ったパンサラッサ、好位から良く伸びたLord North、後方追走から馬込みを捌いて猛追してきたヴァンドギャルドの3頭がほぼ横並びで入線。長い写真判定の末、1着はパンサラッサとLord Northが同着、ヴァンドギャルドがハナ差の3着となっている。1番人気のシュネルマイスターは直線伸びず8着。

・ゴール前のスロー映像

https://twitter.com/AtTheRaces/status/1507742763013521420

1着(同着):パンサラッサ

牡5、父・ロードカナロア、母・ミスペンバリー、母父・Montjeu
調教師:矢作芳人(栗東)、騎手:吉田豊

・今回の勝利で通算20戦6勝、G1初制覇、重賞3勝目。3歳6月に1勝クラス(阪神芝2000m)を勝って以降、ラジオNIKKEI賞2着はあったが4歳秋まで未勝利が続くも、4歳10月のL-オクトーバーS(東京芝2000m)→11月のG3-福島記念(芝2000m)を連勝。有馬記念は13着と敗れるも、前走2/27のG2-中山記念(中山芝1800m)を制し、ここへ臨んでいた馬。次走について矢作師は「Lord Northが(ロイヤルアスコットの)プリンスオブウェールズSに行くなら、私も行きたい」「彼は過去にはより柔らかい地面を好んだので彼をヨーロッパに連れていくことは確かに議題の上位にのぼるだろう」とコメント。ロイヤルアスコットの大舞台でのLord Northとの再戦が実現すれば大変興味深い一戦となるがどうなるか。

・父のロードカナロアは2008年三石産のキングカメハメハ産駒。現役時は19戦13勝、安田記念、スプリンターズS2勝、高松宮記念、香港スプリント2勝の6つのG1を含む重賞9勝。1stクロップ、2ndクロップからアーモンドアイ、ダノンスマッシュ、ステルヴィオ、サートゥルナーリアを輩出。パンサラッサは3rdクロップになる。2018年産の4thクロップ(現4歳)、2019年産の5thクロップ(現3歳)からはまだG1馬は出ていない。

・母のミスペンバリーは2002年愛国産、現役時は藤沢和雄師に管理され7戦未勝利。パンサラッサは7番仔。

・母父のMontjeuは1996年愛国産のSadler’s Wells産駒。現役時は16戦11勝、凱旋門賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、仏ダービー、愛ダービーなど6つのG1を含む重賞9勝。父としてHurricane Run(凱旋門賞等)、Camelot(英ダービー等)、St Nicholas Abbey(BCターフ等)などを輩出。BMSとしてStarman(ジュライC)、Charm Spirit(クイーンエリザベス2世S等)、Obviously(BCターフスプリント等)を輩出中。

1着(同着):Lord North

せん6、父・Dubawi、母・Najoum、母父・Giant’s Causeway
調教師:John & Thady Gosden、騎手:Frankie Dettori

・今回の勝利で通算15戦8勝、G1・3勝目、重賞4勝目。一昨年の6/17のG1-プリンスオブウェールズS(t1m1f212yds)でG1初制覇を果たし、その後、インターナショナルS3着、BCターフ4着など王道路線を歩み、昨年のこのレースで2度目のG1勝ち。その後は長期休養に入っていたが、2/26のリングフィールドでのG3-ウインターダービー(AW10f)で復帰し2着。今回は叩き2戦目だった馬。次走については一昨年に制しているプリンスオブウェールズSに「おそらく向かう」とのコメントが出ている。

・父のDubawiは2002年愛国産のDubai Millennium産駒。現役時は8戦5勝、ジャックルマロワ賞、アイリッシュ2000ギニー、ナショナルSの3つのG1を含む重賞4勝。

・母のNajoumは2008年米国産、4戦2勝。従妹のOut for a Spin(父・ハードスパン)は2019年の米G1-アッシュランドSの勝ち馬。伯父のBandini(父・Fusaichi Pegasus)は米G1-ブルーグラスS、米G3-スキップアウェイHの勝ち馬。叔母のDiscourse(父・Street Cry)は英G3-スウィートソレラSの勝ち馬。

・母父のGiant’s Causewayは1997年米国産のStorm Cat産駒。現役時は13戦9勝、アイリッシュチャンピオンS、インターナショナルSなど6つのG1を含む重賞8勝。父として仏2冠馬・Shamardal、本邦輸入種牡馬・ブリックスアンドモルタル(BCターフ等)らを輩出。BMSとしてはGun Runner(BCクラシック等)、ホークビル(エクリプスS等)らを輩出。

・表彰式の模様の写真。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807935

Dubai Golden Shaheen Sponsored By Atlantis Dubai(G1・ダ1200m・3歳以上)

・ドバイゴールデンシャヒーンは、中団追走のSwitzerlandが直線良く伸びて快勝。後方から追い込んだレッドルゼルが2着。3着に1番人気のDr. Schivel、4着にチェーンオブラブ。

1着:Switzerland

せん8、父・Speightstown、母・Czechers、母父・Indian Charlie
調教師:B Seemar、騎手:Tadhg O’Shea

・今回の勝利で通算18戦5勝、G1初制覇、重賞4勝目。前々走1/1のL-Al Garhoud Sprint(d1200m)を2着に9馬身1/4差をつけて勝利していたが、前走2/26のG3-リアドダートスプリント(d1200m)では勝ったダンシングプリンスから11馬身1/4差の6着と敗れていた馬。ドバイゴールデンシャヒーンは2019年は8着、2021年は7着と今回は3回目の出走。

・父のSpeightstownは1998年米国産のGone West産駒。現役時は16戦10勝、G1-BCスプリントを含む重賞4勝。主な産駒にCharlatan(アーカンソーダービー、マリブS)、Tamarkuz(BCダートマイル)。昨年は産駒のLexitonianがアルフレッドG.ヴァンダービルトHを、FlagstaffがチャーチルダウンズSを制している。

・母のCzechersは2005年米国産、23戦5勝。重賞入着級の戦績を残し重賞2着2回、3着1回。

・母父のIndian Charlieは1995年米国産のIn Excess産駒。現役時は5戦4勝、G1-サンタアニタダービーの勝ち馬で、ケンタッキーダービーは3着。父としてUncle Mo(BCジュヴェナイル等)、Indian Blessing(BCジュヴェナイルフィリーズ等)らを輩出。母父としてMitole(BCスプリント、メトロポリタンH等)、Hot Rod Charlie(ペンシルヴェニアダービー等)らを輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807934

UAE Derby Sponsored By Mubadala(G2・ダ・3歳)

・UAEダービーは、Summer Is Tomorrowが逃げ、直後にPinehurst、セキフウがつけ、この後ろにクラウンプライド、コンバスチョンがつける展開。3角過ぎから外を通って上昇していったクラウンプライドの手応えが明らかに良く、直線でSummer Is Tomorrowを交わし1着。2着に逃げ残ったSummer Is Tomorrow、6着にレイワホマレ、セキフウは8着、コンバスチョンは11着、Pinehurstは最下位の16着。

1着:クラウンプライド

牡3、父・リーチザクラウン、母・エミーズプライド、母父・キングカメハメハ
調教師:新谷功一(栗東)、騎手:Damian Lane

・今回の勝利で通算4戦3勝、重賞初制覇。10/3の新馬戦(中京ダ1800)→11/7のもちの木賞(阪神ダ1800)を連勝。前走2/20のL-ヒヤシンスS(東京ダ1600)は6着と敗れていたが、他の上位人気馬にマイルまでしか経験がない馬が多かったこともあり、レースが近づくにつれこの馬のオッズが下がっていき、金曜深夜の時点では23倍だった単勝オッズが13倍にまで下がっていた状況。展望記事でも触れたがサンデーサイレンスの3×4のクロスを持つ馬で、他にMr. Prospectorの4×4のクロスも持っている馬。

今回の勝利でケンタッキーダービー出走に向けて100ポイントを獲得現地報道によると吉田照哉氏は「彼はケンタッキーダービーにノミネートされており、私は行くことに反対していません」「この5~10年で状況は変わりました。日本のトレーナーは向上しています」とコメント。ポイント的には出走可能なだけにケンタッキーダービー出走となりそうで今後が非常に注目される。尚、ラドブロークスでは今回の結果を受けて本馬に単勝34倍のオッズをつけている。

・レース後、Damian Lane騎手がケンタッキーダービー出走への期待感を早速tweet。

・父のリーチザクラウンは2006年千歳産のスペシャルウィーク産駒。現役時は26戦4勝、G2-マイラーズC、G3-きさらぎ賞の勝ち馬でダービー2着。34頭の1stクロップの中からキョウヘイがシンザン記念を制し、注目を集めたが、その後の産駒成績は芳しいものではく、サラ総合の年代別のAEIが1を超えた事は一度もない。クラウンプライドは6thクロップ。

・母のエミーズプライドは2012年千歳産、地方27戦9勝。クラウンプライドは初仔。祖母のエミーズスマイルはアネモネSの勝ち馬で、北海道2歳優駿、京浜盃を勝ったディラクエの半姉になる。伯母のエミーズパラダイスはロジータ記念、フローラルカップの地方重賞2勝。

・キングカメハメハはBMSとして本日2頭目の勝ち馬を輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807933

Al Quoz Sprint Sponsored By Azizi Developments(G1・芝1200m・3歳以上)

・アルクォーツスプリントは、ラチ沿いを通ったA Case Of Youが早めに先頭に立ち、押し切り勝ち。2着にHappy Romance、1番人気のMan Of Promiseは3着。ラウダシオンは9着、エントシャイデンは12着。

1着:A Case Of You

牡4、父・Hot Streak、母・Karjera、母父・Key Of Luck
調教師:Adrian McGuinness、騎手:Ronan Whelan

・今回の勝利で通算14戦7勝、G1・2勝目、重賞4勝目。昨秋10/3の仏G1-アベイドロンシャン賞(t1000m)の勝ち馬。今年は2/11のダンダークでのAWの6f戦から始動し1着→3/5のメイダンでのG3-ナドアルシバターフスプリント(t1200m)で2着とし、ここへ出走していた馬。前走は勝ち馬から4馬身3/4差の2着だったこともあり、G1馬にしてはやや人気を落としていたが、当地2度目の出走できっちり力を出し切り2つ目のG1タイトルを獲得。

・父のHot Streakは2011年愛国産のIffraaj産駒。現役時は18戦4勝、G2-テンプルS(t5f)、2歳G3-コーンウォリスS(t5f)の勝ち馬。他にミドルパークS2着、キングズスタンドS3着。現3歳まで3世代が稼働中で、A Case Of Youは唯一の産駒重賞勝ち馬

・母のKarjeraは2008年愛国産、7戦未勝利。

・母父のKey Of Luckは1991年米国産のChief’s Crown産駒。現役時は17戦6勝、G3-アランベール賞(t1000m)、L-ドバイデューティフリー(d2000m)、L-クリテリウム・ド・エヴリ(t1200m)の勝ち馬。父としてAlamshar(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、愛ダービー)を輩出。母父として優秀な成績を残しており、Phoenix Of Spain(愛2000ギニー)、Society Rock(ゴールデンジュビリーS、スプリントC)、Slade Power(ジュライC、ダイヤモンドジュビリーS)を輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807932

Dubai Gold Cup Sponsored By Al Tayer Motors(G2・芝3200m・3歳以上)

・ドバイゴールドカップは、好位のイン追走のステイフーリッシュ、中団追走の1番人気・Manoboの2頭の争いとなり、いったんはManoboが抜け出しかけるもステイフーリッシュが内から差し返す勝負根性を見せ、1着。半馬身差の2着のManobo、ヴェローチェオロは7着。

1着:ステイフーリッシュ

牡7、父・ステイゴールド、母・カウアイレーン、母父・キングカメハメハ
調教師:矢作芳人(栗東)、騎手:C.ルメール

・今回の勝利で通算31戦4勝、重賞3勝目。前走2/26のG3-レッドシーターフH(芝3000m)で3歳5月の京都新聞杯以来、久々の勝利を飾ったばかりだが、今回はゴドルフィンの新鋭・Manoboを競り落とす見事な勝利。レース後、矢作師はオーナー次第と前置きしながら、次走について「ロイヤルアスコット」と明言。ラドブロークスでは今年のゴールドカップでのアンティポストでTrueshan(4倍)、Manobo(4.5倍)に次ぐ3番人気に本馬をStradivariusと同率のオッズ7倍で据えており、英国遠征が実現すれば大注目の一戦となる。ちなみに今年のメルボルンCの前売りではモーリス産駒・Hitotsu、Incentivise、テーオーロイヤル、Verry Elleegant、本馬の5頭が単勝17倍の1番人気で横並びとなっている。

・父のステイゴールドは1994年白老産のサンデーサイレンス産駒。現役時は香港ヴァーズ、ドバイシーマクラシック、日経新春杯を7歳時に制し、6歳時に目黒記念を制覇。G1での2着が4回、3着が2回。父としてオルフェーヴル、ゴールドシップなど10頭のG1馬をこれまでに輩出。後継種牡馬も多数出ているが、7歳で本格化したステイフーリッシュがこの後、ロイヤルアスコットやメルボルンCで快挙達成となれば、さらにこのサイアーラインは芳醇なものになるがどうなるか。

・母のカウアイレーンは2006年産、18戦5勝、ターコイズS(OP)の勝ち馬で、G3-クイーンS3着。ブラックホーク(安田記念、スプリンターズS)、ピンクカメオ(NHKマイルC)の半妹になる。ステイフーリッシュは3番仔。祖母で輸入基礎牝馬のシルバーレーンは1985年米国産、17戦3勝、仏G3-グロット賞の勝ち馬で、G3-コリーダ賞2着、G3-メゾンラフィット賞2着、G1-アイリッシュオークス3着。

・母父のキングカメハメハは2001年早来産のKingmambo産駒。現役時は日本ダービー、NHKマイルCの2つのG1を含む重賞4勝。父としてロードカナロア、アパパネ、ホッコータルマエ、レイデオロ、ドゥラメンテなどを輩出し大成功を収めてきたが、母父としてもデアリングタクト、ソダシ、インディチャンプ、ワグネリアンなど活躍馬を輩出し、2020、2021年のサラ総合BMSランキング首位となっている。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807931

Godolphin Mile Sponsored By Nakheel(G2・ダ1600m・3歳以上)

・ゴドルフィンマイルは、押してハナを取りにいったバスラットレオンが注文通りハナを取り切ると、そのまま快調に逃げ、直線も失速することなく、At The Racesが「Sparkling performance!」と形容した見事な逃げ切り勝ち。ソリストサンダーは4着、フルフラットは14着。

1着:バスラットレオン

牡4、父・キズナ、母・バスラットアマル、母父・New Approach
調教師:矢作芳人(栗東)、騎手:坂井瑠星

・今回の勝利で通算14戦4勝目、重賞2勝目。昨年4月のG2-ニュージーランドトロフィー(芝1600m)の勝ち馬で、他にシンザン記念3着、札幌2歳S3着。近況は二桁着順が続いていたが、前走1/5のG3-京都金杯(芝1600m)では勝ち馬から0.5秒差の9着とやや復調の気配を見せていた状況。ダートを使われるのは武蔵野S(13着)以来、今回2回目だったが、ニュージーランドトロフィーを勝った時のようにハナに立つ競馬で単勝67倍、ブービー人気での金星をあげている。

・父のキズナは2010年新冠産のディープインパクト産駒。現役時は14戦7勝、日本ダービー、産経大阪杯、京都新聞杯、ニエル賞、毎日杯の重賞5勝。1stクロップからアカイイト、ディープボンドなど8頭の重賞+交流重賞勝ち馬を輩出中で、2ndクロップからはソングライン、バスラットレオン、ファインルージュの3頭の重賞勝ち馬が出ている。産駒のダート適性の高さには定評があり、昨年の中央ダートサイアーランキング9位。

・母のバスラットアマルは2010年日高産、未出走。バスラットレオンは初仔。伯母のシリアスアティテュードは加G1-ニアークティックS、英2歳G1-チェヴァリーパークS、英G3-サマーSの勝ち馬。バスラットレオンの従兄になるシリアスアティテュードの産駒・スティッフェリオはオールカマー、小倉大賞典、福島記念の勝ち馬で天皇賞(春)2着。

・母父のNew Approachは2005年愛国産のGalileo産駒。現役時は英ダービー、英チャンピオンS、愛チャンピオンSなど5つのG1を含む重賞7勝。父としてMasar(英ダービー)、Dawn Approach(英2000ギニー等)などを輩出。BMSとしては昨年のBCジュヴェナイルターフを制したModern Games、ミドルパークS、モルニー賞を制したEarthlightなどを輩出。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2022-03-26/807930

・Racing TVのtwitterより。日本調教馬の直近の海外競馬での快進撃を報じている。