モーリス産駒、豪G2制覇。2022 クイーンエリザベスS等・レース結果

現地時間4/9(土)に豪ランドウィック競馬場にて行われた、G1-クイーンエリザベスS(t2000m)、G1-オーストラリアンオークス(t2400m)、G1-シドニーカップ(t3200m)、G1-クイーンオブザターフS(t1600m)の結果と動画をお届けする。最後にモーリス産駒・MazuがG1馬を降して勝利したG2-アローフィールド3歳スプリント(芝1200m)についても触れる。

Longines Queen Elizabeth Stakes(G1・芝2000m・3歳以上)

・クイーンエリザベスSは、Zaakiが逃げ、So You Think産駒・Think It Over(せん6)が番手追走。直線に入るとThink It Overが外ラチ沿いに斜めに進み出し、距離ロスもありZaakiの押し切り濃厚となるも、まっすぐ走り出すとThink It Overが豪脚を披露。一気に差し切って1着。2着にZaaki。1番人気の女傑・Verry Elleegantは6着。

・今回の勝利で通算35戦12勝、G1・2勝目、重賞8勝目。昨年3/27のG1-ジョージライダーS(t1500m)の勝ち馬で、昨年のこのレースは4着。以後、4つの重賞を勝ち、オーストラリアンカップ2着、ジョージメインS3着とG1でも好走。今回は単勝41倍の人気薄だったがやや人気の盲点になっていた印象。

・父のSo You Thinkは2006年NZ産のHigh Chaparral産駒。現役時は23戦14勝、豪州でコックスプレート2勝など5つのG1に勝利し、欧州移籍後、アイリッシュチャンピオンS、エクリプスS、プリンスオブウェールズSなど5つのG1に勝利。トータルでG1を10勝、重賞13勝。So You Think産駒は本日、Think It OverとKnights Order(シドニーC)、Nimalee(クイーンオブザターフS)の3頭がG1勝ちという快挙。本日の渋った馬場への適性が高かったのは事実だろうが、人気に関係なく次々と産駒がG1を勝つのはインパクト大。ちなみにKnights Orderは8頭目の産駒G1馬で、Nimaleeは9頭目の産駒G1馬になる。

・母のPersonal Serviceは未出走の馬だが、Universal Prince(オーストラリアンダービーなど豪G1・4勝)、Universal Queen(ロバートサングスターS)の半妹になる良血馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2022-04-09/809338

The Star Australian Oaks(G1・芝2400m・3歳牝馬)

・オーストラリアンオークスは、Shamus Award産駒・El Patroness(牝3)が道中3番手追走から4角で先頭に並びかけ、馬場の真ん中を力強く抜け出して1着。尚、単勝71倍の人気薄で出走していた1勝馬のモーリス産駒・Mauricentlyは13着。

・今回の勝利で通算9戦2勝、G1初制覇。デビュー3戦目のL-スーパーインポーズS(t1800m)が初勝利という馬で、以後、重賞2着1回、3着1回。今回は単勝26倍での出走だった馬。鞍上は今春に短期免許で来日予定と報じられているDamian Lane。

・Shamus Award産駒はDuaisが3/12のG1-オーストラリアンC(t2000m)と3/28のG1-タンクレッドS(t2400m)を連勝しており(※本日のクイーンエリザベスS7着)、産駒の好成績が続いている。

・従姉のProvocativeはG1-クイーンズランドオークスの勝ち馬。おじ(せん馬)のSurely SacredはNZのG2-アヴォンデールギニー、G2-グレートノーザンギニーの勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2022-04-09/809336

Sydney’s Queen Of The Turf Stakes(G1・芝1600m・3歳以上牝馬)

・クイーンオブザターフSは、So You Think産駒・Nimalee(牝5)が好位追走から直線抜け出して1着。今回の勝利で通算22戦7勝、G1初制覇、重賞2勝目。昨年4/3のG2-エマンシペーションS(t1500m)で初重賞制覇を果たし、以後、重賞2着2回。今回は単勝31倍の人気での勝利。

・ディープインパクトと同じくエリザベス女王の持ち馬・Highclere(仏オークス、英1000ギニー)に行き着く牝系の出身。祖母のElegant Fashionは香港ダービーの勝ち馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2022-04-09/809339

Schweppes Sydney Cup(G1・芝3200m・3歳以上)

・シドニーカップは、ハナを切ったSo You Think産駒・Knights Order(せん7)がそのまま逃げ切り勝ち。今回の勝利で通算26戦8勝、G1初制覇、重賞2勝目。昨年6/12のG2-ブリスベンカップ(t3200m)の勝ち馬。以後は大敗が続いていたが、前走4/2のG2-チェアマンズクオリティ(t2600m)を2着とし、ここへ出走していた馬。祖母のPattimechはメルボルンCなど3つのG1に勝利したAt Talaqの半妹で、サンタアナHなど3つのG1に勝ったAnnoconnorの全妹。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2022-04-09/809337

Arrowfield 3yo Sprint(G2・芝1200m・3歳)

・アローフィールド3歳スプリントは、モーリス産駒・Mazu(せん3)が番手追走から、逃げたIn The Congoを直線交わして1着。

・今回の勝利で通算10戦6勝、重賞初制覇これでリステッド3勝を含む5連勝達成。今回2着のIn The Congoは昨年9月のG1-ゴールデンローズの勝ち馬で、前走のG1-ザ・ギャラクシーでは3着。このレベルの力量馬にあっさり勝利したことで、Mazu自身の評価と、G1・3連勝中のHitotsu(牡3)に続き、Mazuも重賞を制した父・モーリスの南半球での評価はますます上がることとなりそうである。

・母のChatelaineは1999年豪州産のFlying Spur産駒。現役時は30戦3勝、重賞2着2回、3着1回。Mazuの半姉・HeadwayはG1-クールモアスタッドSの勝ち馬

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2022-04-09/809335