今週末は4/30(土)に英2000ギニー、5/1(日)に英1000ギニーが英ニューマーケット競馬場にて行われる。本稿では確定した両レースの出馬表とミニ展望をお届けする。

Qipco 2000 Guineas Stakes(G1・芝1mile・3歳(せん馬不可)・4/30)

・圧倒的な1番人気に推されているのが、昨年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬、ゴドルフィンのOasis Dream産駒・Native Trail。2歳時にヴィンセントオブライエンナショナルS(t7f)、デューハーストS(t7f)の2つのG1を含む重賞3勝。Charlie Appleby師は「少年たちの中にいる大人の男」とこの馬を評し、「合図を送られたときの加速はまったく驚くべきものです」とコメント。今回はぶっつけでの出走ではなく、4/13のG3-クレイヴンSから始動し本番と同距離、同コースの一戦を完勝。死角の少ない大本命馬で現時点での完成度では抜けた存在だろうか。

・Native Trailが勝った場合、ゴドルフィンは1996年のMark of Esteem、1999年のIsland Sands、2013年のDawn Approachに続く英2000ギニー4勝目になる。

・2番人気もゴドルフィンの馬でDubawi産駒・CoroebusがJames Doyleを鞍上に配し臨む。昨年10/9のニューマーケットでのG3-オータムS(t1mile)を最後方追走から豪快に差し切り勝ち。同日にデューハーストSを制した僚馬・Native Trailとの比較についてCharlie Appleby師は「ウィリアムとは多分意見がわずかに違うと思います。私はCoroebusが好きです。道中素晴らしい走りをする馬です。クラシック競走で唯一求められることは道中うまく走ることで、Coroebusはそれを見事にこなしています」とコメント。師はCoroebus>Native Trailと2歳時にはジャッジしていたが、William Buickは「彼らを比べるのはとても難しいです。来年にならないと分かりません」としていたが、最終的にはNative Trailをチョイスしている。

・バリードイルのCamelot産駒・Luxembourgが同率で2番人気。3戦3勝、昨年10/23のG1-フューチュリティトロフィー(t1mile)の勝ち馬でここはぶっつけでの出走。現在、英ダービーの前売りでラドブロークスでは1番人気に推されている馬で、2歳時にA P O’Brien師は「あふれんばかりの才能と抜群のスピードがある」、Ryan Moore騎手は「彼は本当にスマートな馬で、とても巧みです。これからが楽しみなエキサイティングな馬です」とコメント。真の狙いはダービーだろうがゴドルフィンの強力2騎を打ち破れるか。

・4番人気は4/16のG3-グリーナムS(t7f)を快勝してここへ臨む、Ardad産駒・Perfect Power。G1・2勝の実績馬でマイルは初となるが、力強い末脚と勝負強さには捨て難い魅力がある一頭。5番人気はバリードイルのAustralia産駒・Point Lonsdale。1番人気で出走したG1-ヴィンセントオブライエンナショナルS(t7f)でNative Trailから3馬身半差の2着。勝負付けが済んだ感はあるが、今回は鞍上にFrankie Dettoriを迎えての一戦。昨年のMother Earth(英1000ギニー)、Snowfall(英オークス)でバリードイル勢へのテン乗りで結果を出した名手への乗り替わりは非常に不気味。

※レーシングポストの出馬表

https://www.racingpost.com/racecards/38/newmarket/2022-04-30/804248/

Qipco 1000 Guineas Stakes(G1・芝1mile・3歳牝馬・5/1)

・昨年のカルティエ賞最優秀2歳牝馬、4戦4勝のFrankel産駒・Inspiralが体調が整わずに出走回避、ロイヤルアスコットのコロネーションSに向かう事となり、大本命不在となった一戦。

・目下、1番人気に推されているのはバリードイルの新種牡馬、Caravaggio産駒・Tenebrism。昨年9/25のG1-チェヴァリーパークS(t6f)の勝ち馬で、ここはぶっつけでの一戦となる。距離延長が課題となるが、最後方から一気に突き抜けたチェヴァリーパークSの内容から、マイルでばったり止まる印象は薄く、母のImmortal Verseは2011年のコロネーションS、ジャックルマロワ賞を制した馬でマイルG1を2勝。マイルまでなら守備範囲とみるがどうか。

・Tenebrismの父・CaravaggioはコモンウェルスC(t6f)、フェニックスS(t6f)の2つのG1を含む重賞5勝。「今までのバリードイルで一番速い馬」とエイダン・オブライエン師が讃えた天性のスピードは現役時に現地メディアにフェラーリのようと形容された。

https://twitter.com/RacingTV/status/1441758235057213451

・2番人気はMastercraftsman産駒・Discoveries。昨年9/12のG1-モイグレアスタッドS(t7f)の勝ち馬。曽祖母がMiesque(英1000ギニー、仏1000ギニー等)、祖母がEast of the Moon(仏1000ギニー等)、全姉がAlpha Centauri(愛1000ギニー等)という超良血馬で、これら3頭は全てマイルのクラシック勝ち馬。大舞台でMiesqueから脈々と受け継がれてきた極め付きの優秀な血統の底力を見せつけるのか。

・3番人気はバリードイルのGalileo産駒・Tuesday。今年3/27に勝ち上がったばかりで現在2戦1勝という馬だが、この馬も超良血馬。母のLillie Langtryは2010年のコロネーションS、メイトロンSの勝ち馬でマイルG1を2勝。全姉にMinding(英1000ギニー等)とEmpress Josephine(愛1000ギニー)がいる牝系。姉2頭に続き本馬もクラシックホースとなれるか。

・4番人気以下はMehmas産駒・Malavath(重賞2勝、BCジュヴェナイルフィリーズターフ2着)、Siyouni産駒・Mise En Scene(重賞1勝、フィリーズマイル4着)、Frankel産駒・Wild Beauty(加G1-ナタルマSの勝ち馬で4/16のG3-フレッドダーリンSを勝ってここへ出走)、Wootton Bassett産駒・Zellie(仏G1-マルセルブサック賞の勝ち馬)らが並ぶ。注目種牡馬の産駒が並んでおり、この辺りから勝ち馬が出ても全くおかしくなさそうである。

※レーシングポストの出馬表

https://www.racingpost.com/racecards/38/newmarket/2022-05-01/804249/