現地時間6/4(土)に英エプソム競馬場にて行われた、G1-英ダービー(t1m4f6y)の結果と動画をお届けする。
Cazoo Derby (In Memory Of Lester Piggott)(G1・芝1m4f6y・3歳(せん馬不可))
・道中3列目の外、5,6番手を追走していた1番人気のDesert Crownが直線早めに先頭に立ち、後続との差を広げ、早々にセーフティーリードを確保。他の上位人気馬が直線でもがく中、伏兵陣が2,3着となるのを尻目に2着に2馬身半差をつけたDesert Crownが1着。
1着:Desert Crown
牡3、父・Nathaniel、母・Desert Berry、母父・Green Desert
調教師:Sir Michael Stoute、騎手:Richard Kingscote
・今回の勝利で通算3戦3勝、G1初制覇、重賞2勝目。昨年11/3のノッティンガムでのデビュー戦(t1m75yds)を2着に5馬身半差をつけて制し、190日ぶりのレースとなった前走5/12のG2-ダンテS(t1m2f56yds)を2着に3馬身1/4差をつけて勝利。2戦2勝の身でここへ1番人気で出走していた馬。今回のRPR(レーシングポストレーティング)は124で昨年のAdayarと同じ。
・御年76歳の伯楽・Sir Michael Stoute師は英ダービー6勝目。英クラシックは16勝目(2000ギニー5勝、1000ギニー2勝、ダービー6勝、オークス2勝、セントレジャー1勝)。「彼は優秀なアスリートであり、とても良いハートを持っている」「良い馬を訓練することはただの喜びであり、幸いにも私たちは別の良い馬に出くわしました」とコメントしている。
1981年・Shergar
1986年・Shahrastani
2003年・Kris Kin
2004年・North Light
2010年・ワークフォース
2022年・Desert Crown
・Richard Kingscote騎手は英ダービー初制覇。2004年の初騎乗以降、9939回騎乗し1353勝。G1はBrown Pantherで勝ったアイリッシュセントレジャーなどこれまでに3勝。「私が彼に乗るたびに、彼はとても落ち着いていて、今日も例外ではありませんでした」「ダービーに勝ったと気付いたとき、鳥肌が立ちました」とコメントしている。
・父のNathanielは2008年愛国産のGalileo産駒。現役時は11戦4勝、G1-キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、G1-エクリプスS、G2-キングエドワード7世Sの勝ち馬。他にG1での2着が2回。代表産駒はG1・11勝のEnable。昨年は産駒のMutamakinaがE.P.テイラーS、Lady BowthorpeがナッソーSを制している。Desert Crownは6頭目の産駒G1馬となるが、時系列的にEnableが英オークス→愛オークス→キングジョージ→ヨークシャーオークス→凱旋門賞をぶっこ抜いた翌年に種付けされた世代となる。
・母のDesert Berryは2009年英国産のGreen Desert産駒。現役時は3戦1勝。半きょうだい(せん馬)のFlying Thunderは香港G3-プレミアカップの勝ち馬。母の従姉・ProvisoはファーストレディS、ダイアナS、ジャストアゲームS、フランクE.キルローマイルHの4つのG1を含む重賞6勝。母の従兄・BywordはG1-プリンスオブウェールズSを含む重賞4勝。
2着:Hoo Ya Mal
牡3、父・Territories、母・Sensationally、母父・Montjeu
調教師:Andrew Balding、騎手:David Probert
・単勝151倍の超伏兵だったが中団やや後方のインで脚を溜め、直線で不利なくスムーズに進路が開く中、Desert Crownの2番手に浮上し、そのまま粘り切っての2着。祖母のOne So WonderfulはG1-インターナショナルSの勝ち馬。
3着:Westover
牡3、父・Frankel、母・Mirabilis、母父・Lear Fan
調教師:Ralph Beckett、騎手:Rob Hornby
・前走4/22のサンダウンでのG3-クラシックトライアルを勝ち、出走していた馬。道中は勝ったDesert Crownの一列後ろのインを追走。直線でいったん進路が塞がり、外へ持ち出すロスがあり、2着に浮上出来る脚色だったが惜しい3着。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/17/epsom/2022-06-04/804247