今回は依然として中央では勝ち馬を出せていないベストウォーリアを取り上げる。今のところ産駒の主戦場は地方になっているが、初年度産駒(血統登録頭数)は93頭もおり、中央での出走頭数はそれなりに多い。ここまでの産駒の走りをまとめていく。

ベストウォーリアの経歴、レース動画

・2010年米国産のマジェスティックウォリアー産駒。現役時は36戦9勝、Jpn1-マイルCS南部杯2勝、G3-ユニコーンS、G3-プロキオンS2勝、L-オアシスS、L-すばるSの勝ち馬。他にフェブラリーS2着、JBCスプリント2着、マイルCS南部杯2着、かしわ記念2着、フェブラリーS3着、JBCスプリント3着、かしわ記念3着。長きに渡りダートの1200~1600mを中心に活躍し、総賞金4億8156万円を獲得。

・以下の動画は4歳時に制したG3-プロキオンSでのもの。中団追走から直線鋭く伸びて差し切り勝ち。このレースの後に南部杯を制覇。

・以下の動画は5歳時に制したG3-プロキオンSでのもの。好位のイン追走から直線抜け出して勝利。昨年とは異なる勝ち方で、この年も次走、南部杯を制覇。

ベストウォーリアの父、母

・ベストウォーリアの父・マジェスティックウォリアーは、2005年米国産のA.P. Indy産駒。現役時は7戦2勝、2歳G1-ホープフルS(d7f)の勝ち馬。Secretariatの3×4のクロスを持つ。母・Dream Supreme(バレリーナH、テストS)も祖母・Spinning Round(バレリーナS)もG1馬。2009年の種牡馬入り後、初年度産駒からケンタッキーオークスなどG1・4勝をあげたプリンセスオブシルマー(社台ファーム繋養中)、ベストウォーリアを輩出。2016年からイーストスタッドにて供用中で、日本供用後の主な産駒にエアアルマス(G2-東海S、L-エニフS)、スマッシャー(G3-ユニコーンS)、サンライズホープ(G3-シリウスS)。

・ベストウォーリアの母・フラーテイシャスミスは2004年米国産、1戦未勝利。フラーテイシャスミスの半姉・Prospectressは米G2-ラ・プレヴォワイアントHの勝ち馬。フラーテイシャスミスの半きょうだい(せん馬)・Across the Rhineは愛G3-ミンストレスSの勝ち馬。フラーテイシャスミスの姪・Trick or Treatは英G3-プリンセスロイヤルSの勝ち馬。

産駒成績、種付頭数の推移等について

中央戦績【00226/28】
地方戦績:45頭出走-18頭勝ち上がり(40%)

初年度(2019)種付頭数:158(種付料受30F)、血統登録頭数:93
2年目(2020)種付頭数:155(種付料受30F)、血統登録頭数:94
3年目(2021)種付頭数:126(種付料受30F)
4年目(2022)(種付料受50F)

 ※中央での戦績は【1着数-2着数-3着数-着外数/出走回数】
 ※地方での戦績は10/17現在のもの
 ※種付料の「受」は受胎確認後、「F」はフリーリターン特約付きの意

中央では2頭が新馬戦で3着に入ったのみで、1番人気や2番人気に推された馬もいるが、全体的に苦戦が続いている。父のマジェスティックウォリアーの2019年の種付料が受180Fで、ベストウォーリアの種付料はこれの6分の1という安さ。この安さが多くの繁殖牝馬を集めた要因の一つだろうが、現在の中央CPIは0.79、中央AEIは0.21と寂しい数字となっている。

・地方では18頭が勝ち上がり、目下地方2歳リーディングで2位につけているが、圧倒的に多い出走回数(181)が寄与した面が大きく、勝ち上がり率は40%とそこまで高くない。リーディング首位のホッコータルマエ(56.6%)、3位のエスポワールシチー(48.7%)と比べると勝ち上がり率が若干見劣りする点が懸念材料か。現在の地方CPIは0.85、地方AEIは1.13

 ※現時点の地方2歳リーディング
 1位:ホッコータルマエ【108回出走-30頭出走-17頭勝利-AEI2.25
 2位:ベストウォーリア【181回出走-45頭出走-18頭勝利-AEI1.13
 3位:エスポワールシチー【112回出走-41頭出走-20頭勝利-AEI1.24
 4位:パイロ【92回出走-24頭出走-12頭勝利-AEI1.89
 5位:コパノリッキー【141回出走-36頭出走-14頭勝利-AEI0.94

ベストウォーリア産駒の市場取引馬の取引価格は大半が1000万未満。安価な種付料が反映されたものだが、今年の種付料は30万から50万にアップしており、種付頭数の推移もここまでは堅調。中央では未だ未勝利で明るい兆しが見えない状況だが、地方ではそれなりに勝ち上がっている点が今後どう評価されていくのか、注目となる。

 2021年のベストウォーリア産駒の市場取引馬(現2歳):50
 ※この内、取引価格が1000万円超の馬:4

 2022年のベストウォーリア産駒の市場取引馬(現1歳):48
 ※この内、取引価格が1000万円超の馬:6

これまでの唯一の地方重賞入着馬・ピノホホッア

・これまでの唯一の地方重賞入着馬は9/22の大井・ゴールドジュニア(ダ1200)で3着となったピノホホッア(牡)。丸村村下ファームの生産馬で、2021年の北海道サマーセールにて1100万円で取引された馬。上記のデータを見ると、ベストウォーリア産駒の中では高額馬ということになる。

・母のサニーヘイロー(その父・キングヘイロー)は、福島記念を勝ったサニーサンデーの半妹で自身、中央3勝。祖母のサニークラシック(その父・トニービン)は、1997年の皐月賞、ダービーを勝った2冠馬・サニーブライアンの半妹。

・以下の動画はゴールドジュニア。ピノホホッアは8/30の浦和でのデビュー戦(ダ800)を勝ち、2戦目で出走。最内枠から発走し、好位追走から直線インから伸びて3着。この後、10/14の川崎での3戦目(ダ1500)で2勝目を上げており、父同様、マイル辺りで今後頭角を現していく可能性を秘めている印象だがどうなるか。