現地時間3/4(土)のメイダン競馬場はドバイスーパーサタデー開催。ドバイワールドカップデーを3週間後の3/25に控え、その前哨戦として2つのG1(ジェベルハッタ、アルマクトゥームチャレンジR3)を含む6つの重賞、1つのリステッドが行われている。結果と動画をまとめてお届けする。
Jebel Hatta(G1・芝1800m・3歳以上)
・ジェベルハッタは、前々で運んだシャドウェルの芦毛馬、Alfareeqがゴール前でEl Dramaをクビ差交わして1着。1番人気のゴドルフィンのMaster Of The Seasはラスト良く伸びてくるも3着まで。
1着:Alfareeq
せん6、父・Dark Angel、母・Urjuwaan、母父・Cape Cross
調教師:M Al Mheiri、騎手:Dane O’Neill
・今回の勝利で通算22戦5勝、G1・2勝目。昨年に続きこのレース連覇達成。昨年はここを勝ち、G1-ドバイターフに出走するも、勝ったパンサラッサ・Lord Northから4馬身半差の7着。その後、昨年12/4に復帰し、2着(L)→2着(G2-アルファヒディフォート)→2着(G2-シングスピールS)とし、ここへ出走していた馬。
・父のDark Angelは2005年愛国産のAcclamation産駒。現役時は2歳時にのみ稼働し9戦4勝、英2歳G1-ミドルパークS(6f)、英2歳G2-ミルリーフS(6f8yds)の勝ち馬。昨年は本馬、Mangoustine(仏1000ギニー)、Mysterious Night(サマーS)、Top Ranked(エプソムH)がG1勝ち。これまでにBattaash(ナンソープS2勝、キングズスタンドS、アベイドロンシャン賞)、Harry Angel(スプリントC、ジュライC)、Lethal Force(ジュライC、ダイヤモンドジュビリーS)、Mecca’s Angel(ナンソープS2勝)などの優良スプリンターを数多く出してきたトライマイベスト系の名種牡馬。
・母のUrjuwaanは2012年英国産、6戦1勝。叔父のRaseedは仏G3-ノアイユ賞の勝ち馬。5代母のHighest Trump(英2歳G2-クイーンメアリーSの勝ち馬)を牝祖とする同じファミリーの活躍馬にBahri(クイーンエリザベス2世S、セントジェームズパレスS)、Quality Road(メトロポリタンH、ウッドワードS、ドンH、フロリダダービー)、マテラスカイらがいる。
※レーシングポストのFULL result
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Al Maktoum Challenge R3(G1・ダ2000m・3歳以上)
・アルマクトゥームチャレンジR3は、5番手追走の13番・Salute The Soldierが直線で抜け出して差し切り勝ち。2着に1番人気のGun Runner産駒・Bendoog。3着にConstitution産駒・First Constitution。
1着:Salute The Soldier
せん8、父・Sepoy、母・Street Fire、母父・Street Cry
調教師:Fawzi Abdulla Nass、騎手:Adrie de Vries
・今回の勝利で通算28戦10勝、G1・2勝目、重賞4勝目。一昨年のこのレースの勝ち馬で次走のG1-ドバイワールドCは5着。昨年は3戦して5着(G2-アルマクトゥームチャレンジR1)→5着(L-カーリンS)→5着(G1-アルマクトゥームチャレンジR3)。315日ぶりの一戦となった前走、今年1/13のサンダースノーチャレンジ(d2000m)を勝ち、ここへ出走していた馬。
・父のSepoyは2008年豪州産のElusive Quality産駒。現役時は13戦10勝、ゴールデンスリッパー、ブルーダイヤモンドS、クールモアスタッドS、マニカトSの4つのG1を含む重賞7勝。代表産駒にG1・3勝のAlizee(2ndクロップ)。Salute The SoldierはSepoyの3rdクロップになる。
・母のStreet Fireは2004年愛国産、未出走。曽祖母のDanzanteはSkywalker(BCクラシック、サンタアニタダービーの2つのG1を含む重賞5勝)の半妹。
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Mahab Al Shimaal(G3・ダ1200m・3歳以上)
・マハーブアルシマールは、好位から早めに抜け出したSound Moneyが2着のIsolateに2馬身3/4差をつけて快勝。
1着:Sound Money
牡5、父・Flatter、母・Vegas Trip、母父・Aldebaran
調教師:B Seemar、騎手:Mickael Barzalona
・今回の勝利で通算13戦4勝、重賞初制覇。昨年5/7のG3-ウエストチェスターS(d8f)で2着→6/10のG2-トゥルーノースS(d6.5f)で2着の戦績を残し、今年1月にオーナーが変わり、アメリカのChad C Brown師からB Seemar師のもとへ転厩。今回が転厩初戦だった馬。Mr. Prospectorの3×3のクロスを持つ。
・父のFlatterは1999年米国産のA. P. Indy産駒。現役時は6戦4勝、ワシントンパークH(G2)3着。主な産駒にWest Coast(トラヴァーズS等)、Flat Out(ジョッキークラブゴールドC2勝等)。
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Al Bastakiya(Listed・ダ1900m・3歳)
・アルバスタキヤは、2角を後ろから2頭目で通過した3番・Go Soldier Goが3角過ぎから外を通って上昇。直線を6番手で向かえると外から一気に末脚炸裂。先に抜け出していたMr Rajをアタマ差交わして1着。前走、Go Soldier Goに4馬身半差をつけて勝っていた1番人気のLahreshは6着。
1着:Go Soldier Go
牡3、父・Tapiture、母・Better Again、母父・Thunder Gulch
調教師:Fawzi Abdulla Nass、騎手:Adrie de Vries
・今回の勝利で通算5戦2勝、昨年12/23にデビューし、3着→3着→2着とし、前走2/5のデビュー4戦目で勝ち上がったばかりの馬。
・父のTapitureは2011年米国産のTapit産駒。現役時は18戦5勝、G2-ウエストバージニアダービー、G2-ケンタッキージョッキークラブS、G3-サウスウエストS、G3-マットウィンS、G3-アクアクHの勝ち馬で、他にBCダートマイル(G1)で2着。現3歳世代まで4世代が稼働中で、これまでに2頭の重賞勝ち馬を輩出。
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Nad Al Sheba Turf Sprint(G3・芝1200m・3歳以上)
・ナドアルシバターフスプリントは、好位追走の1番人気、16番・Al Dasimが危なげなく抜け出して1着。2着にOasis Dream産駒・Miqyaas。
1着:Al Dasim
牡3、父・Harry Angel、母・Dance Hall Girl、母父・Dansili
調教師:George Boughey、騎手:Mickael Barzalona
・今回の勝利で通算11戦6勝、重賞初制覇。昨年10/12に2勝目をあげて以来、これで5連勝。
・父のHarry Angelは2014年愛国産のDark Angel産駒。現役時は12戦5勝、G1-ジュライC、G1-スプリントC、G2-デュークオブヨークS、G2-サンディレーンS、G2-ミルリーフSの勝ち馬。2017年のカルティエ賞最優秀スプリンター。現3歳が1stクロップで、Al Dasimは初の産駒重賞勝ち馬になる。他にリステッド勝ち馬を2頭、重賞入着馬を2頭、リステッド入着馬を1頭輩出中。初年度(2019年)は2万ポンドだった種付料は今年は1万ポンドと半額になっている点が気がかりだが、評価を覆す事は出来るか。
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Burj Nahaar(G3・ダ1600m・3歳以上)
・バージナハールは、中団待機の4番・Discovery Islandが直線で外から突き抜けて差し切り勝ち。1番人気のRoyal Mewsは3着。
1着:Discovery Island
せん6、父・Dubawi、母・Sperry、母父・Shamardal
調教師:B Seemar、騎手:James Doyle
・今回の勝利で通算14戦4勝、重賞初制覇。今年は1/6のG2-アルマクトゥームチャレンジR1(d1600m)で2着→1/27のG3-ファイアーブレイクS(d1600m)で6着とし、ここへ出走していた馬。前走は1番人気での敗戦だったが馬場状態が「Muddy」。ドバイは雨が少ないイメージがあるが、1~3月は雨季の時期になり2月の平均降雨量は16mmになる(ちなみに東京の2月の平均降水量は56.5mm)。
・曽祖母のMiss Grisは1985年にイタリアオークス、イタリア1000ギニーに勝った馬。
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https://www.racingpost.com/results/1231/meydan/2023-03-04/834353
Dubai City Of Gold(G2・芝2400m・3歳以上)
・ドバイシティオブゴールドは、2角までにハナに立ったゴドルフィンの黒帽子、5番・Global Stormが後続を抑え切って逃げ切り勝ち。2着に1番人気のKemariが入り、ゴドルフィンのワンツー。
1着:Global Storm
せん6、父・Night Of Thunder、母・Travel、母父・Street Cry
調教師:Charlie Appleby、騎手:William Buick
・今回の勝利で通算23戦5勝、重賞初制覇。昨年のこのレースでは勝ったHukumから2馬身半差の3着だった馬。
・Night Of Thunder産駒は現3歳世代まで4世代が稼働中。これまでに3頭のG1馬を輩出し、他に本馬を含む16頭の重賞勝ち馬、13頭のリステッド勝ち馬を輩出中。初年度産駒以降の活躍が反映され、近年は種付料が2万5000ユーロ(2020年)→7万5000ユーロ(2021,2022年)→10万ユーロ(2023年)と大幅に上昇中。
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