ステファノス産駒、NZ2歳G1制覇。2023 TJスミスS、ドンカスターマイル等・レース結果

現地時間4/1(土)の豪ランドウィック競馬場は「ザ・チャンピオンシップス」の初日でG1レースが4鞍行われている。本稿ではこれらの結果と動画をお届けする。合わせてNZでステファノス産駒が2歳G1を制覇しており、これについても触れる。

Furphy T J Smith Stakes(G1・芝1200m・2歳以上)

・TJスミスSは、このレース4連覇を狙った注目のNature Stripがレースを主導するも、残り150辺りで一杯となり、道中最後方にいた白シャドーロール装着の6番・I Wish I Winが大外一気を決めて1着。モーリス産駒・Mazu(単勝オッズ7倍)は3着。

1着:I Wish I Win

せん4、父・Savabeel、母・Make A Wish、母父・Pins
調教師:Peter G Moody、騎手:Luke Nolen

・今回の勝利で通算16戦6勝、重賞初制覇昨年10月の高額賞金レース・ゴールデンイーグル(1着賞金525万豪ドル・現在のレートで約4億6600万円)の勝ち馬。前々走2/18のブラックキャビアライトニング(G1)2着→前走3/11のニューマーケットH(G1)3着とし、ここへ出走していた馬。Sir Tristramの3×4のクロスを持つNZ産の馬。

・父のSavabeelは2001年豪州産のZabeel産駒。現役時は14戦3勝、豪G1-コックスプレート、豪G1-AJCスプリングチャンピオンSの勝ち馬。2014-15年以降、8期に渡りニュージーランドのリーディングサイアーの座に君臨中の大種牡馬。ただ、2022-23シーズンは現在、Proisirに遅れを取っており2位。140万NZドル近い差をつけられているが、逆転し9期連続のリーディングなるか。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-01/837269

The Star Doncaster Mile(G1 Handicap・芝1600m・3歳以上)

・ドンカスターマイルは、道中7番手前後を進んだ2番・Mr Brightsideが直線で抜け出し、My Oberonとの競り合いを短頭差凌いで1着。

1着:Mr Brightside

せん5、父・Bullbars、母・Lilahjay、母父・Tavistock
調教師:Ben & JD Hayes、騎手:Zac Purton

・今回の勝利で通算23戦11勝、G1・2勝目、重賞3勝目。前走3/18の高額賞金レース・オールスターマイル(1着賞金225万豪ドル、現在のレートで約1億9976万円)の勝ち馬で、昨年のこのレースの勝ち馬。今回は香港の名手・Zac Purtonに乗り替わり、1番人気で出走していたが、人気に応えドンカスターマイル連覇達成。NZ産。

・父のBullbarsは2007年豪州産のElusive Quality産駒。現役時は13戦2勝、G3-C.S.ヘイズSの勝ち馬。Helmet(コーフィールドギニーなどG1・3勝、父としてドバイワールドC連覇のサンダースノーを輩出)、Epaulette(G1・2勝)の半兄になる良血馬。Mr Brightsideは唯一の産駒G1馬になり、他に2頭の重賞勝ち馬を輩出中。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-01/837270

ATC Australian Derby(G1・芝2400m・3歳)

・オーストラリアンダービーは、2角手前でハナに立った13番・Major Beelが、途中で入れ替わりはあったものの、終始先団の位置をキープし4角で先頭に立つと、そのまま押し切って勝利。3着にJoao Moreira鞍上のリアルインパクト産駒・Suizuro(単勝オッズ41倍)。サトノアラジン産駒・Japanese Emperor(単勝オッズ12倍)は15着。

1着:Major Beel

せん3、父・Savabeel、母・Gram、母父・O’Reilly
調教師:Gai Waterhouse & Adrian Bott、騎手:Timothy Clark

・今回の勝利で通算11戦4勝、重賞初制覇。前走3/25のG2-タロックS(t2000m)で2着に入り、連闘でここへ出走していた馬。単勝オッズ31倍、NZ産。

・Savabeel産駒はTJスミスSを制したI Wish I Winに続き本日G1を2勝。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-01/837271

Inglis Sires'(G1・芝1400m・2歳)

・イングリスサイアーズは、中団イン追走のJoao Moreira鞍上、10番・Militarizeが直線外から抜け出して1着。ブレイブスマッシュ産駒・Brave Mead(単勝オッズ8倍)は8着。

1着:Militarize

牡2、父・Dundeel、母・Amerindia、母父・Dubawi
調教師:Chris Waller、騎手:Joao Moreira

・今回の勝利で通算4戦2勝、重賞初制覇。2/1のデビュー戦を勝利し、以後、3着(G2-トドマンS)→13着(G1-ゴールデンスリッパー)とし、ここへ「マジックマン」Joao Moreiraへ乗り替わりとなり出走していた馬。NZ産。尚、本日行われたG1レースは4鞍全てNZ産の馬が勝利している。

・父のDundeelは2009年新国産のHigh Chaparral産駒。現役時はランドウィックギニー、ローズヒルギニー、オーストラリアンダービーのシドニー3歳3冠を達成し、他にAJCクイーンエリザベスSなどG1を計6勝、重賞7勝。Militarizeは5頭目の産駒G1馬となる。主な産駒にCastelvecchio(ローズヒルギニー、シャンペンS)、Yourdeel(マナワツサイアーズプロデュースS、システマS)。

・母のAmerindiaは2013年英国産、2戦未勝利。祖母のSatwa QueenはG1-オペラ賞、G2-ジャンロマネ賞2回、G3-プシシェ賞、G3-ヴァントー賞の勝ち馬。従兄のLucky VegaはG1-フェニックスSの勝ち馬。従兄のNations PrideはG1-サラトガダービー招待S、G3-ドバイミレニアムS、G3-ジョッキークラブダービー招待Sの勝ち馬で、先日のドバイターフ(G1)ではLord North、ダノンベルーガに次ぐ3着。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-01/837268

Courtesy Ford Manawatu Sires’ Produce Stakes(G1・芝1400m・2歳)

・NZのアワプニ競馬場で行われた、2歳G1-マナワツサイアーズプロデュースSで、ステファノス産駒・Pignan(牝2)が優勝。好位の内を進んだ8番が勝ったPignan。

・今回の勝利で通算6戦2勝、重賞初制覇。昨年9月のデビュー後、3着→3着とし、12月のデビュー3戦目で勝ち上がり。その後、リステッド(t1100m)3着→G2(t1200m)3着とし、ここへ出走していた馬。単勝オッズ23.5倍。尚、マナワツサイアーズプロデュースSは先日、サトノアラジン産駒・Tokyo Tycoonが勝ったシステマSと並ぶ、NZの2歳チャンピオン決定戦の位置付けになるレース。

・父のステファノスは2011年ノーザンファーム産のディープインパクト産駒。現役時は31戦4勝、G3-富士Sの勝ち馬で、クイーンエリザベス2世C2着、天皇賞(秋)2着、大阪杯2着、天皇賞(秋)3着、香港C3着とG1でモーリスやキタサンブラックらを相手に好走を続けた。引退後、NZにてスタッドインし、1stクロップのPignanがG1制覇。

NZでは先日、同じディープインパクトを父に持つ、サトノアラジンがPennyweka(NZオークス)、Tokyo Tycoon(システマS)と立て続けに2頭のG1馬を出したばかり。ディープインパクトの直仔が南半球で種牡馬として成功をおさめつつあり、サンデーサイレンス、ディープインパクトの血が南半球で広がっていくことになりそうである。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/485/awapuni/2023-04-01/837274