現地時間4/8(土)の豪ランドウィック競馬場は「ザ・チャンピオンシップス」の2日目。G1レースが4鞍行われている。本稿では日本でも馬券が発売されたクイーンエリザベスSなどの結果と動画をまとめてお届けする。
Longines Queen Elizabeth Stakes(G1・芝2000m・3歳以上)
・クイーンエリザベスSは、中団待機のDubai Honourが直線良く伸びて差し切り勝ち。2着にMo’unga、3着にAnamoe。レースを主導した日本調教馬・ユニコーンライオンは5着。
1着:Dubai Honour
せん5、父・Pride Of Dubai、母・Mondelice、母父・Montjeu
調教師:William Haggas、騎手:Tom Marquand
・今回の勝利で通算17戦6勝、G1・2勝目、重賞4勝目。3/18の前走G1-ランヴェットS(t2000m)は昨年の英チャンピオンS6着以来のレースで初のオーストラリア遠征となる一戦だったが、2着に4馬身半差をつけて快勝。William Haggas師はAddeybbで2020,2021年のこのレースを両年共にVerry Elleegantとの激突の末に連覇しており、このレース3勝目。Addeybb、Dubai Honourが辿ったランヴェットS→クイーンエリザベスSのローテーションは今後の定番になりそうな感あり。
・父のPride of Dubaiは2012年豪州産のStreet Cry産駒。現役時は5戦2勝、G1-ブルーダイヤモンドS、G1-サイアーズプロデュースSの勝ち馬。本馬以外の主な産駒にBella Nipotina(マニカトS)。
・母のMondeliceは2013年英国産、未出走。Sadler’s Wellsの2×4のクロスを持つ馬。曽祖母のDamsonはG1-フェニックスS、G3-クイーンメアリーSの勝ち馬。叔父のLast Kingdomは仏G3-ダフニ賞の勝ち馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-08/837651
Sydney Queen Of The Turf Stakes(G1・芝1600m・3歳以上牝馬)
・クイーンオブザターフは、中団やや後方のインで待機していた白い帽子の8番・Atishuが直線で俊敏に抜け出し、2着のHope In Your Heartに2馬身半差をつけて快勝。
1着:Atishu
牝5、父・Savabeel、母・Posy、母父・No Excuse Needed
調教師:Chris Waller、騎手:Nash Rawiller
・今回の勝利で通算30戦8勝、G1初制覇、重賞3勝目。前走3/25のG2-エマンシペーションS(t1500m)を2着とし、ここへ出走していた馬。NZ産。
・父のSavabeelは2001年豪州産のZabeel産駒。現役時は14戦3勝、豪G1-コックスプレート、豪G1-AJCスプリングチャンピオンSの勝ち馬。2014-15年以降、8期に渡りニュージーランドのリーディングサイアーの座に君臨中の大種牡馬。今年はI Wish I Win(TJスミスS)、Major Beel(オーストラリアンダービー)がG1勝ち。
・母のPosyは2009年NZ産、12戦2勝。伯母のDaffodilは豪G1-AJCオークス、NZG1-ウインザーパークプレート、NZG1-ニュージーランド1000ギニーの勝ち馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-08/837652
Schweppes Sydney Cup(G1 Handicap・芝3200m・3歳以上)
・シドニーCは、中団追走のExplosive Jackが直線外から猛然と追い込み、ゴール前でTrue Marvelを3/4身差交わし去り1着。
1着:Explosive Jack
せん5、父・Jakkalberry、母・Extra Explosive、母父・Ekraar
調教師: Ciaron Maher & David Eustace、騎手:Dylan Gibbons
・今回の勝利で通算18戦6勝、G1・3勝目。一昨年にG1-オーストラリアンダービー(t2400m)→G1-サウスオーストラリアンダービー(t2500m)を連勝した馬。その後はクイーンズランドダービー(G1)3着、キャンベラカップ(L)2着などの戦績を残すも未勝利に終わっており、ここは単勝26倍の人気薄だった馬。NZ産。
・父のJakkalberryは2006年愛国産のストーミングホーム産駒。現役時は29戦12勝、伊G1-ミラノ大賞典、UAEG2-ドバイシティオブゴールド、伊G3-カルロダレッシオ賞、伊G3-アンブロシアン賞の勝ち馬。2012年のジャパンカップにも出走しておりジェンティルドンナの11着。Explosive Jackは唯一の産駒G1馬で他に3頭の重賞勝ち馬を輩出中。
・母のExtra Explosiveは2007年NZ産、12戦2勝、L-キャッスルタウンS(芝1200m)の勝ち馬。いとこ(せん馬)のVin de Dance(父・ロックドゥカンプ)は2018年のG1-ニュージーランドダービーの勝ち馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-08/837650
The Star Australian Oaks(G1・芝2400m・3歳牝馬)
・オーストラリアンオークスは、中団追走の黄緑の勝負服、1番・Pennywekaが4角手前にかけて外から上昇。直線を3番手で向かえると一気に抜け出し、後続の追撃を完封し1着。上位3頭は全てNZ産馬。ディープインパクト産駒・Jolted(単勝オッズ61倍)は13着。
1着:Pennyweka
牝3、父・サトノアラジン、母・Threepence、母父・Pentire
調教師:Jim Wallace、騎手:Damian Lane
・今回の勝利で通算10戦3勝、G1・2勝目。デビュー3戦目(t1300m)で勝ち上がり、その後、3着(G3・t1600m)→9着(G2・t1400m)→2着(G3・t1600m)→3着(G2・t2100m)とし、前走3/18のG1-ニュージーランドオークス(t2400m)に出走し、見事優勝。今回は初のオーストラリア遠征となる一戦でDamian Laneに乗り替わり、同率の1番人気に推されていた馬。サトノアラジンがNZへシャトルされた時に種付けされて現地で産まれた馬。
・父のサトノアラジンは2011年ノーザンファーム産のディープインパクト産駒。現役時は29戦8勝、G1-安田記念、G2-京王杯スプリングC、G2-スワンSの勝ち馬で、他に重賞入着6回。全姉のラキシスはG1-エリザベス女王杯、G2-産経大阪杯の勝ち馬。Pennywekaは1stクロップになり、まだ日本調教馬からは重賞勝ち馬は出ていないが、NZではTokyo Tycoon(2ndクロップ:G1-システマS、G3-マタマタスリッパー)、Sacred Satono(1stクロップ:G3-ボーンクラッシャーS)、Grand Impact(1stクロップ:G3-ブルーサファイアS)が重賞勝ち。
・母のThreepenceは2007年NZ産、未出走。母の半姉・TitchはNZのG1-オークランドカップ(芝3200m)の勝ち馬。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/471/randwick/2023-04-08/837649