マンダリンヒーロー、ハナ差2着。2023 ケンタッキーダービー戦線リポート【11】サンタアニタダービー等

現地時間4/8(土)に米サンタアニタ競馬場にて行われた、G1-サンタアニタダービー(d9f)、米キーンランド競馬場にて行われた、G1-ブルーグラスS(d9f)、米アケダクト競馬場にて行われた、G2-ウッドメモリアルS(d9f)の結果と動画をお届けする。

Runhappy Santa Anita Derby(G1・ダ9f・3歳・サンタアニタ競馬場)

・サンタアニタダービーは、好位追走のPractical Moveが4角先頭から押し切り勝ち。日本調教馬・マンダリンヒーローは道中、Practical Moveの後ろにつけ、3角過ぎから内を通って上昇。直線でよくPractical Moveを追い詰めるもハナ差届かずに2着。

1着:Practical Move

牡3、父・Practical Joke、母・Ack Naughty、母父・Afleet Alex
調教師:Tim Yakteen、騎手:Ramon A Vazquez

・今回の勝利で通算7戦4勝、G1初制覇、重賞3勝目。12/17のG2-ロスアラミトスフューチュリティ(d8.5f)→3/4のG2-サンフェリペS(d8.5f)に続き、これで重賞3連勝。

・父のPractical Jokeは2014年米国産のInto Mischief産駒。現役時は12戦5勝、H.アレンジェンキンスS、シャンペンS、ホープフルSの3つのG1を含む重賞4勝。他にG1での3着が3回。Practical Moveは6頭目の産駒G1馬になる

・母のAck Naughtyは2012年米国産、15戦4勝。母の甥・Vino RossはG1-BCクラシック、G1-ゴールドカップアットサンタアニタ、G2-ウッドメモリアルSの勝ち馬。

・2着の大井所属のマンダリンヒーロー(父・シャンハイボビー)はこれでロードトゥザケンタッキーダービーにて40ポイントを獲得。以下がブラッドホースによる最新のポイントランキングになるが、現状、フルゲート20頭の出走枠には入れていない24位。ただ、20位のドゥラエレーデは出走回避となる旨陣営からコメントが出ているため、実際は23位がマンダリンヒーローの位置になるが、このリストではポイント下位のコンティノアールが実際は出走となるので、24位が正確な位置になる。コンティノアールについては以下に経緯を記す。

https://www.bloodhorse.com/horse-racing/triple-crown/road-to-the-kentucky-derby/2023

・ブラッドホースの上のポイント状況一覧では28位で30ポイントとされているコンティノアールは実際はカトレアS勝ちで10ポイントを得ており、トータル40ポイント獲得。以下の日刊スポーツの安藤裕氏のコラムによると、UAEダービー後に「現地主催者から出走の承認を得た」とのこと。言い換えると、「招待を受け入れた」となり、出走が確定している。既にUAEダービー勝ちのデルマソトガケと共に現地入りし出走に向けて調整中。

https://www.nikkansports.com/keiba/column/ando/news/202304040000400.html

・レースを見守る陣営と木村和士騎手のインタビュー動画。

・尚、マンダリンヒーローがサンタアニタダービー出走を果たすに至ったサンタアニタダービーポイントについては以下の東京シティ競馬HPのリンク先をご参照頂きたい。東京シティ競馬は1995年にサンタアニタ競馬場と友好交流提携を結んでおり、サンタアニタトロフィー(S3)、TOKYO CITY CUP(G3)がお互いに実施されているほか、騎手や調教師の交流も行われてきた歴史がある

https://www.tokyocitykeiba.com/news/55209/

・レース後、ウィリアムヒルはケンタッキーダービーの単勝オッズを変動させており、日本調教馬ではデルマソトガケがPractical Moveと並ぶ5番人気タイの15倍、マンダリンヒーロー、コンティノアールにもオッズがついており共に51倍。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/257/santa-anita/2023-04-08/837709

Toyota Blue Grass Stakes(G1・ダ9f・3歳・キーンランド競馬場)

・ブルーグラスSは、中団追走の芦毛馬・Tapit Triceが3角手前にかけて外から上昇。直線はJustify産駒・Verifyingとの一騎打ちとなるも、クビ差競り勝ったTapit Triceが1着。2着にVerifying。

1着:Tapit Trice

牡3、父・Tapit、母・Danzatrice、母父・ダンカーク
調教師:Todd Pletcher、騎手:Luis Saez

・今回の勝利で通算5戦4勝、G1初制覇、重賞2勝目。デビュー戦で3着に敗れるも、以後、これで4連勝。前走3/11のG3-タンパベイダービー(d8.5f)に続き重賞連勝。

・父のTapitは2001年米国産のPulpit産駒。現役時は6戦3勝、G1-ウッドメモリアルS、G3-ローレルフューチュリティの勝ち馬。2014~2016年に北米リーディングサイアーの座に就いた大種牡馬。これまでに多くの活躍馬を輩出してきたが、現在、獲得賞金1位のEssential Quality(ベルモントS、トラヴァーズS、BCジュヴェナイル)、2位のFlightline(BCクラシック、パシフィッククラシック、メトロポリタンH、マリブS)はいずれも最盛期に種付けされた時の世代で共に2018年産。

母のDanzatriceは2012年米国産、15戦7勝、L-アイオワディスタフSの勝ち馬。Danzatriceの半妹・ジェイウォークはG1-BCジュヴェナイルフィリーズ、G1-フリゼットS、G3-デラウェアオークスの勝ち馬で現在はノーザンファームにて繋養中。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/301/keeneland/2023-04-08/837707

Wood Memorial S. Presented by Resorts World Casino(G2・ダ9f・3歳)

・ウッドメモリアルSは、直線で4頭の競り合いになる熱戦となり、ラスト外から抜けたLord Milesが1着。

1着:Lord Miles

牡3、父・Curlin、母・Lady Esme、母父・Majestic Warrior
調教師:Saffie A Joseph Jr、騎手:Paco Lopez

・今回の勝利で通算5戦2勝、重賞初制覇。昨年11/19のデビュー勝ち以降、1/1のムーチョマッチョマンS(Listed)3着、2/4のホーリーブルS(G3)6着、3/11のタンパベイダービー(G2)5着と、これまでは一息足りない成績が続いていた馬。母のLady Esmeは2016年米国産の未出走馬だが、カレドニアロード(G1-BCジュヴェナイルフィリーズ)の半妹になる良血馬。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/255/aqueduct/2023-04-08/837857

※過去記事