今回は先週に続き新種牡馬・モーニンを取り上げる。5/25に産駒が初勝利をあげて以降、続いて一気に3頭が勝ち上がり。目下、4頭が勝ち上がりとなり、地方2歳リーディングの座に就いている状況。今後の展望も含め、再度、モーニンに触れていく。
※モーニンの戦績、血統などは前回のコラムをご参照下さい。
現在の地方2歳戦の状況
・6/1現在、収得賞金上位5頭は以下の通り。新種牡馬・モーニンが堂々トップ。仕上がりの早さ、短距離ダートでの高い適性を誇示し、絶好のスタートを切ることとなっている。
1位:モーニン(新種牡馬) 収得賞金1582万円
10頭出走(出走回数14)→4頭勝ち上がり
血統登録頭数(2歳):118
2位:ダノンレジェンド 収得賞金1297.5万円
9頭出走(出走回数10)→4頭勝ち上がり
血統登録頭数(2歳):97
3位:ベストウォーリア 収得賞金1005.1万円
12頭出走(出走回数14)→1頭勝ち上がり
血統登録頭数(2歳):94
4位:バンブーエール 収得賞金800万円
2頭出走(出走回数2)→2頭勝ち上がり
血統登録頭数(2歳):29
5位:マジェスティックウォリアー 収得賞金778万円
6頭出走(出走回数7)→2頭勝ち上がり
血統登録頭数(2歳):125
モーニン産駒の勝ち上がり馬4頭
・6/1に門別で一気に2頭が勝ち上がり。これで5/25(木)に1頭、5/26(金)に1頭、6/1(木)に2頭と僅か8日間で計4頭が勝ち上がることとなっている。血統登録頭数が多いとはいえ、この短期間での固め打ちはかなり目立つもので、後述するが他にも勝ち上がり予備軍がそれなりに控えている現状を踏まえると、モーニン産駒の勢いは一過性のものとは到底思えないものがある。
ジャズダンス(牡2)
母・ジュンアイノキミ、母父・セイントアレックス
生産者:城地牧場
・6/1の門別ダ1000のJRA認定フレッシュチャレンジ(新馬)で勝利。
・母のジュンアイノキミは地方37戦3勝、門別の地方重賞・ブロッサムカップ(門別ダ1600)の勝ち馬。ジャズダンスは初仔になる。
スティールアクター(牡2)
母・ナイキアクトレス、母父・アフリート
生産者:津田牧場
・6/1の門別ダ1100のJRA認定フレッシュチャレンジ(新馬)で勝利。
・母のナイキアクトレスは地方12戦2勝。ナイキアクトレスの半兄・ナイキアディライト(父・ディアブロ)はJpn2-日本テレビ盃、Jpn2-かしわ記念の勝ち馬で、帝王賞2着など交流G1で入着4回。スティールアクターは13番仔。2022年北海道サマーセールにて825万円で取引された馬で、Mr. Prospectorの5×3のクロスを持つ。
ジャズブレイキー(牡2)
母・ラブローレル、母父・ブライアンズタイム
生産者:北星村田牧場
・5/26の大井ダ1200mの新馬戦で勝利。
・母のラブローレルは中央56戦3勝(小倉芝1200、新潟芝1000、函館芝1200)。祖母の半姉にアインブライド(G1-阪神3歳牝馬S)。ジャズブレイキーは初仔になる。
パレスレガシー(牡2)
母・エスケークイーン、母父・オルフェーヴル
生産者:笹川大晃牧場
・デビュー戦2着の後に出走した、5/25の門別ダ1000のJRA認定アタックチャレンジ(未勝利)で勝利。
・母のエスケークイーンは未出走。パレスレガシーは3番仔。
モーニン産駒の勝ち上がり予備軍
・2着になったことがある馬が4頭。先週の当コラムで取り上げた川崎のドンドミノ(牡2)の他に、スターサルファー(牡2)が5/29の浦和でのデビュー戦(ダ800)で2着、門別のバラライカ(牝2)が5/30のデビュー2戦目(ダ1200)で2着、門別のトモノシルバー(牝2)が6/1のデビュー2戦目(ダ1000)で2着。これら4頭は勝ち上がり予備軍と呼んで差し支えないだろうか。勝ち上がった4頭の他にこれだけ2着馬がいるという連対率の高さは注目に値する。
・これまでにデビューした10頭のモーニン産駒の内、残り2頭は門別のサザングレース(牝2)が3着→4着、川崎のミスティライラック(牡2)がデビュー戦で5着。
中央在厩中の2頭のモーニン産駒
・中央に現在、在厩しているモーニン産駒はビバップ(牡2)とスウィバンビーナ(牝2)の2頭。他に不在厩の馬が5頭いる。地方での目下の快進撃が中央でどうなるか、注目となるが、JBISに現時点で馬名が出ているモーニン産駒44頭中、37頭は地方所属馬で、主戦場はやはり地方ということになろう。
ビバップ(牡2)
母・カプリースレディー、母父・ジャングルポケット
生産者:杵臼斉藤牧場、(栗東)清水久詞
・母のカプリースレディーは中央29戦1勝(小倉ダ1000)。ビバップは7番仔。3番仔のヴァガボンド(父・ディスクリートキャット)は中央4勝の現役馬。今年3/25の春風S(3勝クラス・中山ダ1200)を10番人気で制し、オープン入り。
・既に函館で時計を出しており、北海道でのデビューに向けて調整中な模様。函館は来週開幕だが、番組をみると6/17(土)にダ1000m、7/1(土)にダ1000mの新馬戦があり、この辺りでのデビューを目指しているところだろうか。
スウィバンビーナ(牝2)
母・フォーミー、母父・アドマイヤマックス
生産者:碧雲牧場、(美浦)小桧山悟
・母のフォーミーは22戦2勝(中山ダ1800、札幌ダ1700)。スウィバンビーナは7番仔。フォーミーの産駒はコンスタントに中央で勝っており、4番仔のムエックス(父・アジアエクスプレス)は中央3勝の現役馬、6番仔のアンビバレント(父・ディスクリートキャット)は中央2勝の現役馬で、他に中央1勝の馬が3頭いる。