英2000ギニー戦線リポート【1】現時点での勢力図について

今年の英2000ギニーは現地時間5/4に行われるが、英ダービー同様、今後定期的に英2000ギニーのアンティポスト(長期前売り単オッズ)の動向をお届けしていく。各馬の記録したRPR(レーシングポストレーティング)の最高値を併記したので、現時点での勢力図を俯瞰する物差しとしてご参照頂きたい。

※以下のオッズは英ブックメーカー・WilliamHILLのもの。
※RPRは英レーシングポスト社による独自レーティング。最も高い自己ベストのRPRをピックアップして表記している。
※英ダービー戦線リポート【1】で既に触れている馬(=英ダービーでもオッズがついている馬)については一番下にまとめて記載しています。過去記事をご参照下さい。

Calyx:7.00倍(2番人気)

父・Kingman、母・Helleborine、母父・Observatory
調教師:John Gosden
RPR:116

・Too Darn Hotと同じJohn Gosden師の管理馬で2戦2勝。6/9のニューマーケットでのデビュー戦(6f)で1着(5馬身差)→6/19のロイヤルアスコット開催での23頭立ての英G2-コヴェントリーS(6f)で1着(1馬身差)。RPRの116はコヴェントリーSでのもの。

・父のKingmanは2011年英国産のInvincible Spirit(その父・Green Desert)産駒で8戦7勝。英2000ギニーで生涯唯一の敗戦(2着)を喫した後、愛2000ギニー→セントジェイムズパレスS→サセックスS→ジャックルマロワ賞とG1を4連勝し、2014年のカルティエ賞年度代表馬、最優秀3歳牡馬に輝く。現3歳がファーストクロップで、本馬とPersian Kingの2頭が昨年早々に重賞制覇し、TDNによる昨年の欧州ファーストクロップサイアーランキングでNo Nay Neverに続く2位につける、上々の種牡馬スタートを切っている。今年の種付料はそれまでの5.5万ポンドから上昇し7.5万ポンド

Ten Sovereigns:8.00倍(3番人気)

父・No Nay Never、母・Seeking Solace、母父・Exceed and Excel
調教師:A P O’Brien
RPR:121

・3戦3勝。8/25のカラでのデビュー戦(6f)で1着(7馬身差)→9/1のカラでの愛G3-ラウンドタワーS(6f)で1着(3馬身3/4身差)→9/29のニューマーケットでの英G1-ミドルパークS(6f)で1着(半馬身差)。尚、3戦とも鞍上はドナカ・オブライエン。RPRの121はミドルパークSでのもの。

・父のNo Nay Neverは2011年米国産のScat Daddy(その父・ヨハネスブルグ)産駒で、仏2歳G1-モルニー賞など重賞3勝。現3歳がファーストクロップで、本馬とLand Forceの2頭が2歳重賞勝ち馬となり、TDNによる昨年の欧州ファーストクロップサイアーランキングでKingmanを抑え1位となり、Scat Daddyの後継種牡馬として最高のスタートを切っている。今年の種付料は昨年の2.5万ユーロから一気に4倍増の10万ユーロとなっている

Advertise:11.00倍(5番人気)

父・Showcasing、母・Furbelow、母父・Pivotal
調教師:Martyn Meade
RPR:118

・5戦3勝。5/18のニューベリーでのデビュー戦(6f)で1着(3/4身差)→6/19のロイヤルアスコット開催での23頭立ての英G2-コヴェントリーS(6f)でCalyxの2着(1馬身差)→7/12のニューマーケットでの英G2-ジュライS(6f)で1着(2馬身差)→8/12のカラでの愛G1-フェニックスS(6f)で1着(半馬身差)→10/13のニューマーケットでの英G1-デューハーストS(7f)でToo Darn Hotの2着(2馬身3/4身差)。RPRの118はデューハーストSでのもの。

・父のShowcasingは2007年英国産のOasis Dream(その父・Green Desert)産駒で、英G2-ジムクラックSの勝ち馬。種付料は2011年に5000ポンドからスタートし、産駒の活躍により高騰を続け、今年は5.5万ポンドとなっている。これまでの代表産駒はコモンウェルスC、スプリントCを勝ち、2016年のカルティエ賞最優秀スプリンターに輝いた、Quiet Reflection

Persian King:15.00倍(6番人気)

父・Kingman、母・Pretty Please、母父・Dylan Thomas
調教師:A Fabre
RPR:115

・4戦3勝、フランスのアンドレ・ファーブル師の管理馬。8/7のドーヴィルでのデビュー戦(7.5f)で2着→9/1のシャンティイでの2戦目(1m)で1着(6馬身差)→9/15のシャンティイでの3戦目(1m)で1着(5馬身差)→10/13のニューマーケットでの英G3-オータムS(1m)で1着(クビ差)。RPRの115はオータムSでのもの。

・新種牡馬のKingmanが送り出したCalyxに続く2頭目の2歳重賞勝ち馬。前走オータムSではMagna Grecia(次走の英G1-ヴァーテムフューチュリティトロフィを勝利)を降しており、英2000ギニーに向かうのか、Too Darn Hotを避けて仏2000ギニーに向かうのか、ローテーション面でも注目される存在。

Jash:17.00倍(8番人気)

父・Kodiac、母・Miss Azeza、母父・Dutch Art
調教師:Simon Crisford
RPR:120

・3戦2勝。8/25のニューマーケットでのデビュー戦(6f)で1着(4馬身1/2身差)→9/14のソールズベリーでのデビュー2戦目(6f)で1着(9馬身差)→9/29のニューマーケットでの英G1-ミドルパークS(6f)でTen Sovereignsの2着(半馬身差)。RPRの120はミドルパークSでのもの。

・父のKodiacは2001年英国産のデインヒル(その父・Danzig)産駒で、20戦4勝。重賞2着1回。母のRafhaがフランスオークス馬、半兄にInvincible Spiritがいる良血馬。代表産駒は昨年の豪G1-コーフィールドC、独G1-バーデン大賞など重賞6勝の現役馬・Best Solution種付料は2007年の種牡馬入り時は5000ユーロだったが、産駒の活躍に伴い右肩上がりに高騰し、今年は過去最高の6.5万ユーロとなっている

Royal Marine:21.00倍(11番人気)

父・Raven’s Pass、母・Inner Secret、母父・Singspiel
調教師:Saeed bin Suroor
RPR:113

・4戦2勝。ゴドルフィンの持ち馬。8/25のニューマーケットでのデビュー戦(6f)で6着→9/14のドンカスターでのデビュー2戦目(7f)で1着(2馬身1/4身差)→10/7のロンシャンでの仏G1-ジャンリュックラガルデール賞(1m)で1着(クビ差)→1/10のメイダンでのUAE2000ギニートライアル(ダ1m)で4着。RPRの113はジャンリュックラガルデール賞でのもの。

・父のRaven’s Passは2005年米国産のElusive Quality(その父・Gone West)産駒で、米G1-BCクラシック、英G1-クイーンエリザベス2世Sなど重賞4勝。今年の種付料は1万ユーロ

※以下の馬は英ダービー戦線リポート【1】で既に触れている馬になります。以下の過去記事をご参照下さい。

http://umahei.com/post-6541

Too Darn Hot:2.50倍(1番人気)

父・Dubawi、母・Dar Re Mi、母父・Singspiel
調教師:John Gosden
RPR:126

Quorto:9.00倍(4番人気)

父・Dubawi、母・Volume、母父・Mount Nelson
調教師:Charlie Appleby
RPR:122

Magna Grecia:15.00倍(6番人気)

父・Invincible Spirit、母・Cabaret、母父・Galileo
調教師:A P O’Brien
RPR:114

Madhmoon:17.00倍(8番人気)

父・Dawn Approach、母・Aaraas、母父・Haafhd
調教師:Kevin Prendergast
RPR:114

Phoenix Of Spain:17.00倍(8番人気)

父・Lope De Vega、母・Lucky Clio、母父・Key Of Luck
調教師:Charles Hills
RPR:114

Anthony van Dyck:21.00倍(11番人気)

父・Galileo、母・Believe’N’Succeed、母父・Exceed And Excel
調教師:A P O’Brien
RPR:119

Line Of Duty:21.00倍(11番人気)

父・Galileo、母・Jacqueline Quest、母父・ロックオブジブラルタル
調教師:Charlie Appleby
RPR:112