7/30(火)から8/2(土)まで5日間に渡り、英グッドウッド競馬場にて行われるグロリアス・グッドウッド開催。当サイトでは全日程の重賞レースの結果、動画を連日お届けしていく。初日はStradivariusが出走したグッドウッドカップ(G1・2m)、3連勝中の注目馬・Pinatuboが出走した2歳重賞ヴィンテージS(G2・7f)など、3つの重賞レースが行われている。
Qatar Goodwood Cup Stakes(G1・2m・3歳以上)
・1812年創設。ゴールドカップ、ドンカスターカップと共に「Stayers’ Triple Crown」を形成しており、この2ndレグにあたるレース。過去の主な勝ち馬にSt Simon(1884年)、Double Trigger(1995,1997,1998年。1995年にStayers’ Triple Crown達成)、Yeats(2006,2008年)など。
1着:Stradivarius
牡5、父・Sea The Stars、母・Private Life、母父・Bering
調教師:John Gosden、騎手:Frankie Dettori
・レースはWells Farhh Goの大逃げで幕を開け、注目のStradivariusはCross Counterをマークするような位置取りで5番手を追走。直線に入ってもCross Counterの直後にいたStradivariusだが、残り2fを切る辺りで仕掛けられると、大外から黄色のキャップが一気に加速。俊敏な反応と力強さを見せ、前を行くDee Ex BeeとCross Counterを抜き去り、高々とデットーリの右手が上がる中、Stradivariusが1着でゴール。
・今日の勝利で通算17戦12勝、重賞10勝目。これで昨年5月以来、負けなしの8連勝となり、グッドウッドCは史上初の3連覇達成。レース後、オーナーのBjorn Nielsen氏が今後について言及し、「(彼が)健康で熱狂的なままなら、来年も現役を続けると思う」とのこと。デットーリは「今日が彼のベストパフォーマンスだと思う」と語り、「Stradivarius travelled so silkily」と称えている。RPR(レーシングポストレーティング)も同様の評価で、今日のRPRを自己最高の123とし、これまでの121(今年のゴールドCと昨年のグッドウッドC)を超えるレーティングとしている。
1着:[2019/07/23]グッドウッドカップ(英G1・2m・グッドウッド)
1着:[2019/06/20]ゴールドカップ(英G1・2m3f210yds・アスコット)
1着:[2019/05/17]ヨークシャーカップ(英G2・1m5f188yds・ヨーク)
1着:[2018/10/20]ブリティッシュチャンピオンズロングディスタンスカップ(英G2・1m7f209yds・アスコット)
1着:[2018/08/24]ロンズデールカップ(英G2・2m56yds・ヨーク)
1着:[2018/08/01]グッドウッドカップ(英G1・2m・グッドウッド)
1着:[2018/06/21]ゴールドカップ(英G1・2m3f210yds・アスコット)
1着:[2018/05/18]ヨークシャーカップ(英G2・1m5f188yds・ヨーク)
1着:[2017/08/01]グッドウッドカップ(英G1・2m・グッドウッド)
1着:[2017/06/23]クイーンズヴェース(英G2・1m5f211yds・アスコット)
・Sea The Stars産駒はSea Of Classの残念な死があったが、今年はCrystal Ocean(プリンスオブウェールズS)、Star Catcher(アイリッシュオークス)、本馬(ゴールドC、グッドウッドC)と大舞台での活躍が例年以上に目立っている現況。今年の種付料は13万5000ユーロ。
2着:Dee Ex Bee(クビ差)
牡4、父・Farhh、母・Dubai Sunrise、母父・Seeking The Gold
調教師:Mark Johnston、騎手:Silvestre De Sousa
・Cross Counterは競り落としているが、外から飛んできたStradivariusには抵抗する事は出来ず、前走ゴールドカップに続き、Stradivariusの後塵を拝する結果となっている。
3着:Cross Counter(勝ち馬との着差:2馬身差)
せん4、父・Teofilo、母・Waitress、母父・Kingmambo
調教師:Charlie Appleby、騎手:James Doyle
・道中、Stradivariusに真後ろをぴったりマークされ、完全に目標にされる形にはなったが、2着のDee Ex Beeには力負けな印象。
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/21/goodwood/2019-07-30/732947
Qatar Lennox Stakes(G2・7f・3歳以上)
・2000年創設。レース名はグッドウッド競馬場を創設した第3代リッチモンド公爵・チャールズレノックスに由来。グッドウッド競馬場はこのレースのG1昇格の実現に非常に熱心であるとされる。
1着:Sir Dancealot
せん5、父・Sir Prancealot、母・Majesty’s Dancer、母父・Danehill Dancer
調教師:David Elsworth、騎手:Gerald Mosse
・直線入口では後方の内にいたSir Dancealotがジワジワ上昇し、途中で外に持ち出されると末脚が一気に弾けて差し切り勝ち。
・今日の勝利で通算31戦9勝、重賞4勝目。昨年に続きレノックスS連覇達成。昨年のジュライCは4着、スプリントCは9着、フォレ賞は5着、英チャンピオンズスプリントSは5着、とG1ではワンパンチ足りない戦績だが、そこまで大崩れもしないという馬。
1着:[2019/07/23]レノックスS(英G2・7f・グッドウッド)
1着:[2018/08/18]ハンガーフォードS(英G2・7f・ニューベリー)
1着:[2018/07/31]レノックスS(英G2・7f・グッドウッド)
1着:[2018/06/30]クライテリオンS(英G3・7f・ニューマーケット)
・父のSir Prancealotは2010年愛国産のTamayuz産駒で、英2歳G2-フライングチルダースS(5f3yds)の勝ち馬。
2着:Hey Gaman(1馬身差)
牡4、父・New Approach、母・Arsaadi、母父・Dubawi
調教師:James Tate、騎手:Frankie Dettori
3着:Suedois(勝ち馬との着差:2馬身差)
せん8、父・Le Havre、母・Cup Cake、母父・Singspiel
調教師:David O’Meara、騎手:Adam Kirby
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/21/goodwood/2019-07-30/732948
Qatar Vintage Stakes(G2・7f・2歳)
・1975年創設。過去の主な勝ち馬にドクターデヴィアス(1991年)、Shamardal(2004年)、Sir Percy(2005年)、Highland Reel(2014年)、Galileo Gold(2015年)など。
1着:Pinatubo
牡2、父・Shamardal、母・Lava Flow、母父・Dalakhani
調教師:Charlie Appleby、騎手:James Doyle
・圧倒的な人気を集めていたPinatuboが父のShamardalが2004年に勝ったこのレースを鮮烈な印象を残す勝ち方(現地メディアの言葉を借りると「super impressive performance」)で制覇。今後の2歳戦はもちろん、来年の活躍が今から非常に楽しみになる逸材といって差し支え無さそうである。
・今日の勝利で通算4戦4勝。前走ロイヤルアスコットのChesham Stakes(LR・7f)ではトラックレコードで勝利。今回も直線で2着以下を突き離すとても強い勝ち方を見せ、ウィリアムヒルでは来年の英2000ギニーのアンティポストで1番人気の4.0倍へ評価を上げている。尚、今後の目標として陣営は9/15に愛カラ競馬場にて行われる、G1-ナショナルS(7f)の名前を上げている。
1着:[2019/07/30]ヴィンテージS(英G2・7f・グッドウッド)
・父のShamardalは2002年米国産のGiant’s Causeway産駒。現在、ダーレーのギルダンガンスタッド(アイルランド)にて繋養されているが、2016年以降、モハメド殿下とその兄弟のハムダン殿下やマクトゥーム一家のメンバー及びその親族が所有する繁殖牝馬にしか種付けを行っておらず、種付料はPrivate。先日、代表産駒のBlue Pointが引退したばかりで後継種牡馬として大きな期待がこれからかかる状況だが、Lope De Vegaが既に後継種牡馬として活躍馬を輩出中で、本馬のようなスター候補も新たに誕生しており、この父系の繁栄は続きそうである。
2着:Positive(5馬身差)
牡2、父・Dutch Art、母・Osipova、母父・Makfi
調教師:Clive Cox、騎手:Adam Kirby
3着:Lope Y Fernandez(勝ち馬との着差:10馬身差)
牡2、父・Lope De Vega、母・Black Dahlia、母父・Dansili
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore
※レーシングポストのFULL result
https://www.racingpost.com/results/21/goodwood/2019-07-30/734759
2日目(7/31)の重賞レース
サセックスS(G1・1m・3歳以上・日本時間23:35発走予定)
・Too Darn HotとCircus Maximusが再戦。Too Darn Hotは前走ジャンプラ賞(G1・7f)を快勝し、RPR(レーシングポストレーティング)も自己最高タイの125をマーク。Circus Maximusは前走ロイヤルアスコットのセントジェームズパレスS(G1・7f213yds)でToo Darn Hotらを降し初のG1タイトルを獲得。両3歳馬が人気の中心となるが、今後のマイル路線を占う意味でも非常に重要な一戦。
※レーシングポストの出馬表
https://www.racingpost.com/racecards/21/goodwood/2019-07-31/730525
モールコームS(G3・5f・2歳・日本時間23:00発走予定)
・Cable Bay産駒のLiberty Beach、American Pharoah産駒のアメリカ調教馬・Mavenが人気の中心。Mavenは前走、シャンティイに遠征してボワ賞(G3・5f)を勝利し、新種牡馬のAmerican Pharoah産駒初の重賞勝ち馬となっている馬。この馬がここも勝つようなことになると、今後注目の一頭になるが果たしてどうか。
※レーシングポストの出馬表
https://www.racingpost.com/racecards/21/goodwood/2019-07-31/734765