アメリカンファラオS、シャンデリアS・レース結果

米サンタアニタ競馬場にて行われた2歳G1-アメリカンファラオS、2歳牝馬G1-シャンデリアSのレース結果と動画をお届けする。合わせて英ニューマーケット競馬場にて行われているケンブリッジシャー開催の初日、2日目の注目レースの結果についても簡単に触れる。

American Pharoah Stakes(G1・ダ8.5f・2歳)

・1970年創設。2011年まではノーフォークS、2012年から2017年まではフロントランナーSとして施行。西海岸地区の2歳牡馬路線のG1で、過去にGame Winner(2018年)、Nyquist(2015年)、American Pharoah(2014年)、Lookin at Lucky(2009年)などが制覇。

1着:Eight Rings

牡2、父・エンパイアメーカー、母・Purely Hot、母父・Pure Prize
調教師:Bob Baffert、騎手:John R Velazquez

・ハナに立ったEight Ringsがそのまま逃げ切り勝ち。番手追走のAmerican Pharoah産駒・American Theoremが2着に粘り込み、行った行ったの競馬で決着。

・今回の勝利で通算3戦2勝。前走9/3のG1-デルマーフューチュリティではスタート直後に騎手を振り落としてしまい不覚を取ったが、今回は人気に応え快勝。

 1着:[2019/09/27]アメリカンファラオS(米G1・ダ8.5f・サンタアニタ)

・父のエンパイアメーカーは2000年米国産のUnbridled産駒。現役時は8戦4勝、ベルモントS、フロリダダービー、ウッドメモリアルSの重賞3勝。2004年から2010年まではアメリカ(ジャドモントファーム)で、2011年から2015年までは日本にて供用され、2016年からはアメリカ(ゲインズウェイファーム)に戻り、帰国後の初年度産駒から早速、G1馬を輩出している

・母のPurely Hotは32戦12勝、カナダG3-ウィムジカルSの勝ち馬。母の従兄にファイアーフロート(京成杯オータムハンデ)。

2着:American Theorem

牡2、父・American Pharoah、母・Mighty Renee、母父・Maria’s Mon
調教師:George Papaprodromou、騎手:Tiago Josue Pereira

3着:Storm The Court

牡2、父・Court Vision、母・My Tejana Storm、母父・Tejano Run
調教師:Peter Eurton、騎手:Flavien Prat

※EQUIBASEのレースチャート

http://www.equibase.com/premium/chartEmb.cfm?track=SA&raceDate=09/27/2019&cy=USA&rn=8

Chandelier Stakes(G1・ダ8.5f・2歳牝馬)

・1969年創設。2012年まではオークリーフSとして施行。西海岸地区の2歳牝馬路線のG1で、過去にSongbird(2015年)、スターダムバウンド(2008年、ノーザンファーム繋養中)、Serena’s Song(1994年)などが制覇。

1着:Bast

牝2、父・Uncle Mo、母・Laffina、母父・Arch
調教師:Bob Baffert、騎手:John R Velazquez

・好位追走のBastが直線でComicalとの競り合いを制し、1着。

・今回の勝利で通算3戦2勝。前走デルマーフューチュリティSに続くG1制覇となり、ラドブロークスでは現在、11/1のBCジュヴェナイルフィリーズのアンティポストで1番人気に推されている。

 1着:[2019/09/27]シャンデリアS(G1・ダ8.5f・サンタアニタ)
 1着:[2019/08/31]デルマーフューチュリティS(G1・ダ7f・デルマー)

・以下、前走デルマーフューチュリティS時の記事を再掲させて頂くが、父のUncle Moは2008年米国産のIndian Charlie産駒。現役時はBCジュヴェナイル、シャンペンSの2つの2歳G1を含む重賞3勝、2010年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬。主な産駒にケンタッキーダービー、BCジュヴェナイル、フロリダダービー、フロントランナーS、デルマーフューチュリティの5つのG1を含む重賞7勝のNyquist

・父のUncle Moの母父がArchで、本馬の母父もArch。Archのかなり濃いインブリードを持つ点が特徴的な血統構成。

・母のLaffinaは4戦未勝利。従姉のFaultはG1-サンタマルガリータSなど重賞4勝。

2着:Comical

牝2、父・Into Mischief、母・Kayce Ace、母父・Tiznow
調教師:Doug O’Neill、騎手:Abel Cedillo

3着:K P Dreamin

牝2、父・Union Rags、母・Litigating、母父・Point Given
調教師:Jeff Mullins、騎手:Ruben Fuentes

※EQUIBASEのレースチャート

http://www.equibase.com/premium/chartEmb.cfm?track=SA&raceDate=09/27/2019&cy=USA&rn=5

Shadwell Joel Stakes(G2・1m・3歳以上・9/27ニューマーケット競馬場)

1着:Benbatl

牡5、父・Dubawi、母・Nahrain、母父・Selkirk
調教師:Saeed bin Suroor、騎手:Oisin Murphy

・335日ぶりのレースだったBenbatlが人気を集めていた2着のKing Of Comedyに5馬身差をつける完勝。実績馬が見事な復活劇を演じている。

・今回の勝利で通算17戦8勝、重賞7勝目。昨年10/27の豪G1-コックスプレート(1m2f)でWinxの2着に敗れて以来のレースで、実績のないマイル戦だったが、何の問題もなく圧勝。10/19のブリティッシュチャンピオンズデイでは、チャンピオンS(1m2f)、クイーンエリザベス2世S(1m)にエントリー済みで、どちらに出ても非常に楽しみな存在となりそうである。

 1着:[2019/09/27]ジョエルS(英G2・1m・ニューマーケット)
 1着:[2018/10/13]ラドブロークスS(豪G1・1m2f・コーフィールド)
 1着:[2018/07/29]バイエルンツフトレネン(独G1・1m2f・ミュンヘン)
 1着:[2018/03/31]ドバイターフ(UAEG1・1m1f・メイダン)

 1着:[2018/02/01]アルランディヤ(UAEG2・1m1f・メイダン)
 1着:[2018/01/11]シングスピールS(UAEG3・1m1f・メイダン)
 1着:[2017/06/22]ハンプトンコートS(英G3・1m2f・アスコット)

母のNahrainは米G1-フラワーボウル招待S、仏G1-オペラ賞の勝ち馬

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/38/newmarket/2019-09-27/738063

Shadwell Rockfel Stakes(G2・7f・2歳牝馬・9/27ニューマーケット競馬場)

1着:Daahyeh

牝2、父・Bated Breath、母・Affluent、母父・Oasis Dream
調教師:Roger Varian、騎手:William Buick

・外から伸びたDaahyehが差し切り勝ち。

・今回の勝利で通算5戦3勝、重賞2勝目。前走9/15のG1-モイグレアスタッドS(7f)では勝ったLoveから3/4身差の2着。出走が予定される11/1のBCジュヴェナイルターフでウィリアムヒルでは1番人気となっており、Bated Breath産駒初のG1馬になれるか、注目される。

 1着:[2019/09/27]ロックフェルS(英G2・7f・ニューマーケット)
 1着:[2019/06/21]アルバニーS(英G3・6f・アスコット)

・父のBated Breathは2007年英国産のDansili産駒。本馬を含めてこれまでに7頭の重賞勝ち馬を輩出中。今季は産駒の活躍が続いており、ロイヤルアスコットで本馬とSpace Traveller(ジャージーS)が重賞制覇。その時点では重賞勝ち馬は4頭だったがその後、Maid in India(ドバイ国際空港ワールドトロフィー)、Breathtaking Look(セプターS)、Simply Breathless(ウィルシャーS)の3頭が新たに重賞勝ち馬となり、一躍注目の種牡馬となっている。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/38/newmarket/2019-09-27/736050

Tattersalls Stakes (Registered As The Somerville Tattersall Stakes)(G3・7f・2歳・9/26ニューマーケット競馬場)

1着:Wichita

牡2、父・No Nay Never、母・Lumiere Noire、母父・Dashing Blade
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

・後続を一気に突き放し、2着馬に7馬身差をつける圧勝。

・今回の勝利で通算3戦2勝。8/23のカラでのデビュー戦(7f)で1着→9/13のドンカスターでのリステッド戦(7f)で2着とし、ここへ臨んでいた。今回のRPR(レーシングポストレーティング)は117。

 1着:[2019/09/26]サマーヴィルタタソールS(英G3・7f・ニューマーケット)

・父のNo Nay Neverは2011年米国産のScat Daddy産駒。これまでにG1馬・Ten Sovereigns(ジュライC、ミドルパークS)など本馬を含めて7頭の重賞勝ち馬を輩出中。初年度(2015年)は2万ユーロだった種付料は一時、1万7500ユーロへ下がったが、ファーストクロップの活躍により今年、一気に引き上げられて10万ユーロになっている。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/38/newmarket/2019-09-26/738794