2019香港国際競走(香港カップ、香港ヴァーズ、香港マイル、香港スプリント)・ミニ展望

12/8(日)に香港シャティン競馬場にて行われる香港国際競走。この時期恒例の一大イベントとしてすっかり定着した感があるが、今年は全4レースに日本調教馬が出走予定で、大いにチャンスがある馬も少なくない印象である。本稿ではブックメーカーでのオッズを元に全4レースの人気馬について簡単に取り上げる。

※以下のオッズは英ブックメーカー・WilliamHILLのもの。

※グリーンチャンネルにて全レース無料放送。中央競馬全レース中継内でも放送される上にグリーンチャンネル2では14:00から中央競馬全レース中継と並行して香港国際競走中継が単独で放送される。

※香港ジョッキークラブの公式サイトでもライブ配信される。グリーンチャンネルの視聴環境が整わない方は以下のリンクより視聴可能。

https://campaigns.hkjc.com/hkir/en/live-cast

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香港ヴァーズ(G1・2400m・日本時間14:40発走予定)

Exultant:2.37倍

せん5、父・Teofilo、母・Contrary、母父・Mark Of Esteem
調教師:A S Cruz

昨年の香港ヴァーズでリスグラシュー、Waldgeist、クロコスミアらを降して1着。連覇を狙うこの馬が抜けた1番人気に推されている。4/28のG1-クイーンエリザベス2世C(2000m)ではウインブライトの2着、5/26のG1-香港チャンピオンズ&チャターC(2400m)で1着と香港の中長距離路線では安定した戦績を残しており、前走11/17のG2-ジョッキークラブC(2000m)を完勝して臨む臨戦過程も良く、少なくとも勝ち負けは必至な存在。

ディアドラ:7.0倍

牝5、父・ハービンジャー、母・ライツェント、母父・スペシャルウィーク
調教師:橋田満(栗東)

・今年8戦目のレース。8月のG1-ナッソーSを制した際はグリーンチャンネルの生中継をご覧になられた方も非常に興奮されたことと思われるが、その後もアイリッシュチャンピオンS4着→英チャンピオンS3着と好走続き。昨年の香港カップ2着、今年のクイーンエリザベス2世C6着とシャティンでのレースは3戦目で、ニューマーケット仕込みの今のディアドラがどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、興味が尽きない一戦。

ラッキーライラック:8.0倍

牝4、父・オルフェーヴル、母・ライラックスアンドレース、母父・Flower Alley
調教師:松永幹夫(栗東)

・前走のエリザベス女王杯で鮮やかな差し切り勝ちを収めて勇躍ここへ参戦。エリザベス女王杯を制した4歳牝馬がここへ挑むのは昨年の2着馬・リスグラシューと同じパターン。今週前半ではExultant、ディアドラ、Anthony Van Dyckに次ぐ4番人気だったがここにきて3番人気に浮上し、人気を上げている。

Anthony Van Dyck:8.5倍

牡4、父・Galileo、母・Believe’N’Succeed、母父・Exceed and Excel
調教師:A P O’Brien

今年の英ダービー馬。英ダービー後はアイリッシュダービー2着→キングジョージ6世&クイーンエリザベスS10着→アイリッシュチャンピオンS3着→BCターフ3着。前走のBCターフは直線で進路取りに若干手間取ったロスが大きく響き3着に敗れているが、Highland Reelでこのレースを2度制しているA P O’Brien師とRyan Moore騎手のコンビは常に要警戒な存在であることは間違いないだろう。

香港スプリント(G1・1200m・日本時間15:20発走予定)

Aethero:2.0倍

せん3、父・Sebring、母・Pinocchio、母父・Encosta De Lago
調教師:John Moore

前走11/17のG2-ジョッキークラブスプリント(1200m)を快勝。今回出走のメンバーのほとんどを前走で負かしており、香港調教馬ではこの馬が筆頭候補になるのは当然な印象。一気の世代交代なるか、がこのレース最大の注目ポイントになるが、過去20回の香港スプリントで3歳馬の優勝は一例もない点は若干気になるデータ。

Beat The Clock:6.5倍

せん6、父・Hinchinbrook、母・Flion Fenena、母父・Lion Hunter
調教師:J Size

4月のG1-チェアマンズスプリントプライズ(1200m)の勝ち馬。それ以来の203日ぶりの出走だった前走11/17のG2-ジョッキークラブスプリントではAetheroから3馬身差の3着。昨年の香港スプリントはRyan Mooreが騎乗しているが、Mr Stunningの3着。叩かれた上積みを勘案すると、前走でAetheroにつけられた3馬身の着差は決して逆転出来ないものではない印象。

Hot King Prawn:7.0倍

せん5、父・Denman、母・De Chorus、母父・Unbridled’s Song
調教師:J Size

・昨秋10/1のG3-ナショナルデイC(1000m)→10/21のG2-プレミアボウル(1200m)→11/18のG2-ジョッキークラブスプリント(1200m)と重賞3連勝を果たした馬。4連勝を狙って出走した昨年の香港スプリントでは1番人気に推されるも9着。それ以来、343日ぶりの出走となった前走11/17のG2-ジョッキークラブスプリント(1200m)でAetheroから2馬身差の2着。ここは叩き2戦目の一戦となり、昨年9着に敗れた雪辱を期す一戦。

ダノンスマッシュ:13.0倍

牡4、父・ロードカナロア、母・スピニングワイルドキャット、母父・ハードスパン
調教師:安田隆行(栗東)

・京阪杯、シルクロードS、キーンランドCの重賞3勝馬。3月の高松宮記念は4着、9月のスプリンターズSは3着と共に1番人気に応える事は出来なかったが、昨年夏に函館日刊スポーツ杯(1600万下)を制してオープン入りして以降、スプリント路線で一貫した安定感を発揮してきた存在。2012年、2013年に香港スプリントを連覇した偉大な父との親子制覇がかかる一戦。

香港マイル(G1・1600m・日本時間16:30発走予定)

Beauty Generation:3.0倍

せん7、父・Road To Rock、母・Stylish Bel、母父・Bel Esprit
調教師:John Moore

2017年12月の香港マイル→2018年4月のチャンピオンズマイル→同年12月の香港マイル→2019年4月のチャンピオンズマイルと、香港の主要マイルG1を全て勝ってきた圧倒的な存在だが、近2走は連敗中。昨年は今年と同じジョッキークラブマイルを使って、次走の香港マイルを制しているが、ジョッキークラブマイルは今年と同じ斤量を背負い、1:32.64のレコード勝ちをしていた。昨年と比べると臨戦過程に不安が残るのは確かだが、実績から1番人気に推されている。

インディチャンプ:3.5倍

牡4、父・ステイゴールド、母・ウィルパワー、母父・キングカメハメハ
調教師:音無秀孝(栗東)

・12戦7勝。今年2月のG3-東京新聞杯が初の重賞制覇で、その後、G1-安田記念、G1-マイルチャンピオンシップを制し今年だけで重賞3勝と一気に能力開花。香港遠征は初となるが、叔父のネオリアリズム(クイーンエリザベス2世C)、リアルインパクト(ジョージライダーS)が海外G1を制覇しているのは心強い実績。今のBeauty Generationが相手なら目下の充実度から好勝負必至な印象。

Waikuku:5.0倍

せん4、父・Harbour Watch、母・London Plane、母父・Danehill Dancer
調教師:J Size

・4/28のG1-クイーンエリザベス2世C(2000m)では12着だった馬だが、休養を挟んで今秋は10/1のG3-セレブレーションカップ(1400m)で勝ったBeauty Generationから1馬身3/4差の3着→10/20のG2-シャティントロフィー(1600m)では勝ったRise Highからクビ差の2着(Beauty Generationは2馬身1/4差の3着)→前走11/17のG2-ジョッキークラブマイル(1600m)でBeauty Generationらを降して重賞初制覇。秋3戦の実績から争覇圏内にいるのは確かな存在。

香港カップ(G1・2000m・日本時間17:10発走予定)

Furore:3.25倍

せん5、父・Pierro、母・Stormy Choice、母父・Redoute’s Choice
調教師:F C Lor

・3/17の香港ダービー(2000m)を制した馬で、次走4/28のG1-クイーンエリザベス2世C(2000m)でも上位人気に推されていたが、勝ったウインブライトから9馬身差の10着。この秋は5着→8着と冴えない結果が続いていたが、前走11/17のG2-ジョッキークラブカップ(2000m)でExultantの2着。アーモンドアイが回避したことにより、完全に押し出される形で1番人気となった馬で、香港勢では筆頭候補だが外国勢との比較では人気程の信頼度は無いように見えるが果たしてどうか。

Magic Wand:3.5倍

牝4、父・Galileo、母・Prudenzia、母父・Dansili
調教師:A P O’Brien

・今年12戦目。9/14のG1-アイリッシュチャンピオンS(1m2f)でMagicalの2着となった後はオーストラリアへ遠征。10/26のG1-コックスプレート(2000m)でリスグラシューの4着→11/5のG1-メルボルンC(3200m)で10着→11/9のG1-マッキノンS(2000m)で1着。マッキノンSは当初は使う予定ではなかった模様で、ここを使う事になったために今秋のRyan Mooreの来日が急遽1週間遅れたのはご承知の通り。ニュージーランドの年度代表馬・ Melody Belleの追い込みを抑えたマッキノンSの内容は非常に良く、アーモンドアイの回避で絶好のチャンスが巡ってきた印象。

Rise High:5.0倍

せん5、父・Myboycharlie、母・Lana Girl、母父・Arch
調教師:C Fownes

・4/28のG1-チャンピオンズマイル(1600m)でBeauty Generationの5着→5/26のG1-香港チャンピオンズ&チャターC(2400m)でExultantの2着→6/23のG3-プレミアプレート(1800m)で1着。今秋は10/20のG2-シャティントロフィー(1600m)でBeauty Generationらを降して1着→前走11/17のG2-ジョッキークラブカップ(2000m)でExultantの4着。このレースで2着だったFuroreとこの馬の着差が3馬身で、この差がオッズに反映されている現況。

ウインブライト:5.5倍

牡5、父・ステイゴールド、母・サマーエタニティ、母父・アドマイヤコジーン
調教師:畠山吉宏(美浦)

4/28のG1-クイーンエリザベス2世C(2000m)を会心の競馬で勝利。その後、オールカマー9着、天皇賞(秋)8着と精彩を欠くレースが続いているが、当初から今季の最大目標はここと思われ、実績のある香港で一変しても何ら不思議はない印象。