アイリッシュチャンピオンズウィークエンド・2日目レース結果(G1-ナショナルS、G1-モイグレアスタッドSなど)

昨日の初日(レパーズタウン)に続き、愛カラ競馬場にて行われたアイリッシュチャンピオンズウィークエンド2日目。来年のクラシック候補・Pinatubo出走で注目が集まった2歳G1-ナショナルSなど見応えのあるレースが続いた2日目の各重賞レース(G1が4レース、G2が1レース)の結果と動画を速報でお届けする。

※アイリッシュチャンピオンズウィークエンドは英国のブリティッシュチャンピオンズデイ、フランスのアーク・ウィークエンド、アメリカのブリーダーズCに範を取り、2014年から開催されているもので、2日間で6つのG1(アイリッシュチャンピオンS、メイトロンS、アイリッシュセントレジャー、フライングファイブS、ナショナルS、モイグレアスタッドS)を含む10個の重賞が集中開催される豪華な開催。初日(9/14)はレパーズタウン競馬場、2日目(9/15)はカラ競馬場にて行われる。

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Goffs Vincent O’Brien National Stakes(G1・7f・2歳)

・1849年創設。Sir Ivor、Roberto、Storm Bird、El Gran Senor、Law Society 、Tate Gallery、El Pradoなどでこのレースを15勝した名伯楽・Vincent O’Brienが2009年に死去した際にVincent O’Brien National Stakesに改名。

1着:Pinatubo

牡2、父・Shamardal、母・Lava Flow、母父・Dalakhani
調教師:Charlie Appleby、騎手:William Buick

・絶好の手応えで中団を追走していたPinatuboが直線一気に突き抜ける圧巻のパフォーマンスを披露。ゴール前では観衆から拍手とどよめきが起こる中、Pinatuboが悠々と1着ゴール。

・今回の勝利で通算5戦5勝、重賞2勝目。前々走ロイヤルアスコットのLR-チェシャムS(7f)で2着に3馬身1/4差をつけて2歳のトラックレコードで快勝し、続く前走グロリアスグッドウッドのG2-ヴィンテージS(7f)でも2着に5馬身差をつけるとても強い勝ち方を見せ、ここへ臨んでいた。これまでのパフォーマンスは今回も含めてとにかく圧倒的なもので、今回のRPR(レーシングポストレーティング)は128。2歳時のFrankel、Too Darn Hot(ともに126)を既に超えており、スケールの大きさは一介の早熟馬のそれでは全くない印象。

 1着:[2019/09/15]ナショナルS(愛G1・7f・カラ)
 1着:[2019/07/30]ヴィンテージS(英G2・7f・グッドウッド)

・父のShamardalは2002年産まれのGiant’s Causeway産駒。現在、ダーレーのギルダンガンスタッド(アイルランド)にて繋養されているが、2016年以降、モハメド殿下とその兄弟のハムダン殿下やマクトゥーム一家のメンバー及びその親族が所有する繁殖牝馬にしか種付けを行っておらず、種付料はPrivate。今年は産駒のBlue PointCastle LadyEarthlight本馬がG1に勝利し、ますます存在感を高めている。

・母のLava Flowは6戦2勝。現役時はA Fabre師に管理され、LR-セーヌ賞(2200m)に勝利。祖母のMount ElbrusはLR-プティエトワール賞の勝ち馬。

2着:Armory(9馬身差)

牡2、父・Galileo、母・After、母父・Danehill Dancer
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

3着:Arizona(勝ち馬との着差:9馬身1/4差)

牡2、父・No Nay Never、母・Lady Ederle、母父・English Channel
調教師:A P O’Brien、騎手:Donnacha O’Brien

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/178/curragh/2019-09-15/734598

Comer Group International Irish St. Leger(G1・1m6f・3歳以上)

・1915年創設。当初は英セントレジャー同様、3歳限定で行われ、アイルランドの3冠最終戦の位置付けで、2頭のアイルランド3冠馬(Museum、Windsor Slipper)を生んだが、1983年に古馬に開放。2001年からVinnie Roeが4連覇達成。

1着:Search For A Song

牝3、父・Galileo、母・Polished Gem、母父・デインヒル
調教師:D K Weld、騎手:Chris Hayes

・道中で一気にポジションを押し上げ、先頭に立ったSearch For A Songが、そのまま先頭で直線を迎えると、後続を抑え込み1着。鞍上の積極策が実った形。人気のKew Gardensは道中終始、Cross Counterをマークする形で運んでいたが、直線よく追い込むも2着まで。

・今回の勝利で通算5戦3勝、重賞初制覇。7月のアイリッシュオークスに2戦1勝の身で臨み、4着。その後、8/22のヨークでListedレース(1m3f188yds)を勝ち、ここへ出走していた。モイグレアスタッドファームの自家生産馬。

 1着:[2019/09/15]アイリッシュセントレジャー(G1・1m6f・カラ)

・母のPolished Gemは5戦1勝。半姉のSapphireはG1-ブリティッシュチャンピオンズフィリーアンドメアSなど重賞3勝。半兄のCustom Cutは英愛で重賞7勝。半兄のFree EagleはG1-プリンスオブウェールズSなど重賞2勝。半兄のValacは豪重賞勝ち馬。祖母のTrusted Partnerは1988年のアイリッシュ1000ギニー馬。曽祖母のTalking PictureはメイトロンS、スピナウェイSの2つの米G1を含む重賞4勝。

・D K Weld師はアイリッシュセントレジャー8勝目(1993,1994年・Vintage Crop、2001~2004・Vinnie Roe、2013年・Voleuse de Coeurs、2019年・Search For A Song)。

2着:Kew Gardens(2馬身1/4差)

牡4、父・Galileo、母・Chelsea Rose、母父・Desert King
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

3着:Southern France(勝ち馬との着差:3馬身3/4差)

牡4、父・Galileo、母・Alta Anna、母父・Anabaa
調教師:A P O’Brien、騎手:Seamie Heffernan

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/178/curragh/2019-09-15/732356

Moyglare Stud Stakes(G1・7f・2歳牝馬)

・1975年創設。レース名はアイルランド競馬界に長く貢献したモイグレアスタッドファームより。モイグレアスタッドファームの生産馬は英、愛、仏、米、豪、香港のG1レースを数々制覇し、日本でも第3回ジャパンカップでスタネーラがキョウエイプロミスとの接戦を制し優勝している。

1着:Love

牝2、父・Galileo、母・Pikaboo、母父・Pivotal
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

・直線は外から差してきたLoveと、さらに外から追いすがるDaahyehの争いとなり、先に抜けたLoveがDaahyehの追撃を抑えて1着。

・今回の勝利で通算6戦3勝、重賞2勝目。前走の愛G2-デビュータントS(7f)では5着に敗れていたが、軌道修正に成功。現在、ウィリアムヒルの来年の英1000ギニーのアンティポストで1番人気(13.0倍)、英オークスでも1番人気(15.0倍)の評価を受けている馬。レース後のA P O’Brien師のコメントによると、今後はブリーダーズカップではなく、10/11のG1-フィリーズマイル(1m)に向かう模様。

 1着:[2019/09/15]モイグレアスタッドS(愛G1・7f・カラ)
 1着:[2019/07/25]シルバーフラッシュS(愛G3・7f・レパーズタウン)

・母のPikabooは5戦未勝利。半姉のLucky Kristaleは英2歳G2-ロウザーS、英2歳G2-ダッチェスオブケンブリッジSの勝ち馬。全姉のFlatteringは愛G3-ムンスターオークスの勝ち馬。全姉のPeach Treeは愛G3-スタネーラSの勝ち馬。叔父のArabian Gleamは英重賞3勝。

2着:Daahyeh(3/4身差)

牝2、父・Bated Breath、母・Affluent、母父・Oasis Dream
調教師:Roger Varian、騎手:William Buick

3着:So Wonderful(勝ち馬との着差:1馬身半)

牝2、父・War Front、母・Wonder Of Wonders、母父・Kingmambo
調教師:A P O’Brien、騎手:Seamie Heffernan

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/178/curragh/2019-09-15/734597

Derrinstown Stud Flying Five Stakes(G1・5f・3歳以上)

・1985年創設。以前はフェニックスパーク競馬場で施行されていたレースで、1991年に同競馬場が閉鎖され、以後、レパーズタウン→カラと開催場が移行。2018年よりG1。現在、アイルランドで3歳以上が出走出来る唯一の短距離G1。過去の主な勝ち馬にCaravaggio(2017年)、Sole Power(2015年)など。

1着:Fairyland

牝3、父・Kodiac、母・Queenofthefairies、母父・Pivotal
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

・序盤は中団にいたFairylandが内から仕掛けられ、まず先頭に立つ展開。これを目がけて同厩のSo Perfectが外から脚を伸ばし、バリードイル勢2騎の激突となったが、最後まで抜かせなかったFairylandが1着。

・今回の勝利で通算12戦5勝、重賞3勝目。今季は英1000ギニー5着→愛1000ギニー6着の後は、スプリント路線に転じ、ロイヤルアスコットのキングズスタンドS(5f)で5着→ジュライC(6f)で3着→ナンソープS(5f)で10着→スプリントC(6f)で6着。ナンソープS以外はそこまで大きく崩れておらず、今回は人気を落としていたが充分争覇圏にいた馬。

 1着:[2019/09/15]フライングファイブS(愛G1・5f・カラ)
 1着:[2018/09/29]チェヴァリーパークS(英G1・6f・ニューマーケット)

 1着:[2018/08/23]ロウザーS(英G2・6f・ヨーク)

・父のKodiacは2001年英国産のデインヒル産駒。現役時は20戦4勝で重賞勝ちは無いが、母のRafhaが仏オークス馬、半兄にInvincible Spiritがいる良血馬。先日のスプリントCをHello Youmzainが制し、本馬Best Solution(ベルリン大賞、バーデン大賞、コーフィールドC)、Tiggy Wiggy(チェヴァリーパークS)の4頭のG1馬をこれまでに輩出。初年度(2007年)は5000ユーロだった種付料は産駒の活躍により急騰を続け、今年は過去最高の6万5000ユーロとなっている。

・母のQueenofthefairiesは未出走。半姉のNow or Laterは豪G2-ブレイザーS、愛G3-デリンズタウンスタッド1000ギニートライアルの勝ち馬。叔父のDream AheadはスプリントC、ジュライC、フォレ賞、ミドルパークS、モルニー賞の5つのG1に勝利し、2011年のカルティエ賞最優秀スプリンターに選出された馬。

2着:So Perfect(短頭差)

牝3、父・Scat Daddy、母・Hopeoverexperience、母父・Songandaprayer
調教師:A P O’Brien、騎手:Donnacha O’Brien

3着:Invincible Army(勝ち馬との着差:1馬身半)

牡4、父・Invincible Spirit、母・Rajeem、母父・Diktat
調教師:James Tate、騎手:P J McDonald

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/178/curragh/2019-09-15/734596

Moyglare ”Jewels” Blandford Stakes(G2・1m2f・3歳以上牝馬)

・レース名の由来となったBlandfordは1930年代に成功を収めた種牡馬。産駒のTrigo(1929年)、Blenheim(1930年)、Windsor Lad(1931年)が英ダービーを制し、Bahramは1935年に英3冠を達成。英国で1934、1935、1938年の3度、リーディングサイアーになっている。

1着:Tarnawa

牝3、父・Shamardal、母・Tarana、母父・Cape Cross
調教師:D K Weld、騎手:Chris Hayes

・早め先頭のTarnawaが大外から追い込んできたGoddessを抑えて1着。

・今回の勝利で通算9戦4勝、重賞3勝目。ブルーウインドSを勝って臨んだ英オークスでは勝ったAnapurnaから13馬身半差の11着だった馬。その後、休養に入り、休み明けの前走ギブサンクスSを勝利し、ここへ臨んでいた。これで重賞連勝達成。レース後、D K Weld師は次のターゲットに来月のG1-ブリティッシュチャンピオンズフィリーアンドメアSを上げており、注目される。

 1着:[2019/09/15]ブランドフォードS(愛G2・1m2f・カラ)
 1着:[2019/08/17]ギブサンクスS(愛G3・1m4f・コーク)
 1着:[2019/05/11]ブルーウインドS(愛G3・1m2f・ネイス)

・父のShamardalは2002年米国産のGiant’s Causeway産駒。現役時は仏ダービー、仏2000ギニー、セントジェームズパレスS、デューハーストSの4つのG1を含む重賞5勝。生涯で敗れたのはダートを使ったレース(UAEダービー)で9着に敗れたのみ。Lope de VegaBlue PointAble FriendPakistan Starなどを輩出し、種牡馬として大成功を収めてきたが、さらに今日、2歳G1-ナショナルSをPinatuboが2着馬に9馬身差をつける圧勝劇を演じ、さらに父の名声を高める結果となっている。

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/178/curragh/2019-09-15/737609