凱旋門賞ウイークエンド2日目(凱旋門賞など)・レース結果

仏パリロンシャン競馬場にて行われた凱旋門賞をはじめとする6つのG1レース(凱旋門賞、マルセルブサック賞、ジャンリュックラガルデール賞、オペラ賞、アベイドロンシャン賞、フォレ賞)のレース結果と動画を速報でお届けする。

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Qatar Prix de l’Arc de Triomphe(G1・2400m・3歳以上牡馬、牝馬)

・第一次世界大戦終結の翌年、1920年創設。当初は戦勝賞(ヴィクトワール賞)の名で計画されていたが、フランス馬種改良奨励協会の事務局長、ルネ・ロマネ=リヨンデにより、凱旋門賞の名に改められ、現在に至る。第一次世界大戦のため、1915年から1918年まではフランスでは競馬が行われておらず、凱旋門賞は復興のシンボルとして期待されたレース。

1着:Waldgeist

牡5、父・Galileo、母・Waldlerche、母父・Monsun
調教師:A Fabre、騎手:Pierre-Charles Boudot

・注目のEnableは4番手を追走。この後ろ、7番手前後に位置していたのがWaldgeist。直線に入り早めにEnableが抜け出すと、外からSottsassとJapanの両3歳馬が接近。Waldgeistはこれらよりワンテンポ遅れて大外に持ち出されてから進撃開始。Enableは両3歳馬には抜かされず、逃げ込みを図ったが残り50mの地点でWaldgeistが外から接近し、最後は一気に交わし去り1着。

・今回の勝利で通算21戦9勝、G1は4勝目重賞8勝目。Enableとはこれまでに昨年の凱旋門賞(1馬身3/4差の4着)、BCターフ(13馬身半差の5着)、今年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(2馬身差の3着)と、敗れていたが大一番で見事に逆転し、ビッグタイトルを獲得している。尚、フランス調教馬の凱旋門賞制覇は2014年のTreve以来、牡馬の勝利は2015年のGolden Horn以来、5歳牡馬の勝利は2002年のMarienbard以来となる。

 1着:[2019/10/6]凱旋門賞(仏G1・2400m・パリロンシャン)
 1着:[2019/09/15]フォワ賞(仏G2・2400m・パリロンシャン)
 1着:[2019/04/28]ガネー賞(仏G1・2100m・パリロンシャン)
 1着:[2018/09/16]フォワ賞(仏G2・2400m・パリロンシャン)
 1着:[2018/07/01]サンクルー大賞(仏G1・2400m・サンクルー)
 1着:[2018/06/03]シャンティイ大賞(仏G2・2400m・シャンティイ)
 1着:[2018/05/06]エドヴィル賞(仏G3・2400m・パリロンシャン)
 1着:[2016/10/30]クリテリウムドサンクルー(仏G1・2000m・サンクルー)

・Galileo産駒の凱旋門賞制覇は2016年のFound以来、2頭目。

・母のWaldlercheは仏G3-ペネロープ賞の勝ち馬。伯父のMasked Marvelは英G1-英セントレジャーを含む重賞2勝。半妹のWaldliedは仏G2-マルレ賞の勝ち馬。

・Pierre-Charles Boudot騎手は凱旋門賞初制覇。A Fabre師はこれで凱旋門賞単独トップの通算8勝目(1987年・Trempolino、1992年・Subotica、1994年・カーネギー、1997年・Peintre Celebre、1998年・Sagamix、2005年・Hurricane Run、2006年・Rail Link、2019年・Waldgeist)。

2着:Enable(1馬身3/4身差)

牝5、父・Nathaniel、母・Concentric、母父・Sadler’s Wells
調教師:John Gosden、騎手:Frankie Dettori

・史上初の凱旋門賞3連覇はならず。直線で外から3歳のSottsassとJapanが挑戦状を叩きつけてくる形になったのを凌いだのはさすがだったが、さらに外からWaldgeistが迫ってきていたのを防ぐ事は出来ず。このレースが引退レースになるのかどうかはまだ未定で、オーナーのアブドゥラ殿下の判断次第になる旨、陣営からコメントが出ている。

3着:Sottsass(勝ち馬との着差:3馬身半差)

牡3、父・Siyouni、母・Starlet’s Sister、母父・Galileo
調教師:J-C Rouget、騎手:Cristian Demuro

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2019-10-06/736533

Qatar Prix Marcel Boussac – Criterium des Pouliches(G1・1600m・2歳牝馬)

・1969年にクリテリウム・デ・プーリッシュとして創設。1980年に同年3月に亡くなったMarcel Boussac氏を記念し改称。氏は家業の繊維業で成功を収め、クリスチャン・ディオールを援助するなどし、繊維王と呼ばれる大富豪になり、1919年から競走馬の生産を開始。馬主、生産者として仏英クラシック全制覇など大成功を収めた人物。

1着:Albigna

牝2、父・Zoffany、母・Freedonia、母父・Selkirk
調教師:Mrs John Harrington、騎手:Shane Foley

・道中6,7番手の外を追走していたAlbignaが直線、外から鋭伸。逃げ込みを図ったMarietaを最後に差し切って1着。武豊騎乗のディープインパクト産駒・Savarinは7着。デビュー戦勝利時にA Fabre師が「次はオマール賞を予定しているが馬場が悪くなるなら使わない」とコメントしており、今日の馬場(Very Soft)は名伯楽の見立てではそもそもが向いていない馬だった、ということになりそう。

・今回の勝利で通算4戦3勝、重賞2勝目。前走の愛G1-モイグレアスタッドS(7f)では勝ったLoveから2馬身半差の6着。

 1着:[2019/10/06]マルセルブサック賞(仏G1・1600m・パリロンシャン)
 1着:[2019/06/28]エアリースタッドS(愛G2・6f・カラ)

・父のZoffanyは2008年愛国産のDansili産駒。現役時は13戦5勝(全て2歳時にあげたもの)、愛2歳G1-フェニックスS(6f)、愛2歳G3-タイロスS(7f)の勝ち馬。本馬はVentura Storm(イタリアジョッキークラブ大賞)に続く産駒2頭目のG1馬となっている。重賞勝ち馬は本馬を含めて15頭輩出中。今年の種付料は2万5000ユーロ。

・母のFreedoniaは仏G2-ポモーヌ賞の勝ち馬。母の叔父・Domedriverは米G1-BCマイルなど重賞3勝。

2着:Marieta(2馬身半差)

牝2、父・Siyouni、母・Macarella、母父・Shamardal
調教師:M Delcher Sanchez、騎手:Tony Piccone

3着:Flighty Lady(勝ち馬との着差:3馬身差)

牝2、父・Sir Percy、母・Airfield、母父・Dansili
調教師:Gavin Hernon、騎手:Maxime Guyon

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2019-10-06/741684

Qatar Prix Jean-Luc Lagardere Sponsorise Par Manateq(G1・1600m・2歳牡馬・牝馬)

・1853年にグランクリテリウムとして創設。2003年に同年3月に死去したJean-Luc Lagardere氏を記念して改称。氏はフランスのコングロマリット・ラガルデールグループの元CEOで、1995年のフランスギャロ創設時の初代会長。政治家や国の力も借りてフランス場外馬券発売公社の発売レース数を大幅に増加させるなどフランス競馬の発展に大きく貢献した人物。

1着:Victor Ludorum

牡2、父・Shamardal、母・Antiquities、母父・Kaldounevees
調教師:A Fabre、騎手:Mickael Barzalona

・好位の外を追走していたVictor Ludorumが、逃げたAlsonを直線で捕らえて差し切り勝ち。

・今回の勝利で通算3戦3勝重賞初制覇。9/1のパリロンシャンでのデビュー戦(1600m)→9/14のシャンティイでの条件戦(1600m)を連勝し、ここへ臨んでいた。Armoryを物差しとすると、前走Pinatuboと「9馬身差」だったArmoryに本馬は「1馬身差」で勝利。現時点でPinatuboと比べるのはやはり酷だが、内容的には悪くない印象で、この馬も来年楽しみな存在といって差し支え無さそうである。

 1着:[2019/10/6]ジャンリュックラガルデール賞(仏G1・1600m・パリロンシャン)

・父のShamardalはこれで25頭目の産駒G1馬を輩出。現2歳はPinatubo(5戦5勝、ナショナルS)、Earthlight(5戦5勝、ミドルパークS、モルニー賞)に続き、無敗のG1馬が3頭もいるという尋常ではない状態。「ゴドルフィンのShamardal産駒」の旋風は当面続きそうである。

・母のAntiquitiesは8戦2勝。曽祖母のHelen Streetは1985年のアイリッシュオークス馬。Helen Streetを牝祖とする馬に本馬の父であるShamardal(孫)、Street Cry(直仔)がいる。言い換えると、本馬はHelen Streetの3×3の強い牝馬クロスを持つ点が特徴的な血統構成となっている。

2着:Alson(3/4身差)

牡2、父・Areion、母・Assisi、母父・Galileo
調教師:Jean-Pierre Carvalho、騎手:Frankie Dettori

3着:Armory(勝ち馬との着差:1馬身差)

牡2、父・Galileo、母・After、母父・Danehill Dancer
調教師:A P O’Brien、騎手:Ryan Moore

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2019-10-06/741685

Prix de l’Opera Longines(G1・2000m・3歳以上牝馬)

・1974年創設。2000年より2000mに距離延長されG1昇格。第1回の優勝馬・シェリルはメジロ牧場の北野豊吉氏が1歳馬のセリで購入していた馬で、3歳時にオペラ賞を制覇。繁殖入り後、メジロティターンやメジロチェイサー(メジロライアン、メジロフルマーの母)を輩出し、メジロ牧場の基礎繁殖牝馬となっている。

1着:Villa Marina

牝3、父・Le Havre、母・Briviesca、母父・Peintre Celebre
調教師:C Laffon-Parias、騎手:Olivier Peslier

・デットーリのMehdaayihがハナを切る展開。道中は中団の外、武豊騎乗のCommesの直後につけていたVilla Marinaが直線、外から一気に脚を伸ばし残り100では先頭に。最後の最後に追い込んできたFleetingの追撃をそのまま凌ぎ切り、Villa Marinaが1着。

・今回の勝利で通算8戦3勝、重賞2勝目。前走の仏G1-ヴェルメイユ賞(2400m)では勝ったStar Catcherから2馬身差の4着だった馬。

 1着:[2019/10/06]オペラ賞(仏G1・2000m・パリロンシャン)
 1着:[2019/07/27]プシシェ賞(仏G3・2000m・ドーヴィル)

・父のLe Havreは2006年愛国産のNoverre産駒。現役時は6戦4勝、2009年の仏ダービー馬。本馬を含めてこれまでに4頭のG1馬を輩出。4頭中、2頭は共に仏オークス馬で、共に日本繋養中のアブニールセルタンラクレソニエール。今年の種付料は4万5000ユーロ。

2着:Fleeting(短首差)

牝3、父・Zoffany、母・Azafata、母父・Motivator
調教師:A P O’Brien、騎手:Wayne Lordan

3着:Watch Me(勝ち馬との着差:1馬身)

牝3、父・Olympic Glory、母・Watchful、母父・Galileo
調教師:F-H Graffard、騎手:Pierre-Charles Boudot

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2019-10-06/741686

Prix de l’Abbaye de Longchamp Longines(G1・1000m・2歳以上)

・1957年創設。パリロンシャン競馬場の開場100周年を記念し創設された2つのレースの内の1つ(もう1つはムーランドロンシャン賞)。Abbayeは修道院の意で、かつて競馬場の北端に女子修道院があったため命名されたものだが、フランス革命の際にこの女子修道院はルイ9世の庇護を受けていたこともあり破壊されており、現存しない。

1着:Glass Slippers

牝3、父・Dream Ahead、母・Night Gypsy、母父・Mind Games
調教師:Kevin Ryan、騎手:Tom Eaves

・早めに仕掛けたシャドーロール着用のGlass Slippersが快活に押し切り、見事に1着。圧倒的な1番人気に推されていたBattaashは14着と大敗。

・今回の勝利で通算12戦5勝、重賞2勝目。これで8/4のドーヴィルでのリステッド勝ち(1200m)→9/15のパリロンシャンでのG3-プティクヴェール賞(1000m)に続き、3連勝。2着に3馬身差をつけての勝利は立派なもの。

 1着:[2019/10/06]アベイドロンシャン賞(仏G1・1000m・パリロンシャン)
 1着:[2019/09/15]プティクヴェール賞(仏G3・1000m・パリロンシャン)

・父のDream Aheadは2008年米国産のDiktat産駒。現役時はジュライC、スプリントC、フォレ賞、ミドルパークS、モルニー賞の計5つのG1を制し、2011年にはカルティエ賞最優秀スプリンターに選出された馬。Frankelと同世代の馬で、デューハーストSとセントジェームズパレスSで対戦し、共に5着と敗れている。本馬はAl Wukair(ジャックルマロワ賞)に続き、2頭目の産駒G1馬となる。今年の種付料は1万2000ユーロ。

2着:So Perfect(3馬身差)

牝3、父・Scat Daddy、母・Hopeoverexperience、母父・Songandaprayer
調教師:A P O’Brien、騎手:Donnacha O’Brien

3着:El Astronaute(勝ち馬との着差:3馬身1/4)

せん6、父・Approve、母・Drumcliffe Dancer、母父・Footstepsinthesand
調教師:John Quinn、騎手:Jason Hart

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2019-10-06/741687

Qatar Prix de la Foret(G1・1400m・3歳以上)

・1858年創設。フォレはシャンティイの森(6344ヘクタールに及ぶ広大な森)を意味する言葉で、当初はシャンティイ競馬場で開催されていたレース。過去の主な勝ち馬にGoldikova(2010年)、ノーザンテースト(1974年)、Lyphard(1972年)など。

1着:One Master

牝5、父・Fastnet Rock、母・Enticing、母父・Pivotal
調教師:William Haggas、騎手:Pierre-Charles Boudot

・中団待機のOne Masterが直線に入り、慌てずにじっくりと外に進路を確保するとPierre-Charles Boudot騎手の叱咤に応え、One Masterがが鋭伸。内から伸びたCity Lightも最後まで抵抗したが最後はOne Masterが半馬身抜け出して1着。今週は昨日も今日もとにかくPierre-Charles Boudot騎手の手綱が冴えていた印象。

・今回の勝利で通算15戦5勝、重賞3勝目フォレ賞は昨年に続く連覇達成。昨年は8月に初重賞制覇を果たし、その勢いで人気薄ながらフォレ賞を勝っていたが、その後は6戦して未勝利。ただ、昨秋のBCマイルは勝ち馬から1馬身差の5着、今年のロイヤルアスコットでのクイーンアンSでは勝ち馬から1馬身差の3着、7月のファルマスSでは勝ち馬とはクビ差の2着、と常に善戦はしてきた馬。

 1着:[2019/10/06]フォレ賞(仏G1・1400m・パリロンシャン)
 1着:[2018/10/07]フォレ賞(仏G1・1400m・パリロンシャン)

 1着:[2018/08/30]フェアリーブリッジS(愛G3・7.5f・ティペラリー)

・父のFastnet Rockは2001年豪州産のデインヒル産駒。現役時は19戦6勝、オークリープレート(芝1100m)、ライトニングS(芝1000m)の2つのG1を含む重賞6勝。2011-2012年、2014-2015年の2期に渡り全豪リーディングサイアーとなり、シャトル種牡馬としてアイルランドのクールモアスタッドでも供用されたため、欧州でもFascinating Rock(英チャンピオンSなど)、Qualify(英オークス)などの活躍馬を輩出。これまでに本馬を含めて37頭のG1馬を輩出。今年の種付料は7万ユーロ。

・母のEnticingはキングジョージS、モールコームSの英重賞2勝。祖母のSuperstar LeoはフライングチルダーズS、ノーフォークSの英2歳重賞2勝。

2着:City Light(半馬身差)

牡5、父・Siyouni、母・Light Saber、母父・Kendor
調教師:S Wattel、騎手:Christophe Soumillon

3着:Speak In Colours(勝ち馬との着差:4馬身)

牡4、父・Excelebration、母・Maglietta Fina、母父・Verglas
調教師:Joseph Patrick O’Brien、騎手:Donnacha O’Brien

※レーシングポストのFULL result

https://www.racingpost.com/results/211/longchamp/2019-10-06/741688